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March 21, 2017

β-カリオフィレンおよびβ-カリオフィレンオキシド・抗がんおよび鎮痛作用の天然化合物

β-caryophyllene and β-caryophyllene oxide-natural compounds of anticancer and analgesic properties.

抗がんおよび鎮痛作用の天然化合物・β-カリオフィレンおよびβ-カリオフィレンオキシド

PUBMED

Cancer Med. 2016 Oct;5(10):3007-3017. doi: 10.1002/cam4.816. Epub 2016 Sep 30.

Fidyt K1,2, Fiedorowicz A3, Strządała L1, Szumny A2.

Author information

•1Laboratory of Tumor Molecular Immunobiology, Ludwik Hirszfeld Institute of Immunology and Experimental Therapy, Polish Academy of Sciences, 12 Rudolf Weigl, Wroclaw, 53-114, Poland.

•2The Faculty of Food Science, Department of Chemistry, Wrocław University of Environmental and Life Sciences, 25/27 C.K. Norwida, Wroclaw, 50-375, Poland.

•3Laboratory of Tumor Molecular Immunobiology, Ludwik Hirszfeld Institute of Immunology and Experimental Therapy, Polish Academy of Sciences, 12 Rudolf Weigl, Wroclaw, 53-114, Poland. anna.fiedorowicz@iitd.pan.wroc.pl.

Abstract

要旨

Natural bicyclic sesquiterpenes, β-caryophyllene (BCP) and β-caryophyllene oxide (BCPO), are present in a large number of plants worldwide. Both BCP and BCPO (BCP(O)) possess significant anticancer activities, affecting growth and proliferation of numerous cancer cells.

天然の二環式セスキテルペン、β-カリオフィレン(BCP)およびβ-カリオフィレンオキシド(BCPO)は、世界中の多数の植物に存在する。 BCPおよびBCPO(BCP(O))の両方は、顕著な抗がん作用を有していて、多数のがん細胞の成長および増殖に影響する。

Nevertheless, their antineoplastic effects have hardly been investigated in vivo. In addition, both compounds potentiate the classical drug efficacy by augmenting their concentrations inside the cells. The mechanisms underlying the anticancer activities of these sesquiterpenes are poorly described. BCP is a phytocannabinoid with strong affinity to cannabinoid receptor type 2 (CB2 ), but not cannabinoid receptor type 1 (CB1 ).

それにもかかわらず、抗腫瘍効果は生体内でほとんど調べられていなかった。さらに、両方の化合物は、細胞内でそれらの濃度を増大させることによって、古典的な薬効を増強する。これらのセスキテルペンの抗がん作用の根底にあるメカニズムは、ほとんど記述されていない。β-カリオフィレン(BCP)は、カンナビノイド受容体2型(CB2)に対して強い親和性を有する植物性カンナビノイドあるが、カンナビノイド受容体1型(CB1)には親和性を有していない。
antineoplastic effects:抗腫瘍効果
phytocannabinoid 植物性カンナビノイド

In opposite, BCP oxidation derivative, BCPO, does not exhibit CB1/2 binding, thus the mechanism of its action is not related to endocannabinoid system (ECS) machinery. It is known that BCPO alters several key pathways for cancer development, such as mitogen-activated protein kinase (MAPK), PI3K/AKT/mTOR/S6K1 and STAT3 pathways.

反対に、β-カリオフィレン(BCP)の酸化誘導体であるβ-カリオフィレンオキシド(BCPO)は、CB1 / 2に結合を示していなくて、その作用機序はエンドカンナビノイド系(ECS)機構に関連していない。β-カリオフィレンオキシド(BCPO)は、分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼ(MAPK)、PI3K/AKT/mTOR/S6K1およびシグナル伝達兼転写活性化因子3(STAT3)経路などのがん発生に対する幾つかの主要経路を変えることが知られている。

oxidation derivative,酸化誘導体
mitogen-activated protein kinase (MAPK) 分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼ
STAT3(Signal Transducers and Activator of Transcription 3)シグナル伝達兼転写活性化因子3

In addition, treatment with this compound reduces the expression of procancer genes/proteins, while increases the levels of those with proapoptotic properties. The selective activation of CB2 may be considered a novel strategy in pain treatment, devoid of psychoactive side effects associated with CB1 stimulation. Thus, BCP as selective CB2 activator may be taken into account as potential natural analgesic drug.

