June 10, 2021

食品中の化学化合物は主要なSARS-CoV-2酵素を阻害することができるとの研究結果Science dailyより

Chemical compounds in foods can inhibit a key SARS-CoV-2 enzyme, study finds

食品中の化学化合物は主要なSARS-CoV-2酵素を阻害することができるとの研究結果Science dailyより

Summary:

概要

Chemical compounds in foods or beverages like green tea, muscadine grapes and dark chocolate can bind to and block the function of a particular enzyme, or protease, in the SARS-CoV-2 virus, according to a new study by plant biologists.

植物生物学者の新しい研究によると、緑茶、マスカディンブドウ、ダークチョコレートなどの食品や飲料中の化学化合物は、SARS-CoV-2ウイルスの特定の酵素、またはプロテアーゼ(タンパク質分解酵素)の機能に結合し、ブロックすることができます。

protease プロテアーゼ(タンパク質分解酵素)

プロテアーゼ阻害薬
デジタル大辞泉 - プロテアーゼ阻害薬の用語解説 - ウイルスがもつプロテアーゼ(たんぱく質分解酵素)のはたらきを阻害することで、ウイルスの増殖を抑える薬の総称。C型肝炎やHIVなどの治療に用いられる。

FULL STORY

全文

Chemical compounds in foods or beverages like green tea, muscadine grapes and dark chocolate can bind to and block the function of a particular enzyme, or protease, in the SARS-CoV-2 virus, according to a new study by plant biologists at North Carolina State University.

ノースカロライナ州立大学の植物生物学者による新研究によると、緑茶、マスカディンブドウ、ダークチョコレートなどの食品や飲料中の化学化合物は、SARS-CoV-2ウイルスの特定の酵素、またはプロテアーゼの機能に結合し、ブロックすることができます。

Proteases are important to the health and viability of cells and viruses, says De-Yu Xie, professor of plant and microbial biology at NC State and the corresponding author of the study. If proteases are inhibited, cells cannot perform many important functions -- like replication, for example.

プロテアーゼ(タンパク質分解酵素)は細胞およびウイルスの健康や生存率にとって重要であると、ノースカロライナ州立大学の植物と微生物生物学の教授であり、研究の責任著者、であるDe-Yu Xieは述べています。例えば、プロテアーゼが阻害されると、細胞は複製のような多くの重要な機能を果たすことができないです。

Corresponding author 責任著者、
"One of our lab's focuses is to find nutraceuticals in food or medicinal plants that inhibit either how a virus attaches to human cells or the propagation of a virus in human cells," Xie said.

「私たちの研究室の焦点の一つは、ウイルスがヒト細胞に吸着する方法またはヒト細胞のウイルスの増殖を阻害する食物または薬用植物の機能性食品を見つけることです」と、Xieが言いました。

nutraceuticals 機能性食品
propagation 増殖

In the study, the NC State researchers performed both computer simulations and lab studies showing how the so-called "main protease" (Mpro) in the SARS-CoV-2 virus reacted when confronted with a number of different plant chemical compounds already known for their potent anti-inflammatory and antioxidant properties.

この研究では、ノースカロライナ州立大学の研究者は、SARS-CoV-2ウイルスのいわゆる「メインプロテアーゼ」(M pro)が、強力な抗炎症および抗酸化特性で既に知られている多くの異なる植物化学化合物に直面したときにどのように反応するかを示すコンピュータシミュレーションとラボ研究の両方を行いました。

main protease" (Mpro) :メインプロテアーゼ(M pro)

"Mpro in SARS-CoV-2 is required for the virus to replicate and assemble itself," Xie said. "If we can inhibit or deactivate this protease, the virus will die."

「ウイルスが複製および組み立てするためには、SARS-CoV-2のメインプロテアーゼ」(M pro)が必要です。「このプロテアーゼを阻害または非活性化できれば、ウイルスは死んでしまいます。

Computer simulations showed that the studied chemical compounds from green tea, two varieties of muscadine grapes, cacao powder and dark chocolate were able to bind to different portions of Mpro.

コンピュータシミュレーションは、緑茶、マスカディンブドウの2種、カカオパウダーとダークチョコレートから研究された化学化合物はメインプロテアーゼ(M pro)の異なる部位に結合できることを示した。

"Mpro has a portion that is like a 'pocket' that was 'filled' by the chemical compounds," Xie said. "When this pocket was filled, the protease lost its important function."

「メインプロテアーゼMpro は、化学化合物によって「満たされる」「ポケット」のような部分を持っています」と、Xieが言いました。「このポケットが満たされたとき、プロテアーゼは重要な機能を失いました。

In vitro lab experiments completed by Yue Zhu, an NC State Ph.D. student in Xie's lab, showed similar results. The chemical compounds in green tea and muscadine grapes were very successful at inhibiting Mpro's function; chemical compounds in cacao powder and dark chocolate reduced Mpro activity by about half.

Xie研究室においてノースカロライナ州立大学博士課程学生、ユエ・ジューによって完了したインビトロラボ実験も同様の結果を示した。緑茶とマスカディンブドウの化学化合物は、メインプロテアーゼ(M pro)機能を阻害することに大成功しました; カカオパウダーとダークチョコレートの化学化合物は、メインプロテアーゼ(Mプロ)の活性を約半分に減らしました。

"Green tea has five tested chemical compounds that bind to different sites in the pocket on Mpro, essentially overwhelming it to inhibit its function," Xie said. "Muscadine grapes contain these inhibitory chemicals in their skins and seeds. Plants use these compounds to protect themselves, so it is not surprising that plant leaves and skins contain these beneficial compounds."

「緑茶はメインプロテアーゼMproのポケット内の異なる部位に結合する5つの試験された化学化合物を有し、本質的にその機能を参らせて阻害すると」とXie氏は述べた。「マスカディンブドウは、皮や種子にこれらの阻害性化学物質を含有しています。植物は、自分自身を保護するためにこれらの化合物を使用します, 植物の葉や果皮はこれらの有益な化合物が含まれていることは驚くべきことではありません。

用語

お茶特有のポリフェノール・カテキンってどんな成分?ポリフェノールを上手に引き出す淹れかたもご紹介
https://shop.senchado.jp/blogs/tea_life/catechin_2005

カテキン(タンニン)がもたらすお茶ならではの渋味数あるポリフェノールのうち、お茶に多く含まれるのがカテキン類です。日本茶に特有の渋味・苦味をもたらし、日本茶の味を決める大切な要素でもあります。

ちなみに、古くから植物に含まれる渋味成分全般を「タンニン」と呼んできました。お茶に含まれるタンニンはほとんどがカテキン類であるため、日本茶においてはカテキン≒タンニンとして考えられています。

お茶に含まれるカテキン類は、主に次の4種類です。
・エピカテキン(EC)
・エピカテキンガレート(ECg)
・エピガロカテキン(EGC)
・エピガロカテキンガレート(EGCg)

マスカディンブドウ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%AB%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%83%96%E3%83%89%E3%82%A6

マスカディンブドウ(英: muscadine、または Vitis rotundifolia)[1] は、米国のデラウェアからフロリダを含む東南部から、南部中央のテキサスやオクラホマにかけて自生し、また、栽培されている[2]ブドウである。
16世紀から栽培されており、温暖で湿度が高い土地の気候によく適応している。

ポリフェノール
果皮 - エラグ酸、ミリセチン、クェルセチン、ケンペロール、レスベラトロール

チョコレート・ココア健康講座

http://www.chocolate-cocoa.com/lecture/q3/index.html

「カカオポリフェノール」はどのようなものですか?

A

カカオポリフェノールは、チョコレート・ココアの原料であるカカオ豆に含まれるポリフェノールの事です。
カカオポリフェノールは、主に、エピカテキン、カテキンとプロシアニジン(エピカテキンやカテキンがいくつか結合した化合物)からなります。簡単に言いますと、エピカテキンをメインとするいくつかの化合物の混合物です。これらはフラバノール(フラバン-3-オール)とも呼ばれます。
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Polyphenol

ポリフェノール(Polyphenol)は、右図に示すように、ベンゼン環(亀の甲)に数個以上のフェノール性水酸基(-OH基)を持つ化合物の総称です。植物体の光合成でつくられる色素・苦味・渋みなどの成分で、自然界には大変多く存在します。

Flavonoid

このポリフェノールの水酸基は、容易に自身が酸化されるため、疾病や老化の原因となる活性酸素種を捕えて消去する活性酸素消去能があります。

抗酸化性とは、この活性酸素消去能のことで、様々な疾病を予防防する力が期待されます。
カカオに含まれるポリフェノールの中で最も量が多いのはフラボノイド(Flavonoid)で、強い抗酸化力をもったものが多く、右図のような基本骨格をもっています。

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)メインプロテアーゼの分子動力学シミュレーションデータを公開
https://www.riken.jp/press/2020/20200323_2/

本データは、ウイルス増殖に必須であるプロテアーゼ活性を効率よく阻害する阻害薬の開発、候補分子のスクリーニングなどに役立つと期待できます。

コロナウイルスは一本鎖RNAをゲノムとして持ち、宿主細胞に感染するとRNAゲノムから長いタンパク質(ポリタンパク質[5])が翻訳されます。このポリタンパク質が切断されることで、それぞれの断片がウイルスの増殖に必要な構造タンパク質や酵素として働きます。この酵素のうち、ポリタンパク質の切断を主に触媒するのがメインプロテアーゼです。メインプロテアーゼの切断活性を阻害する抗ウイルス薬の開発が進められており、既に、ヒト免疫不全ウィルス(HIV)など既存ウイルスのプロテアーゼ阻害薬とSARS-CoV-2メインプロテアーゼの複合体の立体構造(X線結晶解析[6]データ)が複数の研究機関から報告されています。MDシミュレーションは、細胞内に近い状況での分子間相互作用を解析する手法であり、水溶液中での分子の動きや溶媒効果[7]を考慮した創薬スクリーニングを高精度に進めるための情報を得ることができます。

メインプロテアーゼのことを調べていた時に見つけました。図解いりで詳しく説明しています。
コロナウイルスの構造と複製サイクル(ライフサイクル)

https://www.jiu.ac.jp/features/detail/id=6822

詳しい内容はURLをクリックして読んでください。

2.新型コロナウイルスの複製サイクル

ウイルスは、偏性細胞内寄生性があり、ウイルス粒子の状態では増殖できません。宿主(新型コロナウイルスではヒトの)細胞と呼ばれる寄生先が必要です。宿主細胞に侵入して、その細胞の機能を利用して自分を増やし、また、細胞から出て行きます。そのサイクルは図に示したように、7つの段階からなっています。

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June 03, 2021

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は好気性解糖を増強して複製を促進する可能性がある2-2

SARS-CoV-2 and mitochondrial health: implications of lifestyle and ageing

https://immunityageing.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12979-020-00204-x

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)とミトコンドリアの健康:ライフスタイルと老化の影響

Does SARS-CoV-2 modulate mitochondrial function, either indirectly or directly, and if so, in what cells?

SARS-CoV-2は、ミトコンドリア機能を間接的または直接的に調節しますか?もしそうなら、どの細胞で調節しますか?

SARS-Cov-2 may enhance aerobic glycolysis to favour replication

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は好気性解糖を増強して複製を促進する可能性がある2-2

So why would SARS-CoV-2 do this? One possible explanation is that the virus affects the most prevalent immune cells in the lungs, monocytes/macrophages, inducing them to shift metabolically to aerobic glycolysis, which favours viral growth. The infection, in the presence of oxygen, seems to achieve this by triggering mitochondrial reactive oxygen species (ROS)production, stabilising the hypoxia-inducible factor-1α (HIF-1α), which in monocytes, consequently inhibits T-cell responses and lung epithelial cell death. It seems that high glucose levels induce viral replication [88]. Furthermore, the inflammasome can also modulate glycolysis; in macrophages, this may be a key process in metabolic reprogramming [89]. Critically,inflammasome activation can be inhibited by nuclear factor, erythroid 2-like 2 (Nfe2l2/Nrf2), which is pivotal in enhancing antioxidant defences and suppressing inflammation [90]; it therefore counterbalances NF-κB, which is also redox activated, but central to the immune response [91].

SARS-CoV-2はこれを行う理由は何ですか? 考えられる説明の1つは、ウイルスが肺、単球/マクロファージの最も広く分布している免疫細胞に影響を与え、ウイルス増殖をサポートする好気的解糖に代謝的にシフトするように誘導することです。この感染は、酸素の存在下で、ミトコンドリアの活性酸素種(ROS)産生を引き起こし、単球における低酸素誘導因子-1α(HIF-1α)を安定化させることによってこれを達成するようで、結果的にT細胞応答および肺上皮細胞死を阻害する。 高血糖値はウイルス複製を誘導する[88]と思われる。さらに、インフラマソームも解糖を調節することができます。マクロファージでは、これは代謝リプログラミングの重要なプロセスである可能性があります [89].重要なことに、インフラマソーム活性化は、抗酸化防御を強化し、炎症を抑制する上で極めて重要である核因子赤血球由来2関連因子2によって阻害することができる[90];したがって、レドックス(酸化還元)活性化も行われて転写NF-κBを相殺するが、免疫応答の中心である[91]。

mitochondrial reactive oxygen species (ROS) ミトコンドリアの活性酸素種
hypoxia-inducible factor-1α (HIF-1α), 低酸素誘導因子(HIF-1α)
glucose ブドウ糖
glucose levels 血糖値
インフラマソーム(Inflammasome)は,炎症やアポトーシスに関与するタンパク質の複合体で,炎症性CaspaseやIL-1ファミリーのサイトカインを活性化します。
glycolysis 解糖
metabolic reprogramming 代謝リプログラミング
エネルギー産生経路はミトコンドリアに依存しない解糖系に切り替わる(代謝リプログラミング)。
nuclear factor, erythroid 2-like 2 (Nfe2l2/Nrf2),
核因子赤血球由来2関連因子2(Nfe2l2/Nrf2), :酸化ストレスに対する細胞応答の主要な調節因子です
Redox レドックス(酸化還元)
nuclear factor 核内因子;
erythroid   赤血球
NF-κB;転写因子NF-κB(炎症、細胞増殖)

Another key factor is that the SARS-CoV-2 genome encodes proteins that can target the ㎋-κB pathway [66]. SARS-COV-2 therefore seems to induce a Warburg shift (aerobic glycolysis), which is a tactic that many other viruses, and cancer cells, use [47]. It is thus of relevance that that the metabolic reprogramming induced by SARS-CoV-2 can be suppressed by melatonin [92], which is a powerful antioxidant that protects mitochondria [93].In fact SARS-CoV-2 also seems to induce activation of pathways like p38 mitogen activated protein kinase (MAPK), which results in cell cycle arrest, inhibition of apoptosis, and results in a feed-forward inflammatory loop [94]; the systems it targets therefore do seem have much in common with those that are altered in cancer [95]. Critically, MAPKs also modulate mitochondrial function, for instance, interacting with the voltage dependent anion channel 1 (VDAC1) [96]. This seems to add up to the virus manipulating several pathways to invoke aerobic glycolysis, which must involve mitochondrial function.

