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September 13, 2018

癒しの祈り、うつ病およびトラウマ的記憶の相関する神経活動:予備的研究

Neural correlates of healing prayers, depression and traumatic memories: A preliminary study.

癒しの祈り、うつ病およびトラウマ的記憶の相関する神経活動:予備的研究

Neural correlates:相関する神経活動

PUBMEDより

Abstract

要旨

Depression is a global health concern and when rooted in childhood adversity is particularly difficult to treat. In a previous study, we found that healing prayer was effective in reducing depressive symptoms.

うつ病は世界的な健康問題であって、小児期逆境に根差していると治療が特に困難です。前回の研究で、私たちは癒しの祈りがうつ病症状の減少に効果的であることを解明した。

childhood adversity 小児期逆境

Subjects suffering with depression according to HAM-D scores underwent task-based brain functional MRI (fMRI) prior to and after a 6-week prayer intervention, and depression symptoms were assessed at both time points and at a 12-month follow-up.

ハミルトンうつ病評価尺度によるうつ病患者被験者は6週間の祈りの介入前後にタスクベースの脳機能核磁気共鳴断層MRI(fMRI)を受け、うつ病の症状は、両方の時点および12ヶ月のフォローアップで評価された。

Hamilton Depression Rating Scale, HDRS:ハミルトンうつ病評価尺度
fMRI (functional magnetic resonance imaging): 脳機能核磁気共鳴断層

Average HAM-D scores decreased from 21.6±3.0 prior to the intervention to 4.0±2.7 immediately afterwards (14 subjects) and remained low (3.7±3.4) at 12-month follow-up (11 subjects). fMRI demonstrated increased activity in the medial prefrontal cortex during focus on the traumatic memory after the prayer intervention.

平均のハミルトンうつ病評価尺度スコアは介入前の21.6±3.0から直後の4.0±2.7(14人被験者)に減少し、12ヶ月の追跡調査(11人の被験者)で(3.7±3.4)の低いままであった。 MRIは祈りの介入後のトラウマ的記憶に焦点を当てている間に内側前頭前皮質の活動増加を示した。

medial prefrontal cortex, (MPFC):内側前頭前皮質

Changes in activity in the left inferior frontal gyrus correlated with improvement in depressive symptoms. Activity in the precuneus region decreased after the prayer intervention when subjects focused on the negative feelings associated with the trauma.

左下前頭回の活動変化はうつ症状の改善と相関していた。楔前部領域の活動は、被験者がトラウマに関連する否定的な感情に集中したとき祈りの介入後に減少した。楔前部領域の変化は、被験者がトラウマに関連するネガティブな感情に焦点を当当てたときに、祈り介入後に減少した。

inferior frontal gyrus 下前頭回(かいせんどうかい)
Precuneu楔前部(けつぜんぶ)

We conclude that increased activity in the prefrontal cortex after healing prayer may be associated with increased cognitive control over emotions. Healing prayer may help to dissociate the memory of the trauma from feelings associated with it, as evidenced by changes in the precuneus region.

私たちは、癒しの祈り後に内側前頭前皮質の活動増加は情動に対する認知制御増加に関連している可能性があると結論づけます。癒しの祈りは楔前部領域の変化によって証明されるように、それに関連する感情からトラウマ的記憶を解離させるのに役立つかもしれません。

cognitive control 認知制御

KEYWORDS:

キーワード

Childhood trauma; Forgiveness; Major depressive disorder; Prayer; Precuneus; Prefrontal cortex

小児トラウマ、許し、大うつ病性障害、楔前部、前頭前皮質

用語
Neural correlatesを調べていた時に見つけた記事

意識と相関する神経活動(Neural Correlates of Consciousness)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsoft/28/2/28_50_1/_article/-char/ja

抄録

人の意識の仕組みについては古くからいくつも仮説が提案されているが,ニューロイメージング技術(ポジトロン断層法:PET,機能的磁気共鳴画像法:fMRI,脳磁図法:MEG,等)の発展により,近年再び研究が活発に行われている.
意識は脳の機能により発現すると考える立場から,意識は志向性をもつ高次な脳の情報処理の一様式(苧坂 1997)と定義できる.特定の脳の活動のみが意識と相関を持つと仮定し,脳内の神経細胞の活動から意識を解明しようとする神経科学的アプローチがNeural Correlates of Consciousness(NCC:意識と相関する神経活動)である.つまり,NCCは,特定の意識的知覚を共同して引き起こすのに十分な,最小の神経メカニズム(Crick&Koch 1990)と定義できる.