さらに、この化合物による治療は、アポトーシス促進特性を有する遺伝子/タンパク質のレベルを増加させながら、がん促進遺伝子/タンパク質の発現を減少させる。カンナビノイド受容体2型(CB2)の選択的活性化は、カンナビノイド受容体1型(CB1)刺激に関連する精神活性的副作用を有していないので、がん治療における新規戦略と考えられる。したがって、選択的CB2活性化剤としてのβ-カリオフィレン(BCP)は、潜在的天然鎮痛剤と考慮されるかもしれない。

Moreover, due to the fact that chronic pain is often an element of cancer disease, the double activity of BCP, anticancer and analgesic, as well as its beneficial influence on the efficacy of classical chemotherapeutics, is particularly valuable in oncology. This review is focused on anticancer and analgesic activities of BCP and BCPO, the mechanisms of their actions, and potential therapeutic utility.

さらに、慢性疼痛はがん疾患の要素であることが多いので、抗がんおよび鎮痛のβ-カリオフィレン(BCP)の二重活性ならびに古典的化学療法剤の有効性への有益な影響は、腫瘍学において特に価値がある。このレビューは、β-カリオフィレン(BCP)およびβ-カリオフィレンオキシド(BCPO)の抗がんおよび鎮痛作用、それらの作用機序および潜在的治療有用性に焦点を当てている。

Chemotherapeutics 化学療法剤
oncology 腫瘍学

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March 09, 2017

リアノン先生の講座:“がんケアにおけるアロマサイコロジー:アロマセラピー介入によるケアおよびやすらぎの向上”に決定

今年10月に、フィトアロマ研究所では、南フランス プロバンスからリアノン・ルイス女史をお招きして、Evidence-Based Clinical Aromatherapy Lecture ・エビデンスに基づく臨床アロマセラピー講座を開催します。第6回目になります。

  題目が下記に決定しましたのでお知らせします。

  題目:がんケアにおけるアロマサイコロジー:アロマセラピー介入によるケアおよびやすらぎの向上

Aromapsychology in cancer care: enhancing care and comfort with aromatic interventions.

日程:2017年10月21日(土)〜10月22日(日) (2日間)

詳しい募集要項は後程お知らせします。

  下記はリアノン先生のホームページです。
Essential Oil Resource Consultants

http://essentialorc.com/

  Providers of education, information and research in the field of essential oils

精油分野における教育、情報および研究の提供者

  尚、EDUCATIONの欄をクリックするとリアノン先生の2017年講演日程が掲載されています。

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March 06, 2017

アルツハイマー病への大麻効果がマウスで調査された

Effects of Cannabis on Alzheimer's Disease investigated in mice

http://www.pravdareport.com/science/earth/24-05-2016/134514-cannabis_alzheimer-0/

アルツハイマー病への大麻効果がマウスで調査された。

cannabis大麻

Some effects of Cannabis can improve the consumption of energy by the brain, which is deficient in Alzheimer's Disease, according to the results of a study led by Cellular Neurosciences and Biology Center (CNC), University of Coimbra (UC), Portugal and the Cajal Institute - Centre for Biomedical Research in Neurodegenerative Diseases, in Spain.

ポルトガル、コインブラ大学(UC)、細胞神経科学・生物学センター(CNC)およびスペイン、神経変性疾患における生物医学研究センター・Cajal Institute率いる研究結果によると、大麻のある種の効果は、アルツハイマー病で不足している脳のエネルギー消費を改善することが出来る。

University of Coimbra (UC)  コインブラ大学
Cellular Neurosciences 細胞神経科学
Neurodegenerative Diseases  神経変性疾患

The future challenge of this discovery in mice, recently published in the journal Neuropharmacology, lies in the separation of negative and positive effects of Cannabis consumption.

神経薬理学学誌に最近掲載されたマウスにおけるこの発見の将来課題は、大麻消費の負の効果とポジティブな効果の分離にある。

CB1 and CB2 receptors

カンナビノイドCB1およびCB 2受容体

CB:Cannabinoidカンナビノイド

The major psychoactive ingredient of marijuana, tetrahydrocannabinol (THC) acts on two receptors, "CB1" and "CB2", located in the brain, which are distinguished as "bad police and good police." The CB1 receptors are associated with neuronal death, mental disorders and addiction to various drugs or alcohol. In contrast, CB2 receptors nullify many of the negative actions of CB1, protecting neurons by promoting glucose consumption (energy) by the brain and reducing dependence on drugs.