もう一つの重要な要因は、新型コロナウイルスSARS-CoV-2のゲノムが㎋-κB経路を標的とするタンパク質をコード化していることである[66]。そのために、SARS-COV-2は、他の多くのウイルスやがん細胞が利用しているワールブルグ(好気的解糖)を誘導していると考えられる[47]。したがって,SARS-CoV-2によって引き起こされる代謝リプログラミングが,ミトコンドリアを保護する強力な抗酸化物質であるメラトニン[92]によって抑制されることは,関連性があるといえるだろう[93]。実際、SARS-CoV-2は、p38マイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MAPK)のような経路の活性化も誘発するようで、その結果、細胞周期の停止、アポトーシスの阻害、そしてフィードフォワード炎症ループが引き起こされる[94]。重要なのは、MAPKがミトコンドリアの機能を調節していることです。例えば、電圧依存性アニオンチャネル1(VDAC1)と相互作用しています[96]。これらのことから、ウイルスは好気的解糖を引き起こすためにいくつかの経路を操作しており、それにはミトコンドリアの機能が関与していると考えられます。

Warburg shiftワールブルグ(好気的解糖)シフト
metabolic reprogramming代謝リプログラミング
mitogen activated protein kinase (MAPK) 分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼ
melatonin メラトニン
cell cycle arrest  細胞周期停止
feed-forward フィードフォワード(炎症回路)

Diabetes is also associated with activation of p38 MAPK via ROS generated by glucose induced mitochondrial dysfunction that can be offset by targeted mitochondrial antioxidants [97, 98]. Not only is diabetes a risk factor for a worse outcome when infected with SARS-CoV-2, but the virus itself may induce a worsening of the condition [99,100,101]. Indeed, it now seems that fasting blood glucose is a predictor of mortality for COVID-19 patients [102]. Overall, prediabetes and/or type 2 diabetes (T2D) itself is embraced by the concept of the metabolic syndrome in which insulin resistance, mitochondrial dysfunction and inflammation are all components [12]. Metformin, which modulates mitochondrial function, is a key treatment for T2D [103] – and has shown some benefit in COVID-19 patients [104, 105].In contrast, evidence indicates that the inflammatory effect of the Western diet may induce activation of the NLRP3 inflammasome [106]. In light of the emerging data, this could only worsen the potential for an exaggerated inflammatory response.

また、糖尿病は、標的ミトコンドリア抗酸化物によって相殺できるグルコース誘発ミトコンドリア機能不全によって生成された活性酸素種(ROS)を介してp38マイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MAPK)の活性化と関連付けられている。糖尿病は新型コロナウイルスSARS-CoV-2に感染した場合に悪い結果になる危険因子であるばかりでなく、ウイルス自体が病状の悪化を招く可能性がある。確かに、空腹時血糖はCOVID-19患者の死亡率の予測値である[102]と思われる。全体として、前糖尿病および/または2型糖尿病(T2D)自体は、インスリン抵抗性、ミトコンドリア機能不全および炎症が全ての構成要素であるメタボリックシンドロームの概念によって受け入れられる[12].ミトコンドリア機能を調節するメトホルミン(経口糖尿病薬)は2型糖尿病(T2D)[103]の重要な治療法であり、COVID-19患者[104, 105].にいくつかの利益を示しています。対照的に、西洋食の炎症効果がNLRP3インフラソームの活性化を誘発する可能性があることを示す証拠があります[106].。新たなデータに照らし合わせて、これは過度の炎症応答を悪化させるだけです。

fasting blood glucose 空腹時血糖
metformin メトホルミン
メトホルミン(英: Metformin)は、ビグアナイド系薬剤に分類される経口糖尿病治療薬の一つである。

用語

01-活性酸素とミトコンドリア
https://www.mnc.toho-u.ac.jp/v-lab/aging/doc3/doc3-03-1.html

ミトコンドリアは、活性酸素の産生源として特に注目されています。私たちが呼吸で取り込んだ酸素の90%以上はミトコンドリアで使われます。ミトコンドリアの最も重要な機能は、その酸素を使って成長や生存のためのエネルギー(ATP)を作ることです。この過程で酸素の0.1-2%が活性酸素に変わるのは避けられないと考えられています(酸素の2-3%が活性酸素になると書いてある文献が多いのですが、これは初期の報告に見られる不正確な数字を使っているためと思われます。実際はもっと少ないようです)  生きるために必要な過程で生命を脅かしかねない物質が出来てしまうのは皮肉なことです。ミトコンドリアからの活性酸素の産生は老齢動物で増加するという報告が多くあります(図15を参照)。

ミトコンドリアから産生される活性酸素はミトコンドリア自身も傷害します。損傷ミトコンドリアからは一層多くの活性酸素が産生され、それがさらに傷害を増幅するという悪循環が形成されると考えられています。

このように活性酸素の発生源としてはミトコンドリアがもっとも注目されていますが、細胞内の種々の酵素反応でも主産物あるいは副産物として活性酸素(過酸化水素、スーパーオキシドラジカル)が生成しています。

低酸素誘導因子(HIF-1α)
http://anesthesia.kuhp.kyoto-u.ac.jp/lab/research01/research-05

細胞の低酸素応答
http://anesthesia.kuhp.kyoto-u.ac.jp/lab/research01/research-05

HIFは転写因子であり、その支配下にある血管増生因子・解糖系酵素・アポトーシス抑制遺伝子などの多数の遺伝子を誘導する事により、低酸素下の細胞を生存に導く事が知られています。

低酸素環境での代謝リプログラミングを促す転写制御機構の解明
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PUBLICLY-26116702/

細胞はミトコンドリアで酸素を燃焼させることにより、生存に必要なエネルギーの大部分を得ている。そのため、細胞への酸素供給が低下すると、生命の存続を脅かす「低酸素ストレス」となる。一方、生体は低酸素ストレスに対する防御機構を備えており、低酸素誘導性転写因子HIFを中心とした遺伝子発現様式の変化が分子基盤となっている。低酸素応答機構では、赤血球産生や血管新生などに関連した遺伝子発現が誘導され、エネルギー産生経路はミトコンドリアに依存しない解糖系に切り替わる(代謝リプログラミング)。この低酸素誘導性代謝リプログラミングでは、HIFによる遺伝子発現誘導に加え、酸素や代謝産物・基質の量的変動によって様々な酵素の活性が変化することが重要な引き金となる。

酸化ストレスとレドックス制御
〜タンパク質の酸化的修飾と活性調整〜
http://plaza.umin.ac.jp/j-jabs/32/32.265.pdf

II. レドックス制御

レドックスとは還元(reduction)と酸化(oxidation)の合成語である。酸化還元反応は2つの物質間に電子の授与が起こる反応であるが、レドックス制御とは分子の酸化還元反応による細胞機能の調節、すなわち遺伝子の転写や発現、タンパク質の細胞内局在や合成、分解、および細胞の増殖、分化、アポトーシス、ネクローシス、細胞間伝達などが制御される現象の総称である。生体は外界から常にいろいろなストレスにさらされている。しかし、いつもそのストレスに屈するわけではないのは、生体内にあるいろいろな制御システムによって生体の恒常性(ホメオスタシス)を維持しているからである。レドックス制御とは、生体の酸化還元状態を制御することによってこのような多彩なストレスに適応しホメオスタシスを維持する、地球上の生命の存続に必要な基本システムであると考えて良いだろう。このシステムは多くの外来性の因子、すなわち薬剤、放射線、紫外線、環境物質である農薬、ダイオキシンなど、また、高熱、低温、低酸素状態に適応するように機能する

転写因子NFκB
https://www.activemotif.jp/nfkb-transcription-factor

転写因子NFκB (NF kappa B, NF- κB, またはnuclear factor κB)は、炎症、細胞増殖、細胞の生存を調節する遺伝子の制御に関わることから幅広く研究されています。 NFκBは、TNF(Tumor Necrosis Factor)や、IL-1 (interleukin-1)などのサイトカイン、フリーラジカル、紫外線照射、ストレス、細菌・ウイルスなどの刺激に対する細胞の暴露により活性化されます1-3。

Warburg効果
https://www.yodosha.co.jp/jikkenigaku/keyword/2339.html

Warburg効果(好気的解糖).Warburg効果とは,50年以上前にOtto Warburgが観察した現象で,がん細胞は有酸素下でもミトコンドリアの酸化的リン酸化よりも,解糖系でATPを産生する現象である.グルコースは解糖系で代謝された後にミトコンドリアに入ることなく,乳酸に変換される.解糖系は酸化的リン酸化と比較して,ATP産生速度は速いが効率がきわめて悪い.その結果,がん細胞は大量のグルコースを消費することになる.このWarburg効果,実はそのメカニズムもアドバンテージもいまだに明らかになっていない

メラトニンの免疫増強効果
https://www.1ginzaclinic.com/melatonin-cancer.html

胸腺や脾臓やリンパ節など免疫組織においてメラトニン受容体(MT1とMT2)が発現していることが確認されています。 Tリンパ球や単球の表面にメラトニン受容体があり、メラトニンはこの受容体を介してリンパ球や単球を刺激して、インターフェロンγ(IFN-γ)やインターロイキン(IL)1,2,6,12などの免疫反応を増強するサイトカイの分泌を促進する作用があります。これらのサイトカインは1型ヘルパーT細胞(Th1)を増やし、キラーT細胞(細胞傷害性T細胞)による細胞免疫を増強します。

1型ヘルパーT細胞(Th1)とは細胞性免疫を亢進するヘルパーT細胞です。 リンパ球にはB細胞・T細胞・ナチュラルキラー細胞などがあります。 B細胞は抗体を使って細菌やウイルスを攻撃するもので、これを「液性免疫」といいます。IgEという抗体の一種が関与するアレルギー性疾患はこの液性免疫が過剰に反応する結果発生します。

一方、ウイルス感染細胞やがん細胞など自分の細胞に隠れている異常を発見して、Tリンパ球などが直接攻撃する免疫の仕組みを「細胞性免疫」といいます。 この液性免疫と細胞性免疫の制御は2種類のヘルパーT細胞 (Th) のバランスによって決まります。

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June 01, 2021

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は好気性解糖を増強して複製を促進する可能性がある2-1

SARS-CoV-2 and mitochondrial health: implications of lifestyle and ageing

https://immunityageing.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12979-020-00204-x

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)とミトコンドリアの健康:ライフスタイルと老化の影響

Does SARS-CoV-2 modulate mitochondrial function, either indirectly or directly, and if so, in what cells?

SARS-CoV-2は、ミトコンドリア機能を間接的または直接的に調節しますか?もしそうなら、どの細胞で調節しますか?

SARS-Cov-2 may enhance aerobic glycolysis to favour replication

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は好気性解糖を増強して複製を促進する可能性がある2-1

aerobic glycolysis 好気性解糖

Emerging data is now suggesting that T-cell mediated immunity may be playing a powerful role in protecting against the virus, as many asymptomatic people, or those who have only had mild symptoms, show low levels of anti-SARS-CoV-2 antibodies but a strong T-cell mediated response against the virus. In contrast, more severe disease is associated with more rapid seroconversion and the presence of inflammatory markers, such as C-reactive peptide (CRP) [75, 76]. In fact, it now appears that the severity of infection positively correlates with a decreased type 1 interferon (IFN1) response, but an exaggerated inflammatory response, characterised by high levels of interleukin 6 (IL-6) and tumour necrosis factor alpha (TNFα) –possibly related to excessive activity of nuclear factor kappa B (NF-κB). This latter finding could be related to an auto-inflammatory loop in the lungs [77]. It does seem that in some people that the transcriptional response to SARS-CoV-2 is imbalanced, with a less than optimal interferon-I and -III response, but an exaggerated chemokine one; this may represent an evolved manipulation of the immune system by the virus that worsens the outcomes for older patients with co-morbidities as they cannot clear the virus properly [78].