childhood adversity を調べていた時に見つけた記事

ACE研究が明らかにした「小児期逆境後症候群」ーなぜ子ども時代の体験が脳の炎症や慢性疾患を引き起こすのか
https://susumu-akashi.com/2018/03/ace/

ハミルトンうつ病評価尺度

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%9F%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%B3%E3%81%86%E3%81%A4%E7%97%85%E8%A9%95%E4%BE%A1%E5%B0%BA%E5%BA%A6

うつ病用ハミルトン評価尺度(Hamilton Rating Scale for Depression, HRSD)とは[1]、ハミルトンうつ病評価尺度(Hamilton Depression Rating Scale, HDRS)とも呼ばれ、うつ病の指標を提供する多重項目質問票であり、回復を評価する指標となる[2]。略称はHAM-D。1960年に、マックス・ハミルトンが最初にこの尺度を公開し[3]、改定はそれぞれ1966年[4]、1967年[5]、1969年[6]、1980年[7]である。質問票は成人に対して設計されており、厳密な気分、罪悪感、自殺念慮、不眠症、 動揺や遅延、不安、体重減少また身体症状によって、うつ病の重症度を評価するのに用いられる。

内側前頭前野(medial prefrontal cortex : mPFC)

https://health.joyplot.com/HealthWordsWiki/?%E5%86%85%E5%81%B4%E5%89%8D%E9%A0%AD%E5%89%8D%E9%87%8E

脳の前頭前野の一つ。前頭葉の最前部(額の裏側)である前頭前野の中で、眼の上側に位置する部分。内側前頭前皮質とも。*1
情報を統合して行動を調節する機能を担るとされ、他者との交流・自己・意識といった様々な高次精神機能に関与することが確認されている。リスクと報酬の釣り合いからの行動決定や記憶などにも関わることが報告されている。内側前頭前野の活動が、線条体が聴覚野から受け取る信号を変化させることが示唆されている。*2*3

また、この部位の神経細胞が活性化されることで攻撃行動が起こりにくくなることが確認されている。自閉症スペクトラム障害においては、この部位の活動が弱くなっていることが報告されている。*4
楔前部のことを調べていた時に見つけた記事です。

脳科学 リハビリテーション
https://www.facebook.com/sinkeikagaku/photos/%E6%A5%94%E5%89%8D%E9%83%A8%E3%81%9D%E3%81%AE%E6%A9%9F%E8%83%BD%E8%A7%A3%E5%89%96%E3%81%A8%E8%A1%8C%E7%82%BA%E3%81%A8%E3%81%AE%E9%96%A2%E9%80%A3%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%E3%81%AE%E3%83%AC%E3%83%93%E3%83%A5%E3%83%BC%E6%89%8B%E5%A1%9A%E6%B2%BB%E8%99%AB%E3%81%AE%E5%B9%BB%E3%81%AE%E4%BD%9C%E5%93%81%E3%81%A8%E3%81%97%E3%81%A6%E6%A4%8D%E7%89%A9%E4%BA%BA%E9%96%93%E3%81%A8%E3%81%84%E3%81%86%E3%82%82%E3%81%AE%E3%81%8C%E3%81%82%E3%82%8B%E3%81%9D%E3%81%86%E3%81%A7%E3%81%99%E3%81%93%E3%82%8C%E3%81%AF%E3%81%84%E3%82%8D%E3%82%93%E3%81%AA%E4%BA%8B%E6%83%85%E3%81%8B%E3%82%89%E7%8F%BE%E5%9C%A8%E3%81%AE%E5%8D%98%E8%A1%8C%E6%9C%AC%E3%81%AB%E3%81%AF%E5%8F%8E%E9%8C%B2%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%AA%E3%81%84/621058364629028/

「楔前部:その機能解剖と行為との関連についてのレビュー」

近年の神経画像によって今まで十分に調べて来られなかった楔前部の役割が明らかになってきている。この楔前部は視空間的な想像やエピソード記憶の再生、自己主体間などの感覚に関わっていることが考えられている。またそれだけでなくこの楔前部は安静時に高い活動を示し目標志向的な活動に際してその活動を低下させることが示されている。

それゆえこの楔前部は複雑なネットワーク関連の中で自己意識に関係して作用していることが考えられている。
この楔前部が自己意識に関係するという仮説はこの領域が睡眠や薬物摂取、植物状態という意識変性状態で活動を低下させるという研究からも裏付けられるものである。

お知らせ

三上杏平先生精油化学講座:製造方法の差で精油成分は異なり、また法的にみて精油はどんな位置づけか?(2018年9月29日・土)のお知らせ
http://aromahonjin.way-nifty.com/blog/2018/08/2018929-b30b.html

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