カモミールジャーマン(ネパール産)化学成分分析
ネパール産のカモミールジャーマンの成分分析表を入手しました。これはネパール産の精油をフランスの分析機関に送付して分析されたものです。全部で90種類の化学成分名の含有量%が表示されています。それを拾い出して一部を掲載します。
他の国原産カモミールジャーマン分析表を比べてみて気がついたことはセスキテルペンが酸化物より多いことです。また、カマズレンが他の分析表にくらべて少ないことです。
ネパール産の主要成分であるβファネッセンは54.44%で通常の基準値は18-24%あるとThe Chemistry of Essential Oilsに出ていました。
ジャーマンカモミールにもケモタイプがあるのかと思いました。
ネパール産カモミールジャーマン精油化学成分
セスキテルペン炭化水素(73.07%)
t-β-ファネッセン:54.44%, E-α-ファネッセン:9.66%、ゲルマクレンD:3.23%、ビシクロゲルマクレン:2.79%、
Z-E-β-ファネッセン:1.02%、カマズレン:0.71%、β-カリオフィレン:0.45%、β-エレメン:0.24%、
β-ビザボレン:0.23%、δ-カジネン:0.12%、α-クルクメン:0.07%、γ-ミューロレン:0.06%、γ-カジネン:0.05%
酸化物(16.42%)
ビザボールオキサイドA:12.39%、ビザボールオキサイドB:2.38%、ビザボレンオキサイド:1.54%、
ビザボールオキサイドC:0.08%、1,8シネオール:0.03%
セスキテルペンアルコール
α-ビザボール:1.30%、スパスレノール:0.95%、ネロリドール:0.19%、T-カジノール:0.20%
モノテルペン炭化水素
トランス-β-オシメン:0.81%、γ-テルピネン:0.15%、シス-β-オシメン:0.13%、
ジテルペンアルコール
フィトール:0.34%
ケトン
アルテミシンケトン:0.19%
エステル
メチルエステル:0.08%
考えたこと
ネパール原産カモミールジャーマン精油の分析表を日本語にし分類するときに英語化学成分名を日本語に直すときに正しい日本名にするために辞書を引いたり、日本語で出ている成分表で確認したりしました。
海外の文献や日本語の文献を調べてみたりしたらたとえばカモミールジャーマンんもカマズレンの平均含有量はAでは5-200%でBでは3-10%でした。調べる文献によって違っていることを知りました。
また、同じ植物の精油であっても産地によって成分の含有量が違って香りも変化してくるのかと思いました。ネパールは標高が高くて気圧の高いところで蒸留しているので沸騰点が低いので違った成分含有になったのかともか考えました。
さまざまな精油の成分表を見て考えたことは同じ植物で同じ産地でもバッチごとに成分含有量が違うことです。それは、ディエットアロマの精油分析表を調べていたときにバッチごとに化学成分含有量が微妙に違うことを気づきました。
現在、ディエッとアロマ精油購入のお客様には販売中精油の主要成分含有量の一覧表をお渡ししてます。新しい精油が入荷ごとに訂正してます。そのときにバッチごとに成分含有量の違いに気づきます。
Comments
カマズレンが多いものが欲しいなと思います。
Posted by: takako | August 09, 2008 10:04 AM