多くの無症候性の人々、または軽症の人々は低レベルの抗新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)抗体を示すが、ウイルスに対して強力なT細胞性媒介応答を示しているので、新しいデータは、T細胞性免疫がウイルスからの防御に強力な役割を果たしている可能性があることを示唆しています。対照的に、より重症者は急速なセロコンバージョン(抗体陽転)およびC反応性蛋白(CRP)などの炎症マーカーの存在と関連しています[75、76]。実際、感染の重症度は、抗ウイルス活性の1型インターフェロン(IFN1)の抗ウイルス応答の低下と正の相関があるように見えますが、高レベルのインターロイキン6(IL-6)と腫瘍壊死因子α(TNFα)を特徴とする過剰な炎症応答が核因子κB(NF-κB)の過剰な活性に関連している可能性がある。この後者の発見は、肺の自己炎症増幅ループに関連している可能性があります[77]。一部の人々では、SARS-CoV-2に対する転写応答が不均衡であり、インターフェロン-Iおよび-IIIの応答が最適ではないが、ケモカインの応答は誇張されているようです。これは、ウイルスによる免疫系の進化した操作を表している可能性があり、ウイルスを適切に除去できないため、併存疾患のある高齢患者の転帰を悪化させます[78]。

anti-SARS-CoV-2 antibodies 抗 SARS-CoV-2 抗体
T-cell mediated response T細胞性媒介応答
seroconversion :セロコンバージョン、抗体陽転
C-reactive protein :C反応性蛋白
NF-κB:核内因子κB  ウィキペディア(Wikipedia)
NF-κBはストレスやサイトカイン、紫外線等の刺激により活性化される[1]。NF-κBは免疫反応において中心的役割を果たす転写因子の一つであり、急性および慢性炎症反応や細胞増殖、アポトーシスなどの数多くの生理現象に関与している
Loop ループ、輪
IL-6 は自身の細胞に作用するという増幅ループ(炎症アンプ)が形成され、これが自己免疫疾患モデル(F759 関節炎や多発性硬化症モデル:EAE)の発症に深く関与する。
transcriptional response 転写応答
chemokine one ケモカイン1
outcomes転帰(疾患・怪我などの治療における症状の経過や結果をさす。)

Data from autopsies of deceased COVID-19 patients show that tissue inflammation and organ dysfunction do not map to the cellular distribution of the virus, hinting at tissue-specific tolerance. In fact, severe inflammatory changes seem to be largely restricted to the lungs and the reticulo-endothelial system.This suggested that COVID-19 related deaths were due to immune-mediated, rather than pathogen-mediated organ inflammation and injury [79]. It may therefore be relevant that IFN1 can also have some anti-inflammatory actions, modulating for instance, NLRP1/3 inflammasomes and inhibiting interleukin-1 (IL-1) production [80]. Type 1 interferons are key in modulating T-cell responses and resistance to viruses [81, 82].

死亡したCOVID-19患者の解剖からのデータは、組織炎症および器官機能不全がウイルスの細胞分布にマッピングされないことを示し、組織特異的耐性をほのめかす。実際、重度の炎症変化は、主に肺および細網内皮系に限定されているようだ。これは、COVID-19関連死は、病原体媒介性臓器の炎症および傷害ではなく、免疫媒介によるものである[79]ことを示唆した。したがって、抗ウイルス活性のインターフェロンI 型(IFN1)は、例えばNLRP1/3インフラムソームを調節し、炎症性サイトカインのインターロイキン-1(IL-1)産生を阻害する抗炎症作用を有することもできることに関連している可能性がある[80]。1型インターフェロンはT細胞応答およびウイルスへの抵抗性を[81,82]を調節する鍵です。

tissue-specific tolerance 組織特異的耐性
reticulo-endothelial system 細網内皮系 ウィキペディア(Wikipedia)
細網内皮系(さいもうないひけい、英: reticuloendothelial system; RES)とは間葉に由来し、異物を貪食することにより生体の防御に関与している細胞の総称
IFN1:Interferon1 インターフェロン1型(抗ウイルス活性)
interleukin-1 (IL-1) インターロイキン-1 (IL-1)  炎症性サイトカイン

It had been suggested that as the virus uses ACE2 as a receptor on the cell surface it could trigger activation of the renin-angiotensin-aldosterone system (RAAS), which in turn, leads to hyperactivation of the NLRP3 inflammasome and pyroptosis, a form of cell death that results in inflammatory amplification [81]. Data does now seem to support this and has been shown in various types of human stem cells – which could potentially affect tissue regeneration [83]. ACE2 cleaves angiotensin II to generate angiotensin (1–7), which is largely anti-inflammatory and protective [84]. Critically, mitochondria have a functional angiotensin system [85], and ACE2 seems to be mitochondrially protective [86]. Potentially of interest here is that a product of ACE2, angiotensin-(1–9), seems to inhibit mitochondrial fission in the heart, enhancing mitochondrial fusion and calcium buffering and protecting against cardiac hypertrophy [87]. It is thus possible, by binding to ACE2, the virus may suppress a counter-balancing anti-inflammatory pathway that affects mitochondrial function.

ウイルスは細胞表面の受容体としてアンジオテンシン変換酵素II (ACE2)を受容体として使用するので、それはレニン・アンジオテンシン・アルドステロン系(RAAS)の活性化を引き起こす可能性が示唆されていたが、順番に、これはNLRP3インフラソームの過剰活性化および炎症増幅をもたらす細胞死の一種であるパイロトーシスにつながる[81]。データはこれをサポートしているようで、さまざまな種類のヒト幹細胞で示されており、組織再生に影響を与える可能性があります[83]。ACE2はアンジオテンシンIIを切断してアンジオテンシン(1-7)を生成し、これは主に抗炎症と保護である[84]。重要なことに、ミトコンドリアは機能的なアンジオテンシン系[85]を有し、ACE2はミトコンドリアを保護するようである。[86]。ここでの潜在的に興味深いのは、ACE2の産物であるアンジオテンシン(1-9)が心臓のミトコンドリア核分裂を阻害し、ミトコンドリア融合とカルシウム緩衝を増強し、心臓肥大に対する保護を行う[87]ということです。したがって、ACE2に結合することによって、ウイルスはミトコンドリア機能に影響を与えるバランスの取れている抗炎症経路を抑制する可能性がある。

ACE2(Angiotensin-converting enzyme 2、アンジオテンシン変換酵素II
Renin-Angiotensin-Aldosterone System;RAAS
レニン-アンジオテンシン‐アルドステロン系 (血圧上昇のメカニズム)
pyroptosis, パイロトーシス(炎症誘導性の細胞死)

用語

C反応性蛋白(CRP)を調べていた時に見つけた。
肺炎の診療―ガイドラインの進歩
https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/100/12/100_3522/_pdf

肺炎診断の進歩と実際
3.血液検査〜CRPの重要性〜
1.CRPとは
CRPは代表的な炎症マーカーで,肺炎球菌の細胞壁のC多糖体と反応する蛋白質であることから,この呼び名がつけられた1).感染症に惹起されて炎症が発生すると,局所で産生されるTNF-,IL-1といったサイトカインが,肝臓のクッパー細胞(Kupffer細胞)に作用し,IL-6 産生を刺激する.そのIL-6 は,肝細胞に作用して,CRPを産生させる.

ケモカイン
https://www.pharm.or.jp/dictionary/wiki.cgi/wiki.cgi?%E3%82%B1%E3%83%A2%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%83%B3

インターロイキン-8など特定の白血球に作用し,その物質の濃度勾配の方向に白血球を遊走させる活性(走化性)を持つサイトカインを総称し,ケモカインという.ケモカインは炎症部で大量に産生され,血管内から炎症組織内への白血球の遊走をもたらす.現在までに50以上にも及ぶケモカインが同定されているが,これらはいずれも良く保存された4つのシステイン残基を持ち,N 末端側の2個のシステイン残基が形成するモチーフにより,CXC,CC,CX3C,Cの4つのサブファミリーに分類されている.ケモカイン受容体は,いずれもGタンパク質共役型受容体であるが,白血球の種類により発現する受容体の種類が異なっていることが知られている.[FYI用語解説(ファルマシアVol.41,No.6)より転載]

auto-inflammatory loop 自己炎症のloopの意味を調べていた時に見つけた文献です。

炎症誘導機構『炎症アンプ』は様々な病気に関連していた!
- 慢性炎症性疾患の新規治療法開発へ –
https://www.jst.go.jp/crest/immunesystem/pdf/20130221.pdf

図1 炎症アンプは非免疫系細胞の炎症誘導機構である血管内皮細胞や線維芽細胞といった非免疫系細胞が、IL-6 とIL-17 などの転写因子STAT3 およびNF-kB を同時活性化させるような因子によって刺激を受けると、それぞれの単独刺激と比較して大量のIL-6 やケモカインといった炎症性因子が発現誘導される(赤色の棒グラフ)。放出されたIL-6 は自身の細胞に作用するという増幅ループ(炎症アンプ)が形成され、これが自己免疫疾患モデル(F759 関節炎や多発性硬化症モデル:EAE)の発症に深く関与する。

増幅ループ(炎症アンプ)のことを知り調べていたらインターロイキン6(IL-6)が自己炎症の元であり関節リウマチなどの炎症性疾患に関係しています。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)はサイトカインストーム症候群である
https://www.covid19-jma-medical-expert-meeting.jp/topic/4565

SARS-CoV-1やMERS-CoVで引き起こされるARDSではサイトカインストームが生じているが[1]、COVID-19でもInterleukin 1(IL-1), Tumor Necrosis Factor alpha (TNFα) やIL-6などの炎症性サイトカインの産生が増加している[9] [7]。また、重症のARDSにおいては血中IL-6濃度が上昇している [10] [11]。COVID-19におけるARDSはサイトカインストームによって生じていると考えられており、ARDSの治療には単に抗ウイルス薬のみでは不十分で、サイトカインストームを抑制することが必要であると考えられる[12] [13]。

1986年のIL-6発見により[20]、IL-6は免疫反応のみならず、血液系、神経系、内分泌系や初期発生など生体の恒常性維持や慢性炎症性疾患やがんに重要な役割を果たしているサイトカインであることが明らかになった[21]。またIL-6受容体を介してJAKSTAT3活性化経路とSHP2/GAB/ERK/MAPK活性化経路の主たるシグナル伝達系が活性化され、細胞の増殖、生存、分化に関与していることが明らかにされるとともに、IL-6受容体を介するシグナル伝達異常が関節リウマチなどの慢性炎症性疾患を引き起こす[22]。さらに、慢性炎症誘導の基盤として炎症性サイトカイン産生増幅回路であるIL-6アンプ(IL-6 AMP:IL-6 amplifier)の存在が明らかにされた[23]。IL-6 アンプは、気管支・肺胞上皮細胞、線維芽細胞や血管内皮細胞などの非免疫細胞に存在し、非免疫細胞と免疫細胞の相互作用を仲介するとともに、NF-kB経路とSTAT3経路の同時活性化によってNF-kB活性化の亢進を誘導し、種々の炎症性サイトカインやケモカイン、増殖因子などを病態局所にて持続的に産生する[22]。IL-6アンプは、関節リウマチなどの慢性炎症性疾患や自己免疫疾患やがんなどに関与している[24] [25]【図表1】。実際に、抗IL-6受容体抗体トシリズマブが関節リウマチなどの慢性炎症性疾患の治療に有効である[26] [27]。


ARBの解説
https://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/drugdic/article/556e7e5c83815011bdcf82a5.html

アンジオテンシンIIはアンジオテンシンIIの受容体に作用して血管収縮作用や副腎皮質からアルドステロンという物質を分泌させる作用などをあらわす。アルドステロンは腎臓に働きナトリウムイオン(Na+)の再吸収に関わることで循環血液量の増加がおき、心拍出量や末梢血管抵抗が増加する。これらの作用により血圧の上昇がおこる。またアンジオテンシンIIには心臓の肥大化や腎臓の線維化(腎機能が低下した状態)を促進する作用もあると考えられている。

細胞死のメカニズム:パイロトーシス
https://blog.cellsignal.jp/mechanisms-of-cell-death-pyroptosis

パイロトーシス
パイロトーシスは、病原体関連分子パターン (PAMPs: Pathogen-Associated Molecular Patterns) またはダメージ関連分子パターン (DAMPs: Damage-Associated Molecular Patterns) の存在下で、細菌、ウイルス、真菌、原生生物の細胞内感染時に誘導されるプログラムされたネクローシス性細胞死の一種です。これは通常、単球、マクロファーおよび樹状細胞などの自然免疫系の細胞で誘導されます。パイロトーシスは、しばしば病原への感染により引き起こされ得る細胞死の主要な様式であり、ネクロトーシスのような他のタイプの細胞死は、カスパーゼ酵素が利用できないときに、二次的なプロセスとして生じると考えられています。パイロトーシスを受ける細胞には、細胞の膨潤、膜のブレブ形成、DNAの断片化といった形態学的な特徴がみられ、最終的に細胞が溶解します。しかし、核はしばしば無傷のまま残り、これが核の崩壊が起こるアポトーシスやネクロプトーシスとは異なります。

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May 28, 2021

β-カリオフィレンへの嗅覚暴露は女性の唾液中テストステロンのレベルを増加させます

Olfactory Exposure to β-Caryophyllene Increases Testosterone Levels in Women's Saliva


β-カリオフィレンへの嗅覚暴露は女性の唾液中テストステロンのレベルを増加させます


PUBMEDより

Wataru Tarumi 1 , Kazuyuki Shinohara 2

Affiliations

所属

1 Division of Neurobiology and Behavior Department of Translational Medical Sciences Course of Medical and Dental Sciences Nagasaki University, Graduate School of Biomedical Sciences, Nagasaki, Japan.

•長崎大学大学院医歯薬学総合研究科、神経機能学分野、先進予防医学

Abstract

要旨

Introduction: From previous studies, we hypothesized that olfactory exposure to β-caryophyllene stimulates women's libido. However, Japan's sex culture is so closed that it is difficult to test this possibility without accumulating scientific evidence.

Therefore, it is necessary to measure the concentration of sex-related hormones in saliva, an experimental technique that is relatively easy to obtain research permission, and to obtain a scientific basis to convince ethics committee reviewers.

序論:先行研究から、私たちは、β-カリオフィレンへの嗅覚暴露は、女性の性欲を刺激します。しかし、日本の性文化は非常に閉鎖的であり、科学的証拠を蓄積することなく、この可能性を検査することは困難です。したがって、唾液中の性関連ホルモンの濃度を測定し、研究許可を得ることが比較的容易である実験技術であり、倫理委員会の審査官を説得するための科学的根拠を得る必要がある。

Aim: The aim of this study is to investigate whether β-caryophyllene increases salivary testosterone concentrations associated with libido and vaginal sensation during intercourse in women.

目的:この研究の目的は、β-カリオフィレンが女性の性交中における性欲と膣感覚に関連する唾液テストステロン濃度を増加させるかどうかを調査することです.

vaginal sensation 膣感覚

Methods: 19 women in the follicular phase of the menstrual cycle participated in the study. The subjects then sat in front of the odor exposure device we had created. Each subject was exposed to dipropylene glycol for 20 minutes, followed by 3% β-caryophyllene for 20 minutes. Saliva was collected 4 times: before and after control exposure, and before and after β-caryophyllene exposure.

