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July 24, 2017

脳・腸・細菌叢相関はヒトの健康および行動に重要な役割を果たすかもしれない?

Association between gut bacteria and emotion, suggests study

https://www.sciencedaily.com/releases/2017/06/170629134241.htm

腸内細菌と情動との関連性を研究が示唆している。Science dailyより

Researchers have identified gut microbiota that interact with brain regions associated with mood and behavior. This may be the first time that behavioral and neurobiological differences associated with microbial composition in healthy humans have been identified.

研究者らは、気分および行動に関連する脳領域と相互作用する腸内細菌叢を同定した。これは、健康なヒトの微生物組成に関連する行動的および神経生物学的差異が同定された最初のことである。

microbiota 細菌叢

Brain-gut-microbiota interactions may play an important role in human health and behavior. Previous research suggests that microbiota, a community of microorganisms in the gut, can influence behavior and emotion. Rodent models have demonstrated the effects of gut microbiota on emotional and social behaviors, such as anxiety and depression. There is, however, little evidence of this in humans.

脳・腸・細菌叢相関はヒトの健康および行動に重要な役割を果たすかもしれない。以前の研究は、腸内の微生物の共同体である細菌叢が行動や情動に影響を与える可能性があることを示唆している。げっ歯類のモデルは、腸内細菌叢が不安やうつ病などの情動的および社会的行動に与える影響を実証した。しかし、ヒトではこれの証拠はほとんどありません。

microorganisms 微生物
Brain-gut-microbiota interactions 脳・腸・細菌叢相関

For this study the researchers sought to identify brain and behavioral characteristics of healthy women clustered by gut microbiota profiles.

この研究のために、研究者らは、腸内細菌叢プロファイルによって集められた健康な女性の脳および行動特性を同定しようとした。

Forty women supplied fecal samples for profiling, and magnetic resonance images were taken of their brains as they viewed images of individuals, activities or things that evoked emotional responses.The women were divided by their gut bacteria composition into two groups: 33 had more of a bacterium called Bacteroides; the remaining seven had more of the Prevotella bacteria.

40人の女性がプロファイリングのためにふん便サンプルを提供して、彼らは情動反応を誘発された個人、活動、または物の画像を見て、彼らの脳を磁気共鳴断層撮影
で撮影された。女性は、その腸内細菌組成物によって2つの群に分けられた:33人はバクテロイデス属と呼ばれる細菌をより多く有した。残りの7人はプレボテラ属細菌より多く有した。

fecal samples  ふん便サンプル
magnetic resonance images 磁気共鳴断層撮影
bacterium 細菌
Bacteroides バクテロイデス属
Prevotella bacteria.プレボテラ属細菌

The Bacteroides group showed greater thickness of the gray matter in the frontal cortex and insula, brain regions involved with complex processing of information. They also had larger volumes of the hippocampus, a region involved in memory processing.

バクテロイデス属群は情報の複雑な処理に関与する脳領域である前頭皮質および島皮質の灰白質の厚さがより厚いことを示した。彼らは、また、記憶処理に関与する領域である海馬がより大きな体積を有していた。

frontal cortex 前頭皮質
insula島皮質(とうひしつ)

The Prevotella group, by contrast, showed more connections between emotional, attentional and sensory brain regions and lower brain volumes in several regions, such as the hippocampus. This group's hippocampus was less active while the women were viewing negative images. They also rated higher levels of negative feelings such as anxiety, distress and irritability after looking at photos with negative images than did the Bacteroides group.

プレボテラ属群は、対照的に、情動、注意および感覚の脳領域と海馬などのいくつかの領域での脳容積の減少との関連を示していました。この群の海馬は、女性がネガティブな画像を見ている間は、この群の海馬はそれほど活動的ではなかった。また、彼らは、バクテロイデス属群よりもネガティブなイメージを持つ写真を見た後に不安、苦悩および苛立ちなどの高いレベルのネガティブな感情を評価した

These results support the concept of brain-gut-microbiota interactions in healthy humans. Researchers do not yet know whether bacteria in the gut influence the development of the brain and its activity when unpleasant emotional content is encountered, or if existing differences in the brain influence the type of bacteria that reside in the gut. Both possibilities, however, could lead to important changes in how one thinks about human emotions.

