アルツハイマー病への大麻効果がマウスで調査された
Effects of Cannabis on Alzheimer's Disease investigated in mice
http://www.pravdareport.com/science/earth/24-05-2016/134514-cannabis_alzheimer-0/
アルツハイマー病への大麻効果がマウスで調査された。
cannabis大麻
Some effects of Cannabis can improve the consumption of energy by the brain, which is deficient in Alzheimer's Disease, according to the results of a study led by Cellular Neurosciences and Biology Center (CNC), University of Coimbra (UC), Portugal and the Cajal Institute - Centre for Biomedical Research in Neurodegenerative Diseases, in Spain.
ポルトガル、コインブラ大学(UC)、細胞神経科学・生物学センター(CNC)およびスペイン、神経変性疾患における生物医学研究センター・Cajal Institute率いる研究結果によると、大麻のある種の効果は、アルツハイマー病で不足している脳のエネルギー消費を改善することが出来る。
University of Coimbra (UC) コインブラ大学
Cellular Neurosciences 細胞神経科学
Neurodegenerative Diseases 神経変性疾患
The future challenge of this discovery in mice, recently published in the journal Neuropharmacology, lies in the separation of negative and positive effects of Cannabis consumption.
神経薬理学学誌に最近掲載されたマウスにおけるこの発見の将来課題は、大麻消費の負の効果とポジティブな効果の分離にある。
CB1 and CB2 receptors
カンナビノイドCB1およびCB 2受容体
CB:Cannabinoidカンナビノイド
The major psychoactive ingredient of marijuana, tetrahydrocannabinol (THC) acts on two receptors, "CB1" and "CB2", located in the brain, which are distinguished as "bad police and good police." The CB1 receptors are associated with neuronal death, mental disorders and addiction to various drugs or alcohol. In contrast, CB2 receptors nullify many of the negative actions of CB1, protecting neurons by promoting glucose consumption (energy) by the brain and reducing dependence on drugs.
マリファナの主要精神活性成分であるテトラヒドロカンナビノール(THC)は、“悪い警官と良い警官”区別される脳内に存在する"カンナビノイドCB1" と"カンナビノイドCB2"の2つの受容体に作用する。CB1受容体は、神経細胞死、神経障害および様々な薬物またはアルコール依存に関係する。対照的に、CB2受容体は、CB1の多くの負の作用を無効にし、ブドウ糖消費(エネルギー)促進することによって神経細胞を保護し、薬物依存を減少させる。
psychoactive 向精神の
marijuana:マリファナ、インド大麻
tetrahydrocannabinol (THC) テトラヒドロカンナビノール
neuronal death 神経細胞死
lucose consumption ブドウ糖消費
Attila Köfalvi, first author of the article, explains that "through various laboratory techniques, we conclude that the CB2 receptor, when stimulated by chemically modified THC analogues to interact only with the CB2 receptor without activating the CB1, avoiding the psychotropic effects and keeping beneficial effects, promotes increased glucose uptake in the brain."
この記事の筆頭著者であるAttila Köfalvi,は、“様々な実験技術を通して、 CB1を活性化せずにCB2受容体とのみに相互作用させるために化学修飾されたTHC類似体によって刺激されると、CB2受容体は向精神効果を回避し、有益な効果を維持し、脳におけるブドウ糖取り込みを促進させる”と述べている。
analogues 類似体
psychotropic effects 向精神効果
Effect beyond neurons
神経細胞を越えた効果
Additional experiments with other techniques showed that this effect of CB2 is not limited to neurons but extends to other brain cells that help the functioning of neurons, the astrocytes. "In the future, this discovery could pave the way for a palliative therapy in Alzheimer's disease," notes the researcher.
他の技術用いた追加実験で、CB2のこの効果は神経細胞だけに限定されず、他の脳細胞に及び、アストロサイトの神経細胞の機能を助けることを示した。「将来、この発見は、アルツハイマー病の緩和医療の道を開くことができるだろう」と同研究者は指摘する。
palliative therapy 緩和医療
astrocytes.アストロサイト(グリア細胞の一つ)
用語
カンナビノイド
http://www.pharm.or.jp/dictionary/wiki.cgi?%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%8A%E3%83%93%E3%83%8E%E3%82%A4%E3%83%89
大麻(アサ(cannabis sativa)の未熟果穂を含む枝先および葉)に含まれる炭素数21の化合物群をカンナビノイドという。主要なカンナビノイドは、強い中枢作用を有する△9-テトラヒドロカンナビノール(THC)、中枢作用はないが強い抗痙攣作用や薬物代謝酵素阻害作用を有するカンナビジオールおよびそれらの酸化成績体のカンナビノールである。THCは、マリファナを摂取すると、時間感覚・空間感覚の混乱、多幸感、記憶の障害、痛覚の低下、幻覚などの精神神経反応を誘発する。カンナビノイド受容体として、7回膜貫通、Gタンパク質(Gi/Go)共役型のCB1受容体とCB2受容体の2つがある。CB1受容体は脳などで多量に発現しており、神経伝達の抑制的制御に関与していると考えられている。一方、CB2受容体は脾臓や扁桃腺など、免疫系の臓器や細胞に多く発現しており、炎症反応や免疫応答の調節に関与していると考えられている。内在性のリガンドとして最初に単離されたN-アラキドノイルエタノールアミン(アナンダミド)は、カンナビノイドレセプターの弱い部分アゴニストである。その後発見された2-アラキドノイルグリセロールが、カンナビノイドレセプターの生理的なリガンドと考えられている。(2005.10.25 掲載)(2009.1.16 改訂)(2014.7.更新)
グリア細胞
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%82%A2%E7%B4%B0%E8%83%9E
脳に分布する主なグリア細胞はアストロサイト、オリゴデンドロサイトおよびミクログリアの三種に分類される。ヒトの脳におけるこれらグリア細胞全体の数はニューロンの数を遙かに上回る。しかし、電気的には不活性なこれらの細胞の中枢神経系における機能は発見以来、長い間、過小評価されてきた。もちろん、アストロサイトについては、神経伝達物質の取り込み、シナプス周辺のイオン環境の維持、血液脳関門としての役割など受動的ではあるが重要な役割はすでに認められていた。また、オリゴデンドロサイトについては髄鞘の形成による活動電位の伝導速度促進、ミクログリアについては損傷を受けたニューロンの除去や修復機能など多様な機能は認められていた。しかし、20世紀後半から細胞内カルシウム濃度研究法や二光子レーザー顕微鏡などの技術によりグリア細胞の新しい側面が浮き彫りにされてきた。この中には、アストロサイトが多様な神経伝達物質受容体を発現し、ニューロンの活動に応答して、自らも伝達物質を遊離することによってニューロン活動を修飾すること。オリゴデンドロサイトが形成する髄鞘は神経活動に応じて拡大すること。さらに、ミクログリアがシナプスの再編成に積極的関与することなどグリア細胞が高次機能発現に関与する可能性を示す発見が多い。これらの事実はこれまでのようなニューロン中心の研究では脳機能の全貌を解き明かすことは困難であることを意味して
考えたこと
精油のお話会で精油化学成分と受容体との関係を説明しました。そのときにβカリオフィレンがカンナビノイドCB 2受容体に結合し、局所麻酔作用を発現することを説明しました。今回の記事でCB 2受容体がアルツハイマー病に関係していることを知り、翻訳しました。この記事は、前回のイラン、世界初のアルツハイマー治療のためのハーブ草剤(シソ科植物)を発売で見つけました。
精油・キャリアオイルのご用命は下記にて
http://phytoaroma.ocnk.net/
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