方法: 月経周期の卵胞期の19人の女性が研究に参加した。被験者はその後、私たちが作成した香り暴露装置の前に座っていました。各被験者を20分間ジプロピレングリコールに曝し、続いて20分間3%βカリョフィレンを暴露した。唾液を4回回収した:対照暴露の前後、及びβ−カリョフィレン曝露前後。

follicular phase  卵胞期
menstrual cycle 月経周期
dipropylene glycol ジプロピレングリコール

Main outcome measure: Salivary testosterone and estrogen concentrations were measured with a competition ELISA.

主な結果測定: 唾液テストステロンとエストロゲン濃度は、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)で測定されました.

ELISA:Enzyme Linked Immunosolvent Assay:酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)

Results: β-caryophyllene significantly increased the salivary concentration of testosterone (control vs β-caryophyllene; 0.97 ± 0.05 vs 1.13 ± 0.03, P = .00, 95% confidence interval of control: 0.84-1.09, 95% confidence interval of β-caryophyllene: 1.04-1.20) but not estrogen (control vs β-caryophyllene; 1.05 ± 0.03 vs 1.07 ± 0.04, P = .69, 95% confidence interval of control: 0.96-1.12, 95% confidence interval of β-caryophyllene: 0.98-1.15).

結果:β-カリオフィレンは有意にテストロンの唾液濃度を増加させた。(対照対vs β-カリオフィレン; 0.97 ± 0.05 vs 1.13 ± 0.03, P = .00, 95%対照の信頼区間: 0.84-1.09, 95%β-カリオフィレンの信頼区間: 1.04-1.20)、しかしエストロゲンは増加させなかった。(対照vs β-カリオフィレン; 1.05 ± 0.03 vs 1.07 ± 0.04, P = .69, 95% 対照の信頼区間: 0.96-1.12, 95% β-カリオフィレンの信頼区間: 0.98-1.15).

Strengths & limitations: The personal preferences of the subjects and the order of exposure may have affected the results.

強みと限界: 被験者の個人的な好みと暴露の順序は結果に影響を与えた可能性があります。


Conclusion: β-caryophyllene may be a remedy with fewer side effects for women with decreased libido. We believe that β-caryophyllene may be a remedy for women with decreased libido. However, this hypothesis must be tested by further clinical studies.

結論: β-カリオフィレンは、性欲減退の女性のための副作用の少ない治療法である可能性があります。β-カリオフィレンは性欲減退女性の治療法である可能性があると私たちは信じています。ただし、この仮説は、さらなる臨床研究によって検査する必要があります。

libido:性欲

Keywords: Aphrodisiac; Pheromone; Sexuality; Testosterone; Ylang-ylang; β-caryophyllene.

キーワード: 媚薬、フェロモン、セクシャリティー、イランイラン、β -カリオフィレン

用語
性欲も相性もホルモン次第。知っておきたい、テストステロンのこと
https://tarzanweb.jp/post-208227

性欲は何が司るのか?

男性らしさを作るのは男性ホルモン、女性らしさを作るのは女性ホルモン。ならば、性欲も各々のホルモンが司るのでは? と思ったらさにあらず。実は男女の性欲はともにテストステロンという男性ホルモンが司る。
男性の場合、テストステロンは主に精巣から分泌されて性欲の元になるが、女性も副腎や卵巣から微量ながらテストステロンを分泌している。

女性は排卵日直前にテストステロンの分泌量が増えて性欲が増すのが一般的。妊娠の確率が高まるタイミングで性欲が同調するのは生物学的に見ても合理的なシステムだが、興味深いのが閉経とともに女性ホルモンのエストロゲン値が下がるのに、テストステロン値はほぼ変わらない点。

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May 22, 2021

無症候性症例対重度COVID-19患者で発見された異なる免疫応答Science dailyより

Differing immune responses discovered in asymptomatic cases vs those with severe COVID-19
https://www.sciencedaily.com/releases/2021/04/210420121500.htm

無症候性症例対重度COVID-19患者で発見された異なる免疫応答

Source:
 情報源

Wellcome Trust Sanger Institute
:ウェルカムトラストサンガー研究所

Summary:
要約

Using data from the Human Cell Atlas, researchers have identified the differences in immune cells' response in those who had no symptoms compared to severe symptoms.

ヒト細胞地図(アトラス)計画のデータを用いて、研究者は、重篤な症状と比較して症状がなかった人の免疫細胞応答の違いを特定しました。

the Human Cell Atlas
:ヒト細胞地図(アトラス)計画

Full Story
全文

The largest study of its type in the UK has identified differences in the immune response to COVID-19, between people with no symptoms, compared to those suffering a more serious reaction to the virus.

英国でそのタイプでの大規模研究はウイルスに対するより重篤な反応に苦しんでいる人々
と比較して、症状のない人々の間でCOVID-19に対する免疫応答の違いを同定しました。

Researchers from the Wellcome Sanger Institute, Newcastle University, University College London, University of Cambridge, EMBL's European Bioinformatics Institute (EMBL-EBI) and their collaborators within the Human Cell Atlas initiative, found raised levels of specific immune cells in asymptomatic people.They also showed people with more serious symptoms had lost these protective cell types, but gained inflammatory cells. These differences in the immune response could help explain serious lung inflammation and blood clotting symptoms, and could be used to identify potential targets for developing therapies.

ウェルカムトラストサンガー研究所、ニューカッスル大学、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン、ケンブリッジ大学、欧州分子生物学研究所(EMBL)の欧州バイオインフォマティクス研究所(EBI)からの研究者およびヒト細胞地図(アトラス)計画イニシアチブ内の共同研究者は無症候性の人々における特異的免疫細胞の上昇を解明した。また、かれらはより重症症状の患者はこれらの防御細胞型を失ったが、炎症細胞を獲得したことを示した。免疫応答のこれらの違いは、肺の重度な炎症および血液凝固症状を説明するのに役立ち、治療法を開発するための潜在的な標的を特定するために使用することができます。

European Molecular Biology Laboratory (EMBL)
欧州分子生物学研究所(EMBL
European Bioinformatics Institute (EBI)
:欧州バイオインフォマティクス研究所
specific immune cells
特異的免疫細胞
protective cell types
 防御細胞型
blood clotting
血液凝固

The research, published today (20th April 2021) in Nature Medicine, is one of the only studies to include people who were asymptomatic. This large-scale collaborative study is part of the Human Cell Atlas* initiative to map every cell type in the human body, to transform our understanding of health, infection and disease.

本日(2021420)に英国ネイチャー メディシンに発表されたこの研究は、無症候性の人々を含む唯一の研究の1つです。この大規模な共同研究は、健康、感染症、病気に関する理解を変更するために、人体のあらゆる細胞タイプをマッピングするヒト細胞地図(アトラス)計画イニシアチブの一部です。

Nature Medicine
:ネイチャー メディシンは、英国のNature Publishing Groupが発行している国際学術誌である。 医学に関する研究の成果を載せている。

So far, the COVID-19 global pandemic has caused millions of deaths and many more infections worldwide. Symptoms vary widely in severity and can range from a mild cough to severe respiratory distress, blood clots and organ failure. Several previous studies have highlighted a complex immune response in the blood, but until now the full coordinated immune response and how this differs between symptomatic and asymptotic patients had not been investigated in detail.

これまでのところ、COVID-19の世界的なパンデミックは、世界中で何百万人もの死者とより多くの感染症を引き起こしてきました。症状は重症度が大きく異なり、軽症の咳から重度の呼吸窮迫、血栓および臓器不全までさまざまである。いくつかの以前の研究は血液中の複合的免疫応答を強調していたが、今まで、症候性および無症候性の患者との間でどのように異なるかは詳細に調査されていなかった。

respiratory distress
呼吸窮迫

In a new study to understand how different immune cells responded to the infection, a large team of researchers came together to analyse blood from 130 people with COVID-19. These patients came from three different UK centres (Newcastle, Cambridge and London) and ranged from asymptomatic to critically severe.


異なる免疫細胞が感染にどのよう応答するかを理解するための新研究では、大規模な研究チームが一緒になってCOVID-19患者130人の血液を分析しました。これらの患者は、3つの異なる英国のセンター(ニューカッスル、ケンブリッジ、ロンドン)から来て、無症候性から重症に及んだ。

The team performed single-cell sequencing from ~800,000 individual immune cells, along with detailed analysis of cell surface proteins and antigen receptors found on immune cells in the blood. They revealed differences in multiple types of immune cells that are involved in the body's response to COVID-19.
 

チームは、血液中の免疫細胞にみられる細胞表面タンパク質および抗原受容体の詳細な分析とともに、約~800,000個の個々の免疫細胞からのシングルセル(単一細胞)解析を実行しました。彼らは、COVID-19.に対する生体反応に関与する複合型免疫細胞の違いを明らかにしました。

antigen receptors
 抗原受容体

In those with no symptoms, the team found increased levels of B cells that produce antibodies that are found in mucus passages, such as the nose. These antibodies may be one of our first line of defence in COVID-19. However, these protective B cells were missing in people with serious symptoms, indicating the importance of an effective antibody-associated immune response at the nose and other mucus passages.

症状のない人々では、研究者は鼻などの粘液通路に見られる抗体を産生するB細胞のレベルが増加していることが解明した。これらの抗体は、COVID-19における生体の第一防御ラインの1つである可能性があります。しかし、これらの防御B細胞は重篤な症状の患者には欠けていて、鼻および他の粘液通路で有効な抗体関連免疫応答の重要性を示していた。

antibodies
抗体

The team discovered that whereas patients with mild to moderate symptoms, had high levels of B cells and helper T-cells, which help fight infection, those with serious symptoms had lost many of these immune cells, suggesting that this part of the immune system had failed in people with severe disease.

軽症から中等症の患者では感染と戦うのに役立つ高レベルおよびT細胞を有していたのに対して、重篤な症状の患者はこれらの免疫細胞を多く失っていることを発見し、このことは免疫系のこの部分が重篤疾患の患者では機能不全であったことを示した。

In contrast, people with more serious symptoms leading to hospitalisation had an uncontrolled increase in monocytes and killer T-cells, high levels of which can lead to lung inflammation. Those with severe disease also had raised levels of platelet-producing cells, which help blood to clot.
 

対照的に、入院につながるより重篤な症状の患者は、単球とキラー細胞の制御不能な増加を示し、それらのレベルが高いと肺の炎症を引き起こす可能性があります。また、重篤疾患の患者は血液凝固を促進させる血小板産生細胞レベルを上昇させた。

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May 13, 2021

閉経周辺期女性の唾液中エストロゲン濃度に及ぼす精油曝露の影響

閉経周辺期女性の唾液中エストロゲン濃度に及ぼす精油曝露の影響

Effects of essential oil exposure on salivary estrogen concentration in perimenopausal women

Perimenopause :閉経周辺期(閉経前後の数年間)

PUBMEDより

Affiliation

所属

1 Division of Advanced Preventive Medical Sciences, Department of Neurobiology and Behavior, Graduate School of Biomedical Sciences, Nagasaki University, Nagasaki, Japan.

長崎大学大学院医歯薬学総合研究科、神経機能学分野、先進予防医学

Authors

著者

Kazuyuki Shinohara 1 , Hirokazu Doi 1 , Chizu Kumagai 2 , Erika Sawano 1 , Wataru Tarumi 1

Abstract

要旨

Objectives: The menopausal transition is the time from the onset of menstrual changes until one year after the final menstrual period. During this phase, perimenopausal women experience a variety of health-related symptoms, which seemingly derive from declining level of estrogen secretion. It has long been recognized that some essential oils have the efficacy of alleviating menopausal symptoms. On the basis of this, it is possible that these essential oils have the potency to facilitate estrogen secretion in women. The present study investigated this possibility by examining if the olfactory exposure to the essential oil increase salivary estrogen concentration.

目的: 閉経移行期は、月経変化の発症から最終月経後1年後までの時である。この変化の時期の間で、閉経後女性は、エストロゲン分泌レベルの低下から派生しているように見える健康関連の様々な症状を経験します。長い間、いくつかの精油は更年期症状を緩和する効果を有していることを認識されています。これに基づいて、これらの精油は、女性のエストロゲン分泌を促進する効力を有しています。本研究は、精油への嗅覚暴露が唾液中エストロゲン濃度を増加させるかどうかを調べることによってこの可能性を調査した。

menopausal transition:閉経移行期

Methods: We tested the effect of ten essential oils; clary sage, frankincense, geranium, lavender, jasmine absolute, neroli, rose otto, ylang ylang, orange and roman chamomile, which are thought to relieve perimenopasal symptoms.

方法: 私たちは、閉経周辺期症状を緩和すると考えられている10の精油、クラリーセージ、フランキンセンス、ゼラニウム、ラベンダー、ジャスミンAbs、ネロリ、ローズオットー、イランイラン、オレンジ、ローマカモミールの効果を検査しました。

Results: The results have shown increase of salivary estrogen concentration induced by exposure to geranium and rose otto compared to control odor.

結果: 結果は、対照(コントロール)の香りと比較してゼラニウムおよびローズオットーへの暴露によって誘発される唾液エストロゲン濃度の増加を示しています。

Conclusion: Together with the previous studies, the present study may give support to the notion that olfactory exposure to some essential oils can influence salivary concentration of estrogen.

結論: 以前の研究と共に, 本研究は、いくつかの精油への嗅覚暴露は、エストロゲンの唾液濃度に影響を与えることができるという概念を支持する可能性があります。

用語

閉経移行期を調べていたときに閉経移行期と更年期は同じことであることを知る。

女性ヘルスケア(更年期)
https://www.twmu-obgy.com/medical/health.html

女性医学は女性の特有な心身にまつわる疾患を主として予防的観点から取り扱うことを目的とした学問領域です。その対象とする主なものに更年期があります

更年期とは?閉経とは?