これらの研究結果は、健康な人における脳・腸・細菌叢相関の概念を支持する。研究者は、不快な感情的内容に遭遇した場合、または脳の既存の違いが腸内に存在する細菌のタイプに影響を及ぼす場合、腸内の細菌が脳の発達およびその活動に影響を与えるかどうかはまだ分かっていません。しかし、両方の可能性は、人がどのようにヒトの情動をどのように考えるかという重要な変化につながる可能性があります。

用語
バクテロイデス クラルス
菌の図鑑 ヤクルト研究所 より
https://institute.yakult.co.jp/bacteria/4223/

菌の特徴
 バクテロイデス属の細菌は、ヒト腸内における最優勢菌群の1つです。2010年、バクテロイデス属の新菌種を3株分離しました。そのうちの1つであるバクテロイデス クラルスは、偏性嫌気性※1のグラム陰性※2桿菌※3で、菌体の大きさは0.5~1.0× 0.7~2.9マイクロメートルです。芽胞※4を作らず、また運動性を持ちません。グルコースを代謝すると、乳酸、酢酸、コハク酸を作ります。

プレボテラ コプリ
菌の図鑑 ヤクルト研究所 より
https://institute.yakult.co.jp/bacteria/4274/

プレボテラ コプリ
プレボテラ コプリとは
 プレボテラ属の細菌は、主にヒトの口腔内や腸内、反芻動物の胃、土壌などから見つかっています。また、食物繊維を多く食べているアフリカ人や東南アジア人の腸内に多く存在すると言われています。

 プレボテラ コプリは、ヒトの腸内に生息するプレボテラ属の主要な細菌のひとつで、2007年に日本人の便から初めて発見されました。棒状の形をしたグラム陰性の桿菌で、芽胞を形成せず、酸素の存在下では生育できない偏性嫌気性の細菌です。食物繊維を分解する能力が高く、主な代謝産物としてコハク酸や酢酸を作る事が知られています。

ヒトとの関わり
 プレボテラ コプリは、大麦による食後の血糖上昇抑制効果に関わっていると言われています。一方で、インシュリン抵抗性を誘導することも知られており、2型糖尿病との関わりがあるのではないかと考えられています。また、関節リウマチ患者の一部では、腸内にプレボテラ コプリが多く存在することが分かっています。関節炎の発症に関わっている可能性があると言われており、現在も研究が進められています。

今回の翻訳でEMOTION:情動、FEELING:感情として訳しています。下記は情動と感情の用語に関してです。

情動 脳科学辞典より
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E6%83%85%E5%8B%95

英語名:emotion 独:Gefühl 仏:émotion
感覚刺激への評価に基づく生理反応、行動反応、主観的情動体験から成る短期的反応のこと。中長期的にゆるやかに持続する強度の弱い気分(mood)とは区別される。情動は、齧歯類から共通する怒り・恐怖・不安から、霊長類に特徴的な高次の社会的感情までの多岐に渡り、思考や推論といった高次の認知過程にも影響しうる。情動の基盤となる神経回路は、扁桃体や視床下部をはじめ、島、腹内側前頭前野などの脳領域、および上向系の伝達経路より脳に入力される身体情報との関わりが注目されている。

感情
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%84%9F%E6%83%85

感情(かんじょう)とは、ヒトなどの動物がものごとやヒトなどに対して抱く気持ちのこと。喜び、悲しみ、怒り、諦め、驚き、嫌悪、恐怖などがある(感情の一覧)。

感情の生物学

生物学的には感情は大きく四つの要因に分ける事ができる。(1)感情を引き起こす脳科学的メカニズム、(2)感情の社会的メカニズム、(3)個人の感情を形作る感情の個体発達、(4)種に普遍的な感情を形作った進化的機能である。前二者は至近要因、後二者は究極要因と呼ばれる。

至近要因-感情の脳科学[編集]
生理学的には、感情には身体感覚に関連した無意識な感情(emotion, 情動)と意識的な感情(feelingもしくはemotional feeling)と分類されることが多い。意識的感情(feeling)には、大脳皮質(大脳の表面)とりわけ帯状回、前頭葉が関与している。無意識感情には、皮質下(脳の中心の方)の扁桃体、視床下部、脳幹に加えて、自律神経系、内分泌系、骨格筋などの末梢系(脳の外の組織)が関与する。しかし、感情も情動も、皮質と帯状回のみで成立する、という反論も存在する(Rollsたち)。

関連ブログ
気分、腸内細菌、および免疫系
Mood, Gut Bacteria, and the Immune System

http://aromahonjin.way-nifty.com/blog/2011/12/post-4747.html

お知らせ

アウェイク・ネイチャー: クリスタル・リーディングとバルドゥについてのお話会 (東京と鎌倉)のお知らせ

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*リアノン・ルイス女史来日セミナー:がんケアにおけるアロマサイコロジー:アロマセラピー介入によるケアおよびやすらぎの向上2017年10月21日(土)〜10月22日(日)(2日間)募集のおしらせ

http://aromahonjin.way-nifty.com/blog/2017/04/2017102110192-b.html

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