マリファナの主要精神活性成分であるテトラヒドロカンナビノール(THC)は、“悪い警官と良い警官”区別される脳内に存在する"カンナビノイドCB1" と"カンナビノイドCB2"の2つの受容体に作用する。CB1受容体は、神経細胞死、神経障害および様々な薬物またはアルコール依存に関係する。対照的に、CB2受容体は、CB1の多くの負の作用を無効にし、ブドウ糖消費(エネルギー)促進することによって神経細胞を保護し、薬物依存を減少させる。

psychoactive 向精神の
marijuana:マリファナ、インド大麻
tetrahydrocannabinol (THC)  テトラヒドロカンナビノール
neuronal death 神経細胞死
lucose consumption ブドウ糖消費

Attila Köfalvi, first author of the article, explains that "through various laboratory techniques, we conclude that the CB2 receptor, when stimulated by chemically modified THC analogues to interact only with the CB2 receptor without activating the CB1, avoiding the psychotropic effects and keeping beneficial effects, promotes increased glucose uptake in the brain."

この記事の筆頭著者であるAttila Köfalvi,は、“様々な実験技術を通して、 CB1を活性化せずにCB2受容体とのみに相互作用させるために化学修飾されたTHC類似体によって刺激されると、CB2受容体は向精神効果を回避し、有益な効果を維持し、脳におけるブドウ糖取り込みを促進させる”と述べている。

analogues 類似体
psychotropic effects 向精神効果

Effect beyond neurons

神経細胞を越えた効果

Additional experiments with other techniques showed that this effect of CB2 is not limited to neurons but extends to other brain cells that help the functioning of neurons, the astrocytes. "In the future, this discovery could pave the way for a palliative therapy in Alzheimer's disease," notes the researcher.

他の技術用いた追加実験で、CB2のこの効果は神経細胞だけに限定されず、他の脳細胞に及び、アストロサイトの神経細胞の機能を助けることを示した。「将来、この発見は、アルツハイマー病の緩和医療の道を開くことができるだろう」と同研究者は指摘する。

palliative therapy 緩和医療
astrocytes.アストロサイト(グリア細胞の一つ)

用語

カンナビノイド
http://www.pharm.or.jp/dictionary/wiki.cgi?%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%8A%E3%83%93%E3%83%8E%E3%82%A4%E3%83%89

大麻(アサ(cannabis sativa)の未熟果穂を含む枝先および葉)に含まれる炭素数21の化合物群をカンナビノイドという。主要なカンナビノイドは、強い中枢作用を有する△9-テトラヒドロカンナビノール(THC)、中枢作用はないが強い抗痙攣作用や薬物代謝酵素阻害作用を有するカンナビジオールおよびそれらの酸化成績体のカンナビノールである。THCは、マリファナを摂取すると、時間感覚・空間感覚の混乱、多幸感、記憶の障害、痛覚の低下、幻覚などの精神神経反応を誘発する。カンナビノイド受容体として、7回膜貫通、Gタンパク質(Gi/Go)共役型のCB1受容体とCB2受容体の2つがある。CB1受容体は脳などで多量に発現しており、神経伝達の抑制的制御に関与していると考えられている。一方、CB2受容体は脾臓や扁桃腺など、免疫系の臓器や細胞に多く発現しており、炎症反応や免疫応答の調節に関与していると考えられている。内在性のリガンドとして最初に単離されたN-アラキドノイルエタノールアミン(アナンダミド)は、カンナビノイドレセプターの弱い部分アゴニストである。その後発見された2-アラキドノイルグリセロールが、カンナビノイドレセプターの生理的なリガンドと考えられている。(2005.10.25 掲載)(2009.1.16 改訂)(2014.7.更新)

グリア細胞
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%82%A2%E7%B4%B0%E8%83%9E

脳に分布する主なグリア細胞はアストロサイト、オリゴデンドロサイトおよびミクログリアの三種に分類される。ヒトの脳におけるこれらグリア細胞全体の数はニューロンの数を遙かに上回る。しかし、電気的には不活性なこれらの細胞の中枢神経系における機能は発見以来、長い間、過小評価されてきた。もちろん、アストロサイトについては、神経伝達物質の取り込み、シナプス周辺のイオン環境の維持、血液脳関門としての役割など受動的ではあるが重要な役割はすでに認められていた。また、オリゴデンドロサイトについては髄鞘の形成による活動電位の伝導速度促進、ミクログリアについては損傷を受けたニューロンの除去や修復機能など多様な機能は認められていた。しかし、20世紀後半から細胞内カルシウム濃度研究法や二光子レーザー顕微鏡などの技術によりグリア細胞の新しい側面が浮き彫りにされてきた。この中には、アストロサイトが多様な神経伝達物質受容体を発現し、ニューロンの活動に応答して、自らも伝達物質を遊離することによってニューロン活動を修飾すること。オリゴデンドロサイトが形成する髄鞘は神経活動に応じて拡大すること。さらに、ミクログリアがシナプスの再編成に積極的関与することなどグリア細胞が高次機能発現に関与する可能性を示す発見が多い。これらの事実はこれまでのようなニューロン中心の研究では脳機能の全貌を解き明かすことは困難であることを意味して