更年期とは妊娠可能な人生の時期から妊娠不可能な人生の時期への移行する期間のことを指します。一方で閉経とは、月経が完全に止まってしまう現象そのものを指し、1年以上生理(月経)が来ないことを確認してはじめて閉経と言え、1年前の最後の月経があった年齢をその人の閉経年齢と言います。

一般的に更年期とは、閉経を中心とした前後5年の約10年間のことを指します。日本人の平均的な閉経年齢は約50歳であるため、具体的には45歳から55歳くらいまでを更年期と呼ぶことが多いですが、閉経年齢には個人差があり、45歳から56歳までに80%の女性が閉経するため、更年期は40〜60歳までにおさまると考えられております。

ただし、最近は世界的には更年期という言葉は余り使われず、閉経移行期または周閉経期と閉経後という区分をしています。閉経移行期や周閉経期の始まりは、月経不順が始まったところからです。それまで、順調だった月経がいつ来るのかわかりにくくなった時点が更年期の始まりと考えると正確です

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May 11, 2021

SARSウイルスはミトコンドリアを標的とするタンパク質をコード化しますか?

SARS-CoV-2 and mitochondrial health: implications of lifestyle and ageing
https://immunityageing.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12979-020-00204-x

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)とミトコンドリアの健康:ライフスタイルと老化の影響

Does SARS-CoV-2 modulate mitochondrial function, either indirectly or directly, and if so, in what cells?

SARS-CoV-2は、ミトコンドリア機能を間接的または直接的に調節しますか?もしそうなら、どの細胞で調節しますか?

Do SARS viruses code for proteins that target mitochondria?

SARSウイルスはミトコンドリアを標的とするタンパク質をコード化しますか?

In SARS-CoV-1 the open reading frame-9b (ORF-9b) encodes for a protein that locates to the mitochondrion. Here it induces fusion by triggering degradation of dynamin-like protein 1 (DRP-1), while inhibiting mitochondrial anti-viral signalling proteins (MAVS). This is thought to underlie its ability to suppress the anti-viral interferon response.It can also induce autophagy and activate NF-κB [62]. MAVS are small proteins that on detection of double stranded RNA (dsRNA) oligomerise on mitochondria to form a signalling platform and initiate interferon signalling, as well as cell death [63, 64].It also seems that MAVS can act as adaptor proteins for NLRP3, forming a complex with mitochondria, although the inflammasome can also be activated in a way that doesn’t induce an interferon response, but can induce the interleukin beta (IL-β) response [65].

SARS コロナウイルスI型で、オープンリーディングフレーム-9b(ORF-9b)はミトコンドリアに位置するタンパク質をコードする。ここで、ミトコンドリアの抗ウイルス伝達タンパク質(MAVS).を阻害して、ミトコンドリア分裂因子Drp1分解を引き起こすことによって融合を誘発します。これは、抗ウイルスインターフェロン応答を抑制する能力の根本であると考えられている。また、オートファジー(自食作用)を誘導し、エヌエフ・カッパー・ビーNF-κB[62]を活性化することになります。ミトコンドリア抗ウイルス伝達タンパク質(MAVS)は、ミトコンドリア上で二本鎖RNA(dsRNA)を検出し, シグナル伝達プラットフォームを形成し、インターフェロンシグナル伝達、同様に細胞死を開始する小さなタパク質です。また、MAVSはヌクレオチド結合性多量体ドメイン様受容体3(NLRP3インフラマソーム)のアダプタータンパク質として機能し、インフラマソーム(炎症反応を惹起)はインターフェロン応答を誘発しない方法で活性化することもできますが、インターロイキンベータ(IL-β)応答を誘導することもできる[65]

Open Reading Frame; ORF:オープンリーディングフレーム  用語
dynamin-like protein 1 (DRP-1):ミトコンドリア分裂因子Drp1
(単球・マクロファージに発現するミトコンドリア分裂誘導タンパク質)
mitochondrial anti-viral signalling proteins (MAVS) 
ミトコンドリア抗ウイルス伝達タンパク質
NF-κB:エヌエフ・カッパー・ビーNF-κB(過剰なNF-κBの活性化は過剰な炎症反応を誘起し、がんを含むいろいろな病気の原因と成ります)
double stranded RNA (dsRNA) 二本鎖RNA
oligomerise多量化する
nucleotide-binding oligomerization domain-like receptor (NLR)
(ヌクレオチド結合性多量体ドメイン様受容体(NLR)・ヌクレオチドはDNAやRNAを構成する単位でもある)
Adaptor Protein:アダプタータンパク質(シグナル伝達に関与するタンパク質の一種である。)

With regards SARS-CoV-2, protein interaction mapping shows that it shares a great deal of homology with SARS-CoV-1, but significantly, several of its proteins are also predicted to directly interact with mitochondria, such as non-structural proteins (NSPs) 4 and 8, and ORF9c, as well as components of the interferon and NF-κB pathways [66]. This, because of the well described role of viruses in manipulating mitochondrial function, has led to other groups suggesting that indeed, mitochondrial “hijacking” by SARS-CoV-2 could be a key factor in the pathogenesis of this virus [67].

SARS-CoV-2に関して、タンパク質相互作用図は、SARS-CoV-1と多くの相同性を共有していることを示していますが、重要なことに、そのタンパク質のいくつかは、非構造タンパク質(NSP)4と8、およびORF9c、同様にインターフェロンとNF-κB経路の構成要素[66]など、ミトコンドリアと直接相互作用すると予測されています。ミトコンドリア機能の操作におけるウイルスの役割が十分に説明されているため、これはSARS-CoV-2によるミトコンドリアの「ハイジャック」がこのウイルスの病因の重要な要因である可能性があることを示唆する他のグループに結びつきました。[67]。

non-structural protein (NPs) 非構造タンパク質(NPs)
homology 相同性


SARSウイルスはミトコンドリアを標的とするタンパMany viruses also use viroporin proteins that can oligomerise to help viral entry and release, as well as control intracellular signalling ions, such as calcium or potassium. They can also, via direct protein interaction, manipulate signalling pathways. The host cell detects these as changes in ions levels and ROS, and via, for instance, the NLRP3 inflammasome, activates cellular defence [68].
SARS-CoV-1 has at least three viroporins, two of which are essential for replication and virulence [69];the E protein, in particular, not only seems to trigger P38 MAPK activity, but also seems to modulate calcium flux by acting as a permeable ion channel in endoplasmic reticulum-Golgi intermediate compartment (ERGIC)/Golgi membranes, activating the inflammasome [70]. SARS-CoV-2 seems to have a similar E viroporin that induces ionic imbalance [71]. From the calcium and ROS signalling perspective this is particularly important, as mitochondria are not only pivotal in calcium buffering and signalling, but are also controlled by calcium [72]. Data suggest that many viruses form viral “factories”, which are constructed from host cell membranes, and are often tightly coupled to mitochondria to provide precursors and energy – this includes the Coranoviridae [73, 74].

また、多くのウイルスは多量化してウイルスの侵入と放出を助け、カルシウムやカリウムなどの細胞内シグナル伝達イオンを制御するビロポリンタンパク質を使用します。また、直接的なタンパク質相互作用を介して、シグナル伝達経路を操作することもできます。宿主細胞はこれらをイオンレベルと活性酸素種(ROS)を変化として検出し、たとえばNLRP3インフラマソームを介して細胞防御を活性化します[68]。SARS-CoV-1には少なくとも3つのビロポリンがあり、そのうちの2つは複製と病原性に不可欠です[69]。特にEタンパク質は、P38分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼ(P38MAPK)活性を誘発するだけでなく、小胞体-ゴルジ中間コンパートメント(ERGIC)/ゴルジ膜の透過性イオンチャネルとして作用し、インフラマソームを活性化することによってカルシウム流動を調節するようです[70]。 SARS-CoV-2は、イオンの不均衡を誘発する同様のEビロポリンを持っているようです[71]。カルシウムおよび活性酸素種(ROS)のシグナル伝達観点から、ミトコンドリアがカルシウム緩衝能およびシグナル伝達において極めて重要であるだけでなく、カルシウムによっても制御されているため、このことは重要です。データは、多くのウイルスがウイルスの「工場」を形成することを示唆しています。これは宿主細胞膜から構築され、ミトコンドリアと緊密に結合して前駆体とエネルギーを提供します。これにはコラノウイルス科が含まれます[73、74]。

Viroporin:ビロポリン(イオンチャンネルタンパク質)
ROS. reactive oxygen species. 活性酸素種
virulence 病原性
MAPK:Mitogen-activated Protein Kinase, MAPK
分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼ(MAPK)
endoplasmic reticulum:小胞体
Golgi intermediate compartmentゴルジ中間区画
calcium buffering カルシウム緩衝能
viral factoriesウイルス工場
coronaviridae コロナウイルス科

用語


用語
オープンリーディングフレーム
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%97%E3%83%B3%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%A0

オープンリーディングフレーム (Open Reading Frame; ORF) とは、DNA またはRNA 配列をアミノ酸に翻訳した場合に終了コード配列(termination codon; 終止コドン)を含まない読み取り枠(Reading Frame)がオープンな(Open)状態にある(タンパク質に翻訳される可能性がある)塩基配列を指す。

遺伝子予測アルゴリズムを用いてDNA の断片配列から遺伝子の場所を探索する場合、ORF の長さが長いと遺伝子が存在している良い指標となる。ただ長いORF が存在しても必ずタンパク質に翻訳されているとは限らないので、長いORF が遺伝子であるかは実際にそのタンパク質が合成されているかを調べる必要がある。

タンパク質間相互作用
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%91%E3%82%AF%E8%B3%AA%E9%96%93%E7%9B%B8%E4%BA%92%E4%BD%9C%E7%94%A8

タンパク質間相互作用(たんぱくしつかんそうごさよう、PPI; protein-protein interaction)とは、タンパク質分子間の相互作用である。具体的には、複数の異なるタンパク質分子が状態に応じて特異的複合体を形成する現象として捉えられる。

タンパク質には、単体で機能するタンパク質もあるが、多くのタンパク質は他のタンパク質や生体高分子と相互作用することでその機能を果たす(構造タンパク質、代謝に関わる酵素群、シグナル伝達に関わるタンパク質、転写因子など)。よって、タンパク質の機能を解明する上でタンパク質間相互作用は必要不可欠な情報でである。

ビロポリンを調べていたときに見つけた記事
東京大学医科学研究所感染症国際研究センター感染制御系ウイルス学分野
https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/ichinohe-lab/kenkyuunaiyou.html

研究内容

当研究室では、より効果的なワクチン開発に役立てることを目的として、生体によるウイルス認識機構、インフルエンザウイルス感染モデルを用いた粘膜免疫制御機構と腸内細菌によるウイルス特異的免疫応答の制御機構について研究を行っております。

1)生体によるウイルス認識機構について

 小さなゴミやほこりが鼻の穴に入ってきても熱は出ませんが、目には見えないインフルエンザウイルス(〜100 nm)が鼻に感染すると熱が出ます。つまり鼻の穴の細胞は、目でも見えない小さな"ゴミ"と"ウイルス"の侵入を見分けているわけです。これは私たちの体に外敵の侵入を感知するセンサーが備わっているからです。インフルエンザウイルスを例に挙げると、エンドゾーム内(細胞外)にはToll-like receptor 7/8があり、これがインフルエンザウイルスゲノムRNAを認識しています。インフルエンザウイルスが侵入したとしても、細胞質中にはRIG-Iが待ち構えていてウイルスRNAを認識します。つまり生体は、ウイルス核酸(ゲノムRNA)の有無を見分けることで、ウイルスの侵入とその他のゴミを巧みに見分けているわけです。

 このようなウイルスRNAに依存的なウイルス検出システムだけではなく、生体はウイルスが持つイオンチャネルタンパク質(viroporinと呼ばれる)の活性を、ウイルスの検出システムに利用していることが最近になってわかってきました。インフルエンザウイルスの場合、プロトン選択的なイオンチャネルタンパク質(M2タンパク質)は、NLRP3 inflammasomeを活性化させています(Ichinohe et al. Nat Immunol. 2010)。

2) 腸内細菌によるインフルエンザウイルス特異的免疫応答の制御について

 抗生物質を飲ませて腸内細菌を減らしたマウスでは、インフルエンザウイルス感染後の免疫応答が弱くなることを見出しました(Ichinohe et al. PNAS 2011)。ある種の腸内細菌は、距離的に遠く離れている肺へシグナルを送り、インフルエンザウイルス感染によるinflammasomeの活性化をサポートしていたわけです。数百〜数千種類いる腸内細菌のうち、どの腸内細菌がこのようなシグナルを送っているのか?またこの腸管から肺へ伝達されるシグナルは何なのかはいまだに分かっておりません。私たちの研究室では、これらの疑問を明らかにするため研究を続けております。

ウイルス感染時の応答を制御するミトコンドリアの新しい機能を発見―細胞内のエネルギー状態を検知して、抗ウイルス応答の強さを調節―
https://www.amed.go.jp/news/release_20201111-02.html

ミトコンドリアは細菌の細胞内共生に由来する細胞小器官であり、分裂と融合を繰り返しながらダイナミックにその形を変化させています。ミトコンドリアは酸素を利用して細胞内エネルギー通貨として知られるATP※5を産生するだけでなく、細胞の生死を制御するなど、さまざまな細胞内シグナル伝達においても多機能に働いています。その例として、ウイルスが感染したときに起きる自然免疫応答にもミトコンドリアが関与することがわかっています。細胞に感染したRNAウイルスのゲノム(RNA)は、細胞内で検知されると、その後にミトコンドリア上に運ばれ、MAVSタンパク質を足場とした複合体を介してウイルス感染に対抗する応答が進行します。

一方で、ミトコンドリアは細胞内で分裂と融合※6を行うことで、活発に形を変化させており、このミトコンドリアの動きは、栄養や免疫応答に伴って変化することがこれまでに知られていました。しかし、ミトコンドリアの形と機能と感染防御メカニズムの3者の関係性は十分には理解されておらず、「なぜ免疫応答がミトコンドリア上で起きるのか」わかっていませんでした.

