オポパナックス精油成分β-ビサボレンは乳がん細胞株において細胞毒性を示す。
β-Bisabolene, a Sesquiterpene from the Essential Oil Extract of Opoponax (Commiphora guidottii), Exhibits Cytotoxicity in Breast Cancer Cell Lines.
オポパナックス(Commiphora guidottii)精油抽出物由来のセスキテルペンであるβ-ビサボレンは、乳がん細胞株において細胞毒性を示す。
Cytotoxicity 細胞毒性
PUBMEDより
Phytother Res. 2016 Mar;30(3):418-25. doi: 10.1002/ptr.5543. Epub 2015 Dec 15.
Yeo SK1, Ali AY2, Hayward OA1, Turnham D1, Jackson T2, Bowen ID2, Clarkson R1.
Author information
1
European Cancer Stem Cell Research Institute, School of Biosciences, Cardiff University, Hadyn Ellis Building, Maindy Road, Cathays, Cardiff, CF24 4HQ, UK.
2
School of Biosciences, Cardiff University, Museum Avenue, Cardiff, CF10 3AX, UK.
Abstract
要旨
The essential oils from Commiphora species have for centuries been recognized to possess medicinal properties. Here, we performed gas chromatography-mass spectrometry on the essential oil from opoponax (Commiphora guidotti) and identified bisabolene isomers as the main constituents of this essential oil.
ミルラノキ属種からの精油は何世紀にわたって薬効成分を有していることが認識されていた。ここで、オポパナックス(Commiphora guidotti)精油のガスクロマトグラフィー質量分析を行い、この精油の主要成分であるビサボレン異性体を同定した。
Commiphora species ミルラノキ属種
medicinal properties: 薬効成分
bisabolene isomers ビサボレン異性体
gas chromatography-mass spectrometry ガスクロマトグラフィー質量分析法
Opoponax essential oil, a chemical component; β-bisabolene and an alcoholic analogue, α-bisabolol, were tested for their ability to selectively kill breast cancer cells. Only β-bisabolene, a sesquiterpene constituting 5% of the essential oil, exhibited selective cytotoxic activity for mouse cells (IC50 in normal Eph4: >200 µg/ml, MG1361: 65.49 µg/ml, 4T1: 48.99 µg/ml) and human breast cancer cells (IC50 in normal MCF-10A: 114.3 µg/ml, MCF-7: 66.91 µg/ml, MDA-MB-231: 98.39 µg/ml, SKBR3: 70.62 µg/ml and BT474: 74.3 µg/ml).
オポパナックス精油、化学成分; β-ビサボレンおよびアルコールのアナログ(類似体)であるα-ビサボロールは選択的に乳がん細胞を死滅させる能力について試験された。精油の5%を構成するセスキテルペンであるβ-ビサボレンのみが、マウス細胞(正常Eph4:>200μg/ ml、MG1361:65.49μg/ ml、4T1:48.99μg/ mlではIC50)およびヒト乳がん細胞(IC50 in normal MCF-10A: 114.3 µg/ml, MCF-7: 66.91 µg/ml, MDA-MB-231: 98.39 µg/ml, SKBR3: 70.62 µg/ml and BT474: 74.3 µg/ml). に対して選択的細胞毒性を示した。
This loss of viability was because of the induction of apoptosis as shown by Annexin V-propidium iodide and caspase-3/7 activity assay. β-bisabolene was also effective in reducing the growth of transplanted 4T1 mammary tumours in vivo (37.5% reduction in volume by endpoint).
この生存性の喪失はアネキシンV -ヨウ化プロピジウムおよびカスパーゼ-3/7活性アッセイによって示されるようなアポトーシス(細胞死)の誘発のためであった。また、β-ビサボレンは、インビボ・生体内(エンドポイントによる体積の37.5%減少)で移植された4T1乳腺腫瘍増殖の減少において有効であった。
viability 生存性
Annexin V-propidium iodideアネキシンV -ヨウ化プロピジウム(PI)
mammary tumors 乳腺腫瘍
In summary, we have identified an anti-cancer agent from the essential oil of opoponax that exhibits specific cytotoxicity to both human and murine mammary tumour cells in vitro and in vivo, and this warrants further investigation into the use of β-bisabolene in the treatment of breast cancers.