考えたこと

精油のお話会で精油化学成分と受容体との関係を説明しました。そのときにβカリオフィレンがカンナビノイドCB 2受容体に結合し、局所麻酔作用を発現することを説明しました。今回の記事でCB 2受容体がアルツハイマー病に関係していることを知り、翻訳しました。この記事は、前回のイラン、世界初のアルツハイマー治療のためのハーブ草剤(シソ科植物)を発売で見つけました。

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March 02, 2017

イラン、世界初のアルツハイマー治療のためのハーブ草剤(シソ科植物)を発売

Iran launches world's first herbal medicine for Alzheimer's treatment
http://www.pravdareport.com/science/tech/30-01-2017/136741-herbal_medicine_alzheimers-0/

イラン、世界初のアルツハイマー治療のためのハーブ草剤(シソ科植物)を発売30.01.2017

Iranian scientists have produced the world's first herbal medicine to treat Alzheimer's disease or prevent it from progressing through relieving symptoms such as memory loss and confusion.

イランンの科学者は、アルツハイマー病を治療するため、または記憶喪失や混乱などの症状を緩和することを通して病気の進行を止めるために世界初のハーブ薬剤を製造した。

The drug, called Melitropic, was released during a ceremony at the Iranian Institute of Medicinal Plants at the Academic Center and Education, Culture and Research (ACECR) on Saturday morning.

Melitropic.呼ばれる薬剤は、土曜日の朝、the Academic Center and Education, Culture and Research (ACECR)のイラン薬用植物研究所で式典中に発表された。

Iranian Minister of Health, Hassan Qazizadeh Hashemi, the president of Jihad University, Seyed Hamidreza Tayebi and several researchers were present at the event.

イラン保健大臣・ハッサン・カジザデ・ハシェミ、ジハード大学学長・セイデ・ハミドレザ・テーエビおよび数人の研究者がこのイベントに出席した。

Researchers have historically grounded in the country's extensive experience in treating brain disorders, used the latest related studies in the world to produce this herbal medicine.

研究者は、歴史的に脳障害の治療において国の豊富な経験を土台にして、このハーブ薬剤を生産するために世界の最新関連研究を使用した。

Dr. Shamsali Rezazadeh, president of Jihad University's Institute of Medicinal Plants, said that a series of clinical trials were conducted on 42 patients with early-onset to moderate Alzheimer's symptoms to determine the effectiveness of Melitropic.

ジハード大学の薬用植物研究所のShamsali Rezazadeh博士は、Melitropicの有効性を決定するために、早期発症から中程度のアルツハイマー病患者42人に対して一連の臨床試験を実施したと語った.

early-onset:早期発症

Extract from plant genus

plant genus 植物属

植物属からの抽出物

He added that Dracocephalum extract - a genus of phanerogamous plants belonging to the Lamiaceae family - was administered to those in the experimental group, patients in the control group received placebos.

彼は、ムシャリンドウ属抽出物 (シソ科に属する顕花植物)が実験群の患者に投与され、対照群患者はプラシーボを受けた。

Dracocephalum ムシャリンドウ属
phanerogam plant 顕花植物
Lamiaceae family  シソ科

Rezazadeh said that forgetfulness and recognition rates and possible side effects were analyzed after four months of studies; and the results showed an obvious and noticeable improvement in the mental state of the patients, who had been given Dracocephalum extract.

4ヶ月の研究後、物忘れや認識率および副作用の可能性を分析して、研究結果は、ムシャリンドウ属抽出物を投与された患者の精神状態が明らかな顕著に改善したことが示されたとRezazadehは述べた。

recognition rates 認識率

According to Rezazade, anxiety disorder and irritability symptoms had been considerably reduced among subjects in the experience group.

Rezazadeによると、不安障害と過敏症状は、体験群の被験者間でかなり減少していた。

The president of the Institute of Medicinal Plants of Jihad University emphasized that certain measures were taken into account in order to introduce Melitropic into the world markets.

ジハード大学の薬用植物研究所の会長は、Melitropicを世界市場に導入するために、ある種の措置が考慮されたことを強調した。

考えたこと

認知症などの改善にはシソ科植物が良いみたいです。一つの文献を紹介します。

認知症に認知増強特性のスパニッシュセージ、セージ、メリッサ、ローズマリー

The psychopharmacology of European herbs with cognition- enhancing properties.

認知増強特性を有するヨーロッパハープの精神薬理学
http://aromahonjin.way-nifty.com/blog/2007/01/post_a9df.html

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