NLRP3を調べていたときに見つけた。
新しい抗炎症物質が見つかった
New anti-inflammatory compounds identified

https://www.natureasia.com/ja-jp/nm/pr-highlights/9752

NLRP3は免疫系タンパク質の1つで、インフラマソームと呼ばれるタンパク質複合体の構成成分である。インフラマソームは自己免疫疾患、2型糖尿病、アルツハイマー病、アテローム性動脈硬化症、自己炎症性疾患などの複数の病気に関わり、炎症応答を促進する。今回、2つの研究グループがNLRP3の働きを阻害する化合物を見つけて、それぞれ報告している。

V D Dixitたちは、絶食、激しい運動、カロリー制限や低炭水化物ケト原性食の摂取に応答して体内で生産される代謝産物であるβ-ヒドロキシ酪酸(BHB)にNLRP3を直接阻害する作用があることを明らかにした

アダプター分子
https://www.jst.go.jp/pr/info/info301/yougo.html

細胞内に存在して受容体タンパク質の細胞内領域に結合する、酵素活性を持たない分子で、受容体が受けた刺激情報を細胞内のさらに他の分子に伝えます。

ビロポリン
Viroporins Customize Host Cells for Efficient Viral Propagation
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3785214/

ビロポリンは効率的なウイルス増殖のために宿主細胞をカスタマイズする。

Viral Propagation ウイルス増殖

JCウイルスのチャネルタンパク質ビロポリンに関する研究
Investigation of Molecular Mechanism of JC virus Viroporin Activity
https://ci.nii.ac.jp/naid/130005128453

ウイルス粒子の細胞外放出過程に関わるウイルスタンパク質の中にビロポリンと呼ばれるイオンチャネル様の多量体を形成する膜タンパク質が存在する.ビロポリンは100アミノ酸残基程度からなる小さな膜タンパク質で,多量体化して脂質二重膜に細胞内外を交通させる「孔」を作る.この「孔」がイオンや小分子の生体膜透過性を亢進させる.詳細な分子機構は未だブラックボックスであるが,膜透過性亢進の結果として宿主細胞膜の破綻を誘導し,最終的にはウイルス粒子の細胞外に放出に寄与すると考えられている

「シグナル伝達」システムの代表「MAPキナーゼ経路」
http://shushoku-signal.umin.jp/info/high/takekawa.html

p38およびJNK経路:
ストレス応答MAPキナーゼ経路とも呼ばれています。紫外線や放射線、オキシダント、熱ショック、高浸透圧など、様々な環境ストレス刺激によって活性化されて、ストレスを被った細胞に死を誘導します。また、ウイルスなどの病原体の感染によっても強く活性化されて、炎症や免疫応答の調節に中心的な役割を果たしています

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May 06, 2021

閉経後女性における唾液オキシトシン濃度に及ぼすラベンダー・ネロリ・サンダルウッドなどの精油暴露の影響

精油の吸入によって閉経後女性における唾液オキシトシン濃度が増加かすることがわかりました。この論文にオキシトシンと筋肉量について書いてあったので調べていたら、オキシトシンは筋肉の維持と再生に必要な年齢階級別血中ホルモンの文献を見つけました。また唾液中のオキシトシン量と肌の質感にも関係しています。タッチによってもオキシトシンの増加、が見られますと出ていました。これらのことを考えてオキトシン増強精油による緩やかなタッチのマッサージはいろんな効果があるかもしれない。

PUBMEDより

The Effects of Essential Oil on Salivary Oxytocin Concentration in Postmenopausal Women

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32013535/

閉経後女性における唾液オキシトシン濃度に及ぼす精油の影響

Affiliation

所属

1 Division of Advanced Preventive Medical Sciences, Department of Neurobiology and Behavior, Graduate School of Biomedical Sciences, Nagasaki University, Nagasaki, Japan.

長崎大学大学院医歯薬学総合研究科、神経機能学分野、先進予防医学

Authors

著者
Wataru Tarumi 1 , Kazuyuki Shinohara 1

Abstract

要旨

Objectives: The aim of this study was to find essential oils that have increased the oxytocin concentration in postmenopausal women.

目的:本研究の目的は、閉経後女性のオキシトシン濃度を増加させた精油を解明することでした。

Methods: Fifteen postmenopausal women participated in this study and the effects of 10 different essential oils were investigated. The essential oils included rose otto, sweet orange, lavender, neroli, frankincense, jasmine absolute, ylang ylang, roman chamomile, clary sage, and Indian sandalwood.
方法:
本研究には15人の閉経後の女性が参加し、10種類の精油効果を調査した。精油には、ローズオットー、スイートオレンジ、ラベンダー、ネロリ、フランキンセンス、ジャスミンAbs、イランイラン、ローマカモミール、クラリーセージ、サンダルウッド・インドが含まれていました。

The subjects were exposed to the control first for 20 min, followed by exposure to an essential oil for 20 min. Each subject received exposure to only a single kind of essential oil per day.

被験者は最初に20分間対照に暴露されて、続いて20分間精油に暴露された。各被験者は1日に1種類だけの精油に暴露された。

Saliva was collected four times for each patient: immediately before and immediately after control exposure, and immediately before and immediately after essential oil exposure. The oxytocin concentration in the saliva was measured using a competitive ELISA kit.

唾液は各患者について4回回収した。:対照暴露の前後と直後、および精油暴露の直前と直後。唾液中のオキシトシン濃度は競合法により測定するELISAキットを用いて測定した。

ELISA(Enzyme Linked Immunosolvent Assay)は、抗原抗体反応を利用して微量生体物質を定量する方法で、バイオテクノロジー分野で最も広く用いられています。

Results: The results showed that salivary oxytocin concentrations increased significantly more after exposure to lavender, neroli, jasmine absolute, roman chamomile, clary sage, and Indian sandalwood than after exposure to the control odor.

結果:

結果は、ラベンダー、ネロリ、ジャスミンAbs、ローマカモミール、クラリーセージ、およびサンダルウッド・インドの暴露後に、対照の香りに暴露された後よりも唾液オキシトシン濃度が有意に増加したことを示した。

Conclusions: The aroma of certain essential oils may elicit increased secretion of oxytocin in postmenopausal women. This study suggests that olfactory stimulation with any of a number of essential oils increases salivary oxytocin concentrations, which may inhibit aging-induced reduction in muscle mass and function in women.

結論

特定の精油の香りは、閉経後女性におけるオキシトシンの分泌増加を引き起こす可能性があります。本研究は、多くの精油のいずれかによる嗅覚刺激が唾液オキシトシン濃度を増加させ、女性の筋肉量および機能の老化誘発性低下を阻害する可能性があることを示唆している。

muscle mass 筋肉量

Keywords: anti-aging; essential oil; odor; oxytocin; postmenopause.

キーワード: 抗老化、精油、香り; オキシトシン、閉経後.

オキシトシン関連記事

オキシトシンと筋肉量についてPUBMEDで調べたときの文献

Oxytocin is an age-specific circulating hormone that is necessary for muscle maintenance and regeneration
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24915299/

オキシトシンは筋肉の維持と再生に必要な年齢階級別血中ホルモン

circulating hormone 血中ホルモン
age-specific 年齢階級別

<こころで感じるスキンケア研究>
唾液中のオキシトシン量と肌の質感との関連性を確認
https://www.kao.com/jp/corporate/news/rd/2018/20180712-001/

花王株式会社(社長・澤田道隆)感性科学研究所、スキンケア研究所、メイクアップ研究所は、快感情を喚起する刺激に着目したスキンケア研究を行なっている中、今般、以下の研究知見を得ました。

1) 快感情を喚起する触覚刺激により、唾液中のオキシトシン* 量が増加すること
2) 唾液中のオキシトシン量が多いほど、肌の質感スコア(見た目の肌状態)が高いこと
なお、本研究内容は、第82回SCCJ研究討論会(2018年7月12日、大阪府)にて発表します。

•* オキシトシン
脳の視床下部で合成されるホルモンのひとつで、スキンシップを積極的に行なうと出やすくなることが研究でわかっています。

このオキシトシンには、愛着関係を深めたり、ストレスを軽くしたり、情緒を安定させたりするはたらきがあります

手で触れたときにやわらかさ・心地よさを実感するほど唾液中のオキシトシン量が増えることを確認
https://www.kao.com/jp/corporate/news/rd/2020/20201013-001/

花王株式会社(社長・澤田道隆)感覚科学研究所とサニタリー研究所は、養育者と子どもの間の愛着形成に関わるホルモン「オキシトシン」*1 と触感の関係について研究を進めています。このたび、手で触れたときにやわらかさや快感情(心地よさ)を実感するほど、唾液中のオキシトシン量が増加することを確認しました。

本研究内容は、第61回日本母性衛生学会学術集会(2020年10月9〜10日、オンライン開催)にて発表しました。
•* 1 オキシトシン: 養育者と子どもの間の愛着形成に関わる脳由来のホルモンであることが報告されており、養育者のオキシトシンの増加に伴って子どものオキシトシンも増加し、子どもの社会的発達を促すことが示唆されています。また脳内と唾液中のオキシトシンは関連することが報告されています。

 

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May 03, 2021

ワクチン誘導による抗体は幾つかの新たなSARS-CoV-2変異株に対して効果が低い可能性があります。Science dailyより

Vaccine-induced antibodies may be less effective against several new SARS-CoV-2 variants https://www.sciencedaily.com/releases/2021/03/210312140013.htm

ワクチン誘導による抗体は幾つかの新たなSARS-CoV-2変異株に対して効果が低い可能性があります。

SARS-CoV-2, the virus that causes COVID-19, has mutated throughout the pandemic. New variants of the virus have arisen throughout the world, including variants that might possess increased ability to spread or evade the immune system。Such variants have been identified in California, Denmark, the U.K., South Africa and Brazil/Japan.Understanding how well the COVID-19 vaccines work against these variants is vital in the efforts to stop the global pandemic, and is the subject of new research from the Ragon Institute of MGH, MIT and Harvard and Massachusetts General Hospital.

COVID-19を引き起こすウイルスであるSARS-CoV-2は、パンデミックの中で変異している。ウイルスの新変異株は、感染または免疫回避の能力増強を有する可能性のある変異株を含め、世界中で発生している。このような変異株は、カリフォルニア、デンマーク、英国、南アフリカ、ブラジル/日本で同定されています。COVID-19ワクチンがこれらの変異株に対してどれほどうまく機能するかを理解することは、世界的パンデミックを止めるための取り組みにおいて不可欠であり、ラゴン研究所(マサチューセッツ総合病院、マサチューセッツ工科大学、ハーバード大学と提携)の新しい研究の対象です。

mut ate 変異する
variants 変異株
Massachusetts General Hospital.  マサチューセッツ総合病院

In a study recently published in Cell, Ragon Core Member Alejandro Balazs, PhD, found that the neutralizing antibodies induced by the Pfizer and Moderna COVID-19 vaccines were significantly less effective against the variants first described in Brazil/Japan and South Africa. Balazs's team used their experience measuring HIV neutralizing antibodies to create similar assays for COVID-19, comparing how well the antibodies worked against the original strain versus the new variants.

雑誌細胞に掲載された最新研究で、 ラゴン研究所コアメンバーであるアレハンドロバラズ博士は、ファイザーとモデルナCOVID-19ワクチンによって誘導される中和抗体は、ブラジル/日本および南アフリカで最初に記載された変異株に対して有意に効果が低いことがわかりました。バラージュチームはHIV中和抗体を測定した経験を用いて、COVID-19の同様のアッセイを作成し、抗体が元の株と新しい変異株に対してどれだけうまく機能したかを比較しました。

neutralizing antibodies 中和抗体

"We were able to leverage the unique high-throughput capacity that was already in place and apply it to SARS-CoV-2," says Balazs, who is also an assistant professor of Medicine at Harvard Medical School and assistant investigator in the Department of Medicine at MGH. "When we tested these new strains against vaccine-induced neutralizing antibodies, we found that the three new strains first described in South Africa were 20-40 times more resistant to neutralization, and the two strains first described in Brazil and Japan were five to seven times more resistant, compared to the original SARS-CoV-2 virus."

「すでに導入されている独自の高処理能力を活用し、新型コロナウイルスSARS-CoV-2に適用することができました」と、ハーバード大学医学部準教授であり、MGHの医学部の助手研究者でもあるバラースは述べています。「ワクチンによる中和抗体に対してこれらの新変異株を検査したところ、南アフリカで最初に記載された3つの新変異株は中和抗体に対して耐性が20~40倍高く、ブラジルと日本で最初に記載された2つの新変異株は、元の新型コロナウイルスSARS-CoV-2と比較して5~7倍の耐性を持つことがわかりました 。

throughput capacity 処理能力

Neutralizing antibodies, explains Balazs, work by binding tightly to the virus and blocking it from entering cells, thus preventing infection. Like a key in a lock, this binding only happens when the antibody's shape and the virus's shape are perfectly matched to each other. If the shape of the virus changes where the antibody attaches to it -- in this case, in SARS-CoV-2's spike protein -- then the antibody may no longer be able to recognize and neutralize the virus as well. The virus would then be described as resistant to neutralization.

抗体が付着するウイルスの形状が変化すると、バラースの説明によると、中和抗体はウイルスにしっかりと結合し、細胞に侵入するのを遮断することによって働き、したがって感染を防ぐ。ロックの鍵のように、この結合は抗体の形状とウイルスの形状が完全に互いに一致している場合にのみ起こります。抗体が付着するウイルスの形状が変化すると、この場合、SARS-CoV-2のスパイクタンパク質では、抗体がウイルスを認識して中和できなくなる可能性があります。その後、ウイルスは中和に対する耐性と説明されます 。

"In particular," says Wilfredo Garcia-Beltran, MD, PhD, a resident physician in the Department of Pathology at MGH and first author of the study, "we found that mutations in a specific part of the spike protein called the receptor binding domain were more likely to help the virus resist the neutralizing antibodies." The three South African variants, which were the most resistant, all shared three mutations in the receptor binding domain. This may contribute to their high resistance to neutralizing antibodies.

