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August 29, 2018

アルツハイマー病(AD)や認知症のような神経変性疾患に対して試験された精油(ブラッククミン、ラベンダー、ユーカリグロブルス、ペパーミント、ローズマリー、ジャスミンサンバック、ブラックペパーなど)

Neuroprotective and Anti-Aging Potentials of Essential Oils from Aromatic and Medicinal Plants

芳香および薬用植物由来精油の神経保護およびアンチエイジングの可能性

PUBMED より

Front Aging Neurosci. 2017; 9: 168.

Frontiers in Aging Neuroscience

老化神経科学の最前線

Abstract

要旨

The use of essential oils (EOs) and their components is known since long in traditional medicine and aromatherapy for the management of various diseases, and is further increased in the recent times. The neuroprotective and anti-aging potentials of EOs and their possible mechanism of actions were evaluated by numerous researchers around the globe.

精油の使用およびそれらの成分は様々な疾患の管理のために昔から伝統医学およびアロマセラピーおいて知られていて、さらに近年では増加した。精油の神経保護およびアンチエイジングの可能性およびそれらの可能性ある作用機序は世界中の多くの研究者によって評価された。

Several clinically important EOs and their components from Nigella sativa, Acorus gramineus, Lavandula angustifolia, Eucalyptus globulus, Mentha piperita, Rosmarinus officinalis, Jasminum sambac, Piper nigrum and so many other plants are reported for neuroprotective effects.

ブラッククミン、石菖、ラベンダー、ユーカリグロブルス、ペパーミント、ローズマリー、ジャスミンサンバック、ブラックペパーなどの臨床的に重要ないくつかの精油およびそれらの成分や多くの他の植物の神経保護作用について報告されている。

This review article was aimed to summarize the current finding on EOs tested against neurodegenerative disorders like Alzheimer disease (AD) and dementia. The effects of EOs on pathological targets of AD and dementia including amyloid deposition (Aβ), neurofibrillary tangles (NFTs), cholinergic hypofunction, oxidative stress and glutamatergic abnormalities were focused.
このレビュー記事は、アルツハイマー病(AD)および認知症のような神経変性疾患に対して試験された精油に関する現在の研究結果を要約することを目的としました。アミロイド沈着(Aβ)、神経原線維変化(NFT)、コリン作動性機能低下、酸化ストレスおよびグルタミン酸作動異常を含むアルツハイマー病(AD)および認知症の病理学的標的に対する精油の作用に焦点を当てた。

neurodegenerative disorders 神経変性疾患
pathological targets 病理学的標的
amyloid deposition (Aβ), Aβのアミロイド沈着
neurofibrillary tangles (NFTs) 神経原線維変化
cholinergic hypofunction コリン作動性機能低下
oxidative stress 酸化ストレス
glutamatergic abnormalities グルタミン酸作動異常

Furthermore, effects of EOs on other neurological disorders including anxiety, depression, cognitive hypofunction epilepsy and convulsions were also evaluated in detail. In conclusion, EOs were effective on several pathological targets and have improved cognitive performance in animal models and human subjects.

さらに、不安、うつ病、認知機能障害のてんかんおよび痙攣を含む他の神経障害に対する精油の作用が詳細に評価された。結論として、いくつかの病理学的標的に対して有効であって、動物モデルおよび人間被験者において認知能力を改善した。

human subjects 人間被験者

Thus, EOs can be developed as multi-potent agents against neurological disorders with better efficacy, safety and cost effectiveness.

したがって、精油は、より良い効能、安全性および費用対効果を有していて、神経障害に対する多効薬として開発することができる。

cost effectiveness.費用対効果

Keywords: essential oils, Alzheimer’s disease, cholinesterase inhibitors, antioxidants, amyloid-β, NFTs, dementia, BACE1

キーワード:精油、アルツハイマー病、コリンエステラーゼ阻害剤、抗酸化剤、アミロイド-β、神経原線維変化(NFTs)、認知症、ベータ(β)セクレターゼ(BACE1)

用語

神経変性疾患 
順天堂大学 脳神経内科より
http://www.juntendo-neurology.com/n-hensei.html

神経変性疾患とは脳や脊髄にある神経細胞のなかで,ある特定の神経細胞群(例えば認知機能に関係する神経細胞や運動機能に関係する細胞)が徐々に障害を受け脱落してしまう病気です.残念ながらまだ原因はわかっていません。脱落してしまう細胞は病気によって異なっています。大きく分けるとスムーズな運動が出来なくなる病気,体のバランスがとりにくくなる病気,筋力が低下してしまう病気,認知能力が低下してしまう病気などがあげられます.

ベータ(β)セクレターゼ(BACE1)を調べていたときに見つけた文献

アルツハイマー病の原因となる酵素の活性調節機構を解明
http://www.riken.jp/~/media/riken/pr/press/2008/20080522_1/20080522_1.pdf

アルツハイマー病は、認知症をきたすことが最も多い疾患で、高齢化社会において重要な課題となる病気の1 つです。アルツハイマー病は、BACE1 という酵素がアミロイド前駆体タンパク質(APP)を切断して、アミロイドベーターペプチド(Aβ) と呼ぶペプチドを産出し、それが蓄積することで発症すると考えられています。このBACE1 の阻害剤は、アルツハイマー病の治療薬として最も期待されており、世界中でその研究開発が精力的に行われています。

お知らせ

三上杏平先生精油化学講座:製造方法の差で精油成分は異なり、また法的にみて精油はどんな位置づけか?(2018年9月29日・土)のお知らせ
http://aromahonjin.way-nifty.com/blog/2018/08/2018929-b30b.html

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