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December 02, 2017

無髄の触覚求心性神経信号のタッチは島皮質に投影する。

前回もタッチの文献を翻訳しました。今回もそれの続きになります。

秒速3-10 センチの速さでなでる「心地よさ」の評価が最大になると下記の日本語文献で紹介されていた。島皮質は痛みの体験や喜怒哀楽や不快感、恐怖などの基礎的な感情の体験に重要な役割をはたしています。タッチは島皮質に投影するので気分改善役に立つのだと思いました。

Unmyelinated tactile afferents signal touch and project to insular cortex.

無髄の触覚求心性神経信号のタッチは島皮質に投影する。

tactile afferents: 触覚求心性神経
insular cortex 島皮質

Olausson H1, Lamarre Y, Backlund H, Morin C, Wallin BG, Starck G, Ekholm S, Strigo I, Worsley K, Vallbo AB, Bushnell MC.
Author information
1
Department of Clinical Neurophysiology, Sahlgrenska University Hospital, S-413 45 Göteborg, Sweden.

Abstract

要旨

There is dual tactile innervation of the human hairy skin: in addition to fast-conducting myelinated afferent fibers, there is a system of slow-conducting unmyelinated (C) afferents that respond to light touch. In a unique patient lacking large myelinated afferents, we found that activation of C tactile (CT) afferents produced a faint sensation of pleasant touch.

ヒトの有毛皮膚には二重の触覚神経支配があります。高速伝導性有髄求心性線維に加えて、軽いタッチに反応する低速伝導性無髄求心性神経線維があります。多くの有髄求心性神経線維が欠損している特異な患者において、私たちは、C触覚(CT)求心性神経の活性化が軽やかなタッチのほのかな感覚を産生したことを発見した。

Functional magnetic resonance imaging (fMRI) analysis during CT stimulation showed activation of the insular region, but not of somatosensory areas S1 and S2. These findings identify CT as a system for limbic touch that may underlie emotional, hormonal and affiliative responses to caress-like, skin-to-skin contact between individuals.

触覚求心性神経(CT)の刺激中の機能的磁気共鳴イメージング(fMRI)分析は、領域の活性化を示したが第一および第二の体性感覚野の活性化は示さなかった。これらの研究結果は、触覚求心性神経(CT)を個人間の愛撫のような皮膚と皮膚との接触に対する情動的、ホルモン的および親和的反応の基礎となる辺縁系タッチのシステムとして同定しています。

somatosensory areas 体性感覚野

参考文献

Unmyelinated tactile afferentsを調べていた時に見つけました。

手の動きと結びついた触質感認知の研究

Tactile perception of material surfaces related to hand movements

https://kaigi.org/jsai/webprogram/2017/pdf/712.pdf

この3-10 cm/sec の速さで実験参加者の腕を筆でなぞったときに、実験参加者のなぞりに対する「心地よさ」の評価が最大になることも知られていることから[Löken 2009]、親しい人とのスキンシップと関連する手の動きと考えられる。また、C-tactileafferent という有毛部の機械受容器の応答も同じなぞり速さにおいて最大になることが知られており[Löken 2009] 、C-tactileafferent が手のなぞり動作と心地よさの評価を結びつけていると予想される。


島皮質
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B3%B6%E7%9A%AE%E8%B3%AA

島皮質(とうひしつ、羅: insula、独: Inselrinde、英: insular cortex)は大脳皮質の一領域。脳葉のひとつとして島葉(insular lobe)と呼ばれたり、脳回の一つとして島回(insular gyrus)と呼ばれたりする。

情動における役割 (辺縁系との関係)[編集]

機能的に言えば、島皮質は収束した情報を処理することで、感覚的な体験のための情動に関連した文脈情報を生み出す。より具体的に言えば、島皮質前部は嗅覚、味覚、内臓自律系、及び辺縁系の機能により強く関わり、島皮質後部は聴覚、体性感覚、骨格運動とより強く関わっている。機能的核磁気共鳴画像法 (fMRI) による研究によって、島皮質は痛みの体験や喜怒哀楽や不快感、恐怖などの基礎的な感情の体験に重要な役割を持つことが示された。

脳機能イメージングによって島皮質と、食べ物や薬物に対する渇望などの意識的な欲望との関連が示唆されている。これらの感情に共通することとして、これらが身体の状態を変化させる点と、高い主観的特性と関連付けられる点がある。島皮質は身体状態に関連する情報を、高次認知と情動の処理に統合する役割を持つと位置付けられる。島皮質は視床を介して恒常性に関する求心性の経路から入力を受け、扁桃体や線条体腹側部や、前頭眼窩野などの、他の多くの辺縁系に関連した領域に出力する。

核磁気共鳴画像法 (MRI) による研究において、瞑想する人は右の島皮質後部が有意に厚いことが示されている[3]。

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