「特に」、マサチューセッツ総合病院(MGH)の病理学科の常駐医師で、研究の筆頭著者であるウィルフレド・ガルシア・ベルトラン博士は、「受容体結合ドメインと呼ばれるスパイクタンパク質の特定部位の変異は、ウイルスが中和抗体に抵抗するのに役立つ可能性が高いことがわかりました」と述べています。最も耐性があった3つの南アフリカの変異株は、すべて受容体結合ドメインの3つの変異を共有した。これは、中和抗体に対する高い耐性に寄与する可能性がある。

receptor binding domain :受容体結合ドメイン

Currently, all approved COVID-19 vaccines work by teaching the body to produce an immune response, including antibodies, against the SARS-CoV-2 spike protein. While the ability of these variants to resist neutralizing antibodies is concerning, it doesn't mean the vaccines won't be effective.

現在、 承認されたすべてのCOVID-19ワクチンは、SARS-CoV-2スパイクタンパク質に対する抗体を含む免疫応答を産生するように身体に教えることによって作用します。これらの変異株が中和抗体に抵抗する能力は懸念されるけれど、、ワクチンが効果がないという意味ではない。

"The body has other methods of immune protection besides antibodies," says Balazs. "Our findings don't necessarily mean that vaccines won't prevent COVID, only that the antibody portion of the immune response may have trouble recognizing some of these new variants."

「体には抗体以外に免疫による防御の方法があります」とバラースは述べています。「我々の知見は、ワクチンがCOVIDを予防しないことを必ずしも意味するわけでありませんが、免疫応答の抗体部分がこれらの新しい変異株の一部を認識するのに問題がある可能性があるだけです」。

Like all viruses, SARS-CoV-2 is expected to continue to mutate as it spreads. Understanding which mutations are most likely to allow the virus to evade vaccine-derived immunity can help researchers develop next-generation vaccines that can provide protection against new variants. It can also help researchers develop more effective preventative methods, such as broadly protective vaccines that work against a wide variety of variants, regardless of which mutations develop.

すべてのウイルスと同様に、SARS-CoV-2は拡散するにつれて変異し続けると予想されます。ウイルスがワクチン由来の免疫を回避する可能性が最も高い変異株を理解することは、研究者が新しい変異株に対する防御を提供できる次世代ワクチンを開発するのに役立ちます。また、どの変異株が発生しても、多種多様な変異株に対して効果がある幅広い防御ワクチンなど、より効果的な予防方法を開発するのにも役立ちます。 

用語

中和抗体
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%92%8C%E6%8A%97%E4%BD%93

中和抗体(ちゅうわこうたい、英: neutralizing antibody, NAb)は、病原体や感染性粒子が細胞に対して及ぼす生物学的な影響を中和して、細胞を防御する抗体である。中和によって病原体や感染性粒子は感染性や病原性を失う[3]。中和抗体は、ウイルス、細胞内細菌、微生物毒素(英語版)に対する適応免疫系(英語版)の体液性応答の一部である。中和抗体は、感染性粒子の表面構造(抗原)に特異的に結合することで、宿主細胞が感染して破壊する可能性のある相互作用を防ぐ。中和抗体による免疫は、感染が起こる前に免疫系が感染粒子を排除するため、殺菌免疫(英: sterilizing immunity)としても知られている[4]。

 

 

 

 

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April 24, 2021

ホップ化合物:抽出技術、化学成分分析、抗酸化、抗菌、および抗がん作用(要旨と精油成分)

ホップ化合物:抽出技術、化学成分分析、抗酸化、抗菌、および抗がん作用(要旨と精油成分)

Hop Compounds: Extraction Techniques, Chemical Analyses, Antioxidative, Antimicrobial, and Anticarcinogenic Effects

https://www.mdpi.com/2072-6643/11/2/257/htm

Abstract

要旨

Hop plants comprise a variety of natural compounds greatly differing in their structure and properties. A wide range of methods have been developed for their isolation and chemical analysis, as well as for determining their antioxidative, antimicrobial, and antigenotoxic potentials.

ホップ植物は、その構造と特性が大きく異なるさまざまな天然化合物で構成されています。それらの単離および化学分析のために、ならびにそれらの抗酸化、抗菌、および抗遺伝毒性の可能性を決定するために、広範囲の方法が開発されてきた。

antigenotoxic 抗遺伝毒性

This contribution provides an overview of extraction and fractionation techniques of the most important hop compounds known for their health-promoting features. Although hops remain the principal ingredient for providing the taste, stability, and antimicrobial protection of beer, they have found applications in the pharmaceutical and other food industries as well.

この寄稿は、健康増進機能で知られている最も重要なホップ化合物の抽出および留分技術の概要を提供します。ホップは、ビールの味、安定性、抗菌保護を提供するための主要な成分であり続けていますが、製薬業界やその他の食品業界でも応用されています。

This review focuses on numerous health-promoting effects of hops raging from antioxidative, sedative, and anti-inflammatory potentials, over anticarcinogenic features to estrogenic activity. Therefore, hops should be exploited for the prevention and even healing of several prevalent diseases like cardiovascular disorders and various cancer types.

このレビューは、抗酸化、鎮静、および抗炎症の可能性から、抗発癌性の特徴からエストロゲン活性に至るまで、ホップの多くの健康促進効果に焦点を当てています。したがって、ホップは、心血管障害やさまざまな種類の癌など、いくつかの一般的な病気の予防や治癒にさえ活用する必要があります。

New ideas for future studies on hops are finally presented: computational investigations of chemical reactivities of hop compounds, nanoencapsulation, and synergistic effects leading to a higher bioavailability of biologically active substances as well as the application of waste hop biomass from breweries for the production of high-added-value products in accordance with the biorefinery concept.

ホップに関する将来の研究のための新しいアイデアが最終的に提示されます:ホップ化合物の化学的反応性、ナノカプセル化、および生物学的活性物質のより高いバイオアベイラビリティにつながる相乗効果の計算による解析、ならびに醸造所からの廃ホップバイオマスの高生産への応用-バイオリファイナリーのコンセプトに従った付加価値製品。

computational investigations 計算による解析
chemical reactivities 化学反応性 
nanoencapsulation ナノカプセル化
synergistic effects 相互作用
Biorefineries:バイオリファイナリー

Keywords: hops; extraction; antioxidative effects; antimicrobial effects; anticarcinogenic effects

キーワード:ホップ、抽出、抗酸化、抗菌作用、抗発がん作用

Hop Essential Oils

ホップ精油

Essential oils, as is already evident from the name, represent the essence of the plant, meaning its distinctive aroma. Hop aroma has always intrigued the mankind and it represents the significant portion of beer aroma. It is actually the quest for a better beer aroma that evidently brought so many hop varieties [4,57]. Even though this subject has been in the center of scientific and brewer’s attention for centuries, the whole list of substances contributing to the hop aroma and consequentially to beer taste is still not completed.

エッセンシャルオイルは、その名前からすでに明らかなように、植物のエッセンスを表しており、独特の香りを意味します。ホップの香りは常に人類の興味をそそり、ビールの香りのかなりの部分を占めています。実際、これほど多くのホップの品種をもたらしたのは、より良いビールの香りの探求です[4,57]。この主題は何世紀にもわたって科学的および醸造者の注目の的となっていますが、ホップの香りとその結果としてビールの味に寄与する物質の全リストはまだ完成していません。

Following the bitter fraction, hop essential oil compounds are also secreted from lupulin glands of female plants [82]. According to the basic molecular structure hop, essential oils consist of three fractions. In the first hydrocarbon fraction, one can find monoterpenes, sesquiterpenes, and aliphatic hydrocarbons. The second fraction contains oxygenated compounds like terpene and sesquiterpene alcohols. In spite of the fact that many believe that the last fraction of sulfur-containing compounds does not contain important biologically-active molecules, this may not be entirely true. Compounds from the sulfur fraction moreover proved to be important contributors to the hop and beer aroma and prevent its spoiling [34,134].

苦味留分に続いて、ホップのエッセンシャルオイル化合物も雌植物のルプリン腺から分泌されます[82]。ホップ基本的な分子構造によると、エッセンシャルオイルは3つの留分で構成されています。最初の炭化水素留分には、モノテルペン、セスキテルペン、および脂肪族炭化水素が含まれています。2番目の留分には、テルペンやセスキテルペンアルコールなどの酸素化合物が含まれています。硫黄含有化合物の最後の部分には重要な生物学的に活性な分子が含まれていないと多くの人が信じているという事実にもかかわらず、これは完全に真実ではないかもしれません。さらに、硫黄留分からの化合物は、ホップとビールの香りに重要な誘因で、その腐敗を防ぐことが証明されました[34,134]。

Fraction:留分(蒸留によって抽出される)
aliphatic hydrocarbons 脂肪族炭化水素

Clustering analysis of essential oils from 25 different hop varieties has shown that the highest amounts, accounting for 47.1 to 89.3% of the oils, represent β-myrcene, α-humulene, β-caryophyllene, caryophyllene oxide, and humulene epoxide II [135].
This is almost completely consistent with the study of Ligor and coworkers [22] study who listed the most important components of hop aroma as myrcene, α-humulene, β-caryophyllene, and β-farnesene. A newer study where comparative aroma extract dilution analysis was performed on the special flavor hop varieties Huell Melon and Polaris determined myrcene, (3R)-linalool, and 2- and 3-methyl butanoic acid as important variety-independent hop odorants and found (1R,4S)-Calamenene—a new odor-active compound in hops [57].

25の異なるホップ品種からのエッセンシャルオイルのクラスター分析は、オイルの47.1%から89.3%を占める最も高い量は、β-ミルセン、α-フムレン、β-カリオフィレン、カリオフィレンオキシド、およびフムレンエポキシドIIを表すことを示しました[135]。これは、ホップの最も重要な香り成分としてミルセン、α-フムレン、β-カリオフィレン、およびβ-ファルネセンを挙げたLigorらの研究[22]とほぼ完全に一致しています。特別フレーバーホップ品種であるHuellMelonとPolarisに関して比較アロマ抽出物希釈分析法(AEDA)を行った新研究では、ミルセン、(3R)-リナロール、2-および3-メチルブタン酸が品種に依存しない重要なホップの匂い物質であることを決定し、ホップの新しい匂い活性化合物[57]・(1R 、4S)-カラメネンを発見した。

Considering the division into three fractions, the majority of the hydrocarbon fraction is made up of monoterpenes α- and β-pinene, myrcene, and limonene as well as sesquiterpenes α humulene, β-farnesene (not in all hop varieties), β-caryophyllene, α- and β-selinene, and γ-muurolene [8,82]. During the ripening, processing, and storage oxidation processes occur and yield the oxygenated fraction containing linalool, geraniol, caryophyllene oxide, 2-methyl-3-butene-2-ol, and farnesol forms [8,82].

3つの留分への分割を考慮すると、炭化水素留分の大部分は、モノテルペンα-およびβ-ピネン、ミルセン、およびリモネン、ならびにセスキテルペンのαフムレン、β-ファルネセン(すべてのホップ品種ではない)、β-カリオフィレンで構成されています。成熟、処理、および貯蔵中に酸化プロセスが発生し、リナロール、ゲラニオール、カリオフィレンオキシド、2-メチル-3-ブテン-2-オール、およびファルネソールの形態を含む酸素化留分が生成されます[8,82]

Clustering analysis クラスター分析
aroma extract dilution analysis:アロマ抽出物希釈分析法(AEDA)
humulene epoxide II フムレンエポキシドII(ビールにホップの香りを与えている)
3-methyl butanoic acid  3-メチルブタン酸
(1R,4S)-Calamenene カラメネン
hydrocarbon fraction 炭化水素留分

However, the content of a specific substance in essential oils not only depends on the cultivation conditions, storage, and processing, but the extraction and analytical process importantly impact it as well [22,71].

ただし、エッセンシャルオイルに含まれる特定の物質の含有量は、栽培条件、保管、処理に依存するだけでなく、抽出および分析プロセスも重要な影響を及ぼします[22,71]。

An important (hop) essential oil component monoterpene myrcene has two sides. According to the International Agency for Research on Cancer (IARC), myrcene, contained in certain popular beverages, is regarded as a potential human carcinogen; however, it is clearly stated that this fact still needs to be further evaluated [136].On the other hand, both myrcene and linalool significantly inhibited the genotoxicity of 2-amino-1-methyl-6-phenylimidazo[4-5-b]pyridine and only myrcene, even though less efficiently, inhibited the toxicity of 2-amino-3-methylimidazo[4,5-f]-quinoline [137]. β-myrcene has also shown to be a potent dose-dependent TNF-α inhibitor, stronger than α-pinene and d-limonene, through the phosphorylation of the inhibitor of κB kinase and matrix metalloproteinase-9 (MMP-9) gene expression [138]. Moreover, β-myrcene also inhibited invasion of MDA-MB-231 cells (breast cancer cells) induced by TNF-α [138]. More studies argue in favor of positive health effects of myrcene than of its carcinogenicity, therefore, we cannot exclude it from the list of potential anticancer agents.