要約すると、私たちは、インビトロ(試験管内)およびインビボ(生体内)でヒト乳房腫瘍細胞およびマウス乳房腫瘍細胞の両方に特異的相棒毒性を示すオポパナックス精油からの抗がん剤を同定した。これは乳がん治療におけるβ-ビサボレン使用に関してさらなる研究を正当化します。
anti-cancer agent 抗がん剤
mammary tumour cells 乳腺腫瘍細胞
KEYWORDS:
キーワード
Commiphora guidottii; apoptosis; bisabolene; breast cancer; opoponax; scented myrrh; sesquiterpene
Commiphora guidottii、アポトーシス(細胞死)、ビサボレン、乳がん、オポパナックス、匂いミルラ、セスキテルペン
用語
ビサボレン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%82%B5%E3%83%9C%E3%83%AC%E3%83%B3
ビサボレン(英: Bisabolenes)はセスキテルペンの一種で、天然にはレモン、ライム、ベルガモット、クスノキ、スターアニス、カルダモン、サンダルウッドなどの精油中に広く存在する[1
異性体
α体、β体、γ体の異性体が知られており、α体には(Z)-体と(E)-体の立体異性体がある。α体とβ体には光学異性体があるが、精査されていない。α-(Z)-体はグリーンフローラル、α-(E)-体はグリーン調のウッディハーバル、β体はフローラル、ウッディ調、γ体はバルサム様ウッディ香を持つ[1]。
細胞毒性
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B4%B0%E8%83%9E%E6%AF%92%E6%80%A7
細胞毒性(さいぼうどくせい、英: cytotoxicity)とは、細胞に対して死、もしくは機能障害や増殖阻害の影響を与える、物質や物理作用などの性質をいう。細胞傷害性ともいう。ただし「細胞毒性」は外来物質による傷害の意味に用いることが多く、一方免疫系、補体系やサイトカインによる作用(細胞傷害性 の項参照)に関しては普通「細胞傷害性」の語を使う(英語ではいずれも同じCytotoxicity)。細胞毒性の要因としては、細胞を形作る物質・構造の破壊、細胞の生存に必須な活動(呼吸、基本的代謝、DNA複製、転写、翻訳等)の阻害、細胞周期や細胞内シグナル伝達への影響など、様々なものが考えられる
カスパーゼ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%82%B9%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%BC
カスパーゼ(Caspase)とは、細胞にアポトーシスを起こさせるシグナル伝達経路を構成する、一群のシステインプロテアーゼである。システインプロテアーゼは活性部位にシステイン残基をもつタンパク質分解酵素であり、カスパーゼは基質となるタンパク質のアスパラギン酸残基の後ろを切断する。Caspaseという名はCysteine-ASPartic-acid-proteASEを略したものである。英語の発音は「カスペース」である[1]。
エンドポイント 薬学用語解説
http://www.pharm.or.jp/dictionary/wiki.cgi?%e3%82%a8%e3%83%b3%e3%83%89%e3%83%9d%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%83%88
治療行為の有効性を示すための評価項目のこと。臨床試験(治験)でのエンドポイントは、治療の目的に合っており、なおかつ、客観的に評価できる項目が望ましいとされている。臨床試験における治療行為で本来求めたいアウトカムは、死亡率の低下、疾患の発症率の低下、QOLの向上、副作用の低減などであり、これらの評価項目は、真のエンドポイント(true endpoint)と呼ばれる。しかし、それらを治験の期間内で評価することは難しいため、一般には、血糖値、血清脂質値、腫瘍サイズ、血圧、など短期間で評価できる代用エンドポイント(サロゲートエンドポイント)が採用される。
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