溶剤抽出の精油について
一般的に溶剤抽出の精油はマッサージオイルのブレンドに使用したくないアロマセラピストの方が多いみたいです。フィトアロマ研究所のジャスミン3mlに関してAbsの表示がないはなでかとの問い合わせがありました。ジャスミンと言えば溶剤抽出と言われています。
最初、インドから購入したときに精油がAbsのジャスミンと違いドロットした感じがなくて香りを柔らかく普通のジャスミンと違っていました。アロマセラピストさんからこれはジャスミンの香りと違うといわれました。取引さきからの情報によってその理由が分かりました。
ブログにもかいましたがJasminum officinale(ソケイ)の水蒸気蒸留のジャヤスミンでした。一般的なジャスミンはJasminum grandiflorum(オオバナソケイ)の溶剤抽出でした。
水蒸気蒸留と溶剤抽出では精油成分内容が変わってきますのでおのずから香りも違ってきます。
ローズ精油の香りだとローズオットーの香りよりローズアブソリュートの香りが好きな方がいます。先日の精油の化学の勉強で香りの成分フェニルエチルアルコールはアブソリュートに多く含まれていると勉強しました。
先日のブログでローズオイルの抗不安作用の主成分は2-フェネチルアルコールおよびシトロネロールとの記事を紹介しました。この作用を生かすにはローズアブソリュートの方がいいのかもしれません。
ところが、溶剤というとどうしても化学のイメージが入り天然、自然を重きにおくアロマセラピーにはそぐわない面かあるのかもしれません。
しかし、この溶剤抽出はいろんなところに使われています。
1.化粧品配合の植物エキスは溶剤抽出で、精油は一般的に香料と表示されています。
2.植物サプリメントのビルベリー、エキナシアなども溶剤抽出で、含水エタノール、アセトンなどによって植物成分 を抽出しています。
3.食品の大豆油などの植物油は圧搾で絞ったかすに、まだ油が含まれているので溶剤のヘキサンを使用して油を抽出し、溶剤を取り除き食品の油として販売しています。
溶剤抽出は水蒸気蒸留と並んで植物の成分を取り出すための一つの方法なのです。 何の成分を植物から取りだすのかによって抽出方法が違ってきます。水蒸気蒸留は芳香成分(分子の小さい)を取り出します。
溶剤ですと分子の小さい成分と大きい分子の成分と両方を抽出することが可能になります。
化粧品のエキスは溶剤抽出なのでフラボノイドなどの植物の抗酸化物質を抽出ことができます。
また、まとまらないことを書いてしまいました。抽出方法の違いを勉強することによって植物の化学成分を有効に使用することができます。
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