重要な(ホップ)エッセンシャルオイル成分であるモノテルペンミルセンには2つの側面があります。国際がん研究機関(IARC)によると、特定の人気のある飲料に含まれるミルセンは、潜在的ヒト発がん性物質と見なされています。しかし、この事実はさらに評価する必要があると明確に述べられています[136]。一方、ミルセンとリナロールの両方は、ヘテロサイクリックアミンの遺伝毒性を有意に抑制し、ミルセンのみが、効率は劣りますが、ヘテロサイクリックアミンを抑制しました。 β-ミルセンは、κBキナーゼおよびマトリックスメタロプロテイナーゼ-9(MMP-9)遺伝子発現の阻害剤のリン酸化を通じて、α-ピネンおよびd-リモネンよりも強力な用量依存性腫瘍壊死因子α(TNF-α)阻害剤でもあることが示されています[ 138]。さらに、β-ミルセンは、TNF-αによって誘導されるMDA-MB-231細胞株(乳がん細胞)の浸潤も抑制しました[138]。より多くの研究が、発がん性よりもミルセンの健康へのプラスの影響を支持していると主張しているため、潜在的抗がん剤のリストからミルセンを除外することはできません。

International Agency for Research on Cancer》国際癌(がん)研究機関
carcinogenicity発がん性物質
genotoxicity 遺伝毒性
2-amino-1-methyl-6-phenylimidazo[4-5-b]pyridine ヘテロサイクリックアミン
焼け焦.げ中に存在する遺伝毒性発がん物質
TNF-α inhibitor  TNFα阻害薬
TNFα(Tumor Necrosis Factor‐α:腫瘍壊死因子α)
NF-κB(NF カッパ B):免疫反応において中心的役割を果たす転写因子
phosphorylation リン酸化
matrix metalloproteinase-9 (MMP-9)
マトリックスメタロプロテイナーゼ9 (MMP-9):腫瘍血管新生および腫瘍増に関係

Myrcene, extracted together with other essential oil compounds from used hops, exhibited the highest repellency towards insect Rhyzopertha dominica (RD50 = 0.27 A mu M cm−2), whereas for yet another insect degrading stored foods Sitophilus granarius, limonene was the most effective repellent [139]. Therefore, not only fresh hops but even left-over hops from breweries can be effective at least as an insect repellent, protecting stored foods [139].

使用済みホップから他のエッセンシャルオイル化合物と一緒に抽出されたミルセンは、昆虫コナナガシンクイムシ(RD50 = 0.27 A mu M cm-2)に対して最も高い忌避性を示しましたが、さらに別の貯蔵食品分解昆虫グラナリアコクゾウムシでは、リモネンが最も効果的な忌避剤でした[139]。したがって、新鮮なホップだけでなく、醸造所からの残りのホップでさえ、少なくとも防虫剤として効果的であり、貯蔵食品を保護することができます[139]

Rhyzopertha dominica コナナガシンクイムシ(お米につく虫)
Sitophilus granaries グラナリアコクゾウムシ(コムギやオオムギ等の貯蔵穀物に寄生する害虫である)

The major contributor to the hop aroma from the essential oil fraction is presumably the monoterpene β-pinene found also in rosemary, parsley, dill, rose and other essential oils [107]. It was shown that both α-pinene and β-pinene generated a substantial synergistic effect with the Paclitaxel drug for treating non-small cell lung carcinoma [140].

エッセンシャルオイル留分からのホップの香りの主な因子は、おそらくローズマリー、パセリ、ディル、ローズ、その他のエッセンシャルオイルにも含まれるモノテルペンβ-ピネンです[107]。 α-ピネンとβ-ピネンの両方は、非小細胞肺癌を治療するためのパクリタキセル薬と実質的相乗効果を生み出すことが示されました[140]。

Paclitaxel:パクリタキセル(がん化学療法において用いられる有糸分裂阻害剤)
non-small cell lung carcinoma 非小細胞肺がん

Among sesquiterpenes found in hop essential oils (and other essential oils from clove, piper, and hemp), β caryophyllene seems to be the most important regarding biological effects. Its spiciness, partially coming from the antagonistic action towards the cannabinoid receptor (CB), is actually more representative of piper and clove aroma than hop [107]. Several in vitro studies have shown that β caryophyllene and its oxide possess significant anticancer activities, affecting growth and proliferation of various cancer cells [141]. Especially β-caryophyllene oxide proved to alter several key pathways of cancer development, such as MAPK, PI3K/AKT/mTOR/S6K1 and STAT3 pathways [141].

ホップエッセンシャルオイル(およびクローブ、ぺッパー、ヘンプからの他のエッセンシャルオイル)に含まれるセスキテルペンの中で、βカリオフィレンが生物学的効果に関し最も重要であるようです。その辛さ風味は、部分的にカンナビノイド受容体(CB)に対する拮抗作用に由来し、実際にはホップよりもペッパーとクローブの香りを表しています[107]。いくつかのイン・ビトロ(試験管内で)研究は、βカリオフィレンとその酸化物が重要な抗癌作用を有し、さまざまな癌細胞の成長および増殖に影響を与えることを示しています[141] 特にβ-カリオフィレンオキシドは、MAP キナーゼ(MAPK)、PI3K / AKT / mTOR / S6K1、STAT3経路などの癌発生のいくつかの重要な経路を変化させることが証明されました[141]。

MAPK(Mitogen-activated Protein Kinase) MAP キナーゼ(分裂促進因子活性化プロテインキナーゼ)は、代謝、増殖、分裂、運動、アポトーシスなど、細胞のさまざまな機能に関与するセリン/トレオニン・キナーゼ(Ser/Thr kinase)です

As β-caryophyllene activates only CB2 and not CB1, it carries a potential as a novel natural analgesic drug. Additionally, both compounds enhance the efficacy of standard drugs by augmenting their concentrations inside tumorigenic cells [141]. All in all, these compounds represent the future of cancer treatment with natural substances. In the oxygenated fraction, one can also find 2-methyl-3-butene-2-ol, whose concentration increases during the storage of hops [8]. This compound is believed to be the most responsible for the calming effect of hop essential oils [8].

β-カリオフィレンはカンナビノイド受容体CB1ではなくCB2のみを活性化するため、新規の天然鎮痛薬としての可能性を秘めています。さらに、両方の化合物は、腫瘍形成細胞内の濃度を増加させることにより、標準的な薬物の有効性を高めます[141]。全体として、これらの化合物は、天然物質による癌治療の未来を表しています。酸素化留分には、ホップの貯蔵中に濃度が上昇する2-メチル-3-ブテン-2-オール(プレノール)も含まれています[8]。この化合物は、ホップエッセンシャルオイルの鎮静効果に最も関与していると考えられています[8]。

β caryophyllene :β-カリオフィレン
biological effects 生物学的効果
2-methyl-3-butene-2-ol :2-メチル-3-ブテン-2-オール 別名:プレノール(Prenol)

Humulene (α-caryophyllene) found in mixtures together with β-caryophyllene represents an important sesquiterpene substance providing the distinctive hoppy aroma to the beer and exhibiting some mild corticosteroid effects. Humulene gets epoxidized during the brewing process, however, it is the hydrolyzed form that provides its taste, not the epoxidized [107].

β-カリオフィレンと混合してみられるフムレン(α-カリオフィレン)は、ビールに独特なホップの香りを提供し、いくつかの穏やかな副腎皮質ホルモン(ステロイド)効果を示す重要なセキステルペン物質を表しています。フムレンは醸造家庭でエキシポ化されますが、その味を提供するのに加水分解された形態であり、エポキシ化されたものではありません[141]。

Corticosteroid 副腎皮質ホルモン(ステロイド)

用語
フムレンエポキシドIIについて調べていたらフムレンからビールの醸造の過程で生成される。

フムレン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A0%E3%83%AC%E3%83%B3

フムレン(Humulene)は、天然に存在する単環式セスキテルペンである。α-フムレンまたはα-カリオフィレン(α-caryophyllene)とも呼ばれる。

ホップ(Humulus lupulus)の精油から発見されたため、この名前が付けられた[2]。β-カリオフィレンの異性体であり、この2つの化合物は、天然ではしばしば混合物として見られる。テンダイウヤク(Lindera aggregata)にも含まれ、またベトナムコリアンダー(Persicaria odorata)のスパイス風味、ホップやアサの香りを与えている。

ホップ(Humulus lupulus)

天然[編集]

フムレンは、ホップの毬花で作られる精油の成分の1つである。フムレンの濃度は、植物の品種によって異なる。フムレンやビールの醸造過程におけるその反応生成物は、多くのビールにホップの香りを与えている。ノーブルホップは、フムレンを高濃度で含む品種であるが、その他の苦いホップの品種は、フムレンをあまり含まない[6][信頼性要検証]。ビールの醸造の過程では、多数のフムレンのエポキシドが生成される。GC/MSや官能パネルによる分析によって、フムレンエポキシドIIの加水分解物は、特にビールにホップの香りを与えていることが明らかとなった[7][8]。

生理効果
フムレンは抗炎症作用を持つことが知られており、炎症性疾患の治療に効果がある可能性がある。デキサメタゾンと同様の効果を持ち、ヒスタミン注射による浮腫の形成を抑える働きが知られている。フムレンはまた、カラギーナンを注射したラットにおいて、TNFαやIL-1βの発生を阻害する重要な効果を持つ[9]。

デキサメタゾン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%AD%E3%82%B5%E3%83%A1%E3%82%BF%E3%82%BE%E3%83%B3

デキサメタゾン(英: Dexamethasone)は、ステロイド系抗炎症薬 (SAID) の一つである。炎症の原因に関係なく炎症反応・免疫反応を強力に抑制する[1]。急性炎症、慢性炎症、自己免疫疾患、アレルギー性疾患などの際に使用される。

生活文化・エネルギー◆  焼き魚中の発がん性物質を評価
http://www.jsac.or.jp/tenbou/TT50/3P2-03.html

肉や魚を焼いてできた焦げの部分には,ヘテロサイクリックアミンと呼ばれる強力な変異原物質ができている。この物質は,遺伝子に傷を付けて突然変異を起こすことから,発がん性を有するといわれている。本研究では,ヘテロサイクリックアミンを選択的かつ高感度に分析する方法を開発し,これを用いて焼魚,焼鳥,焼肉などに含まれるヘテロサイクリックアミンを測定した。その結果は,日本人のヘテロサイクリックアミン摂取量を推定し,食習慣と発がんリスクの関係を評価するための指標となることが期待される。
TNF-α inhibitor  TNFα阻害薬
TNFα(Tumor Necrosis Factor‐α:腫瘍壊死因子α)

カンナビノイド受容体について
日本臨床カンナビノイド学会
http://cannabis.kenkyuukai.jp/special/index.asp?id=19136

作用機序
 体内には、地球上で生きていくために本来備わっている身体調節機能=ECS(エンド・カンナビノイド・システム)があります。ECSは、食欲、痛み、免疫調整、感情制御、運動機能、発達と老化、神経保護、認知と記憶などの機能をもち、細胞同士のコミュニケーション活動を支えています。
 ECSは、1990年代に発見された“アナンダミド”と“2-AG”と呼ばれる内因性カンナビノイドとそれらと結合する神経細胞上に多いカンナビノイド受容体“CB1”、免疫細胞上に多いカンナビノイド受容体“CB2”などで構成され、全身に分布しています。
 最近の研究では、ECSは、外部からの強いストレスを受けたり、加齢に伴う老化によって、ECSの働きが弱り、いわゆる「カンナビノイド欠乏症」になると、様々疾患になることが明らかになってきました。

2-メチル-3-ブテン-2-オールを調べていた時にみつけました。
プレノール
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%AC%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%AB

プレノール(Prenol)は、天然に精製するアルコールである。IUPAC名は、3-メチル-2-ブテン-1-オールという。最も単純なテルペンの1つで、無色透明の精油であり、水には適度に溶け、ほとんどの有機溶媒と任意の割合で混ざる。果物のような香りを持ち、香水に使われることもある。

天然には、柑橘類、クランベリー、コケモモ、スグリ、ブドウ、ラズベリー、ブラックベリー、トマト、精白パン、ホップ油、コーヒー、キイチゴ、クラウドベリー、パッションフルーツ等に含まれる[1]。また、ドイツのBASFや日本のクラレによって、医薬品や香料の中間体として工業生産されている。2001年の世界全体での生産量は6,000トンから13,000トンであった[1]。

コルチコステロイドを調べていたときに見つけた記事

大阪大学大学院医学系研究科
呼吸器・免疫内科学
http://www.imed3.med.osaka-u.ac.jp/disease/d-immu09-3.html

免疫疾患の解説

ステロイドについて
副腎皮質ホルモン(ステロイド)は、全身性エリテマトーデス (SLE)、多発筋炎/皮膚筋炎 (PM/DM)、混合性結合組織病 (MCTD)など多くの免疫疾患の治療の柱と位置づけられています。吸入薬としての使用は、喘息の基本的治療であり、発作の頻度、重症度を減らし喘息の治療管理が容易になりました。副腎皮質ホルモンは、免疫アレルギー内科領域のみならず、臨床の各科においても重要な薬のひとつとなっています。
副腎皮質ホルモンの構造、生物学的活性の発見に関して1950年ノーベル生理学医学賞がEdward Calvin Kendall (Mayo Clinic, USA)、Tadeus Reichstein (Basel Univ., Switzerland)、Philip Showalter Hench (Mayo Clinic, USA)に授与されています。KendallとReichsteinが米国と欧州にて、競うように副腎皮質ホルモンの精製、構造決定を行いました。Kendallと同じMayo Clinicで働くリウマチ医であったHenchが、関節リウマチの患者さんに投与したところ、劇的な症状改善を示したことにより、副腎皮質ホルモンの持つ強い抗炎症作用が明らかとなりました。

その後、副腎皮質ホルモンは抗炎症作用のみならず多彩な副作用を持つことが明らかとなりました。疾患の重篤度と、治療目標を考えて投与量を決定し、副作用をモニターすると同時に、副作用対策の薬を併用しながら、副腎皮質ホルモンの抗炎症作用を治療に利用します。必要最小限の使用を心がけ、患者さんにも「作用と副作用」を説明し、理解して頂くことが大切と思います。

ステロイドの薬理作用の機序
ステロイドは、細胞膜を通過後、細胞質のグルココルチコイドレセプター(GR: glucocorticoid receptor、ほぼすべての細胞に存在する)に結合する。ステロイドの結合したGRは、核内へ移行し、標的遺伝子の発現を転写因子レベルで調節すると考えられている。転写因子NF-κBやAP-1などと相互作用することが報告されている。この結果として、炎症に関与するサイトカインなどが負に制御され、免疫抑制作用が発揮される。

お勧め精油
ホップ5ml・精油
https://phytoaroma.ocnk.net/product/274

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