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October 15, 2018

ゲラニオールのパーキンソン病に対する効果(細胞実験)

Geraniol Protects Against the Protein and Oxidative Stress Induced by Rotenone in an In Vitro Model of Parkinson's Disease.

ゲラニオールは、パーキンソン病のインビトロモデルにおいて、ロテノン誘発タンパク質および酸化ストレスに対して保護する。

Rotenone ロテノン

PUBMEDより

Neurochem Res. 2018 Oct;43(10):1947-1962. doi: 10.1007/s11064-018-2617-5. Epub 2018 Aug 23.

Neurochem Res : Neurochemical Research 神経化学の研究

Rekha KR1, Inmozhi Sivakamasundari R2.

Author information
1
Division of Biochemistry, Faculty of Medicine, Raja Muthaiah Medical College, Annamalai University, Annamalai Nagar, Tamilnadu, 608 002, India.

2
Division of Biochemistry, Faculty of Medicine, Raja Muthaiah Medical College, Annamalai University, Annamalai Nagar, Tamilnadu, 608 002, India.

Abstract

要旨

Dysfunction of autophagy, mitochondrial dynamics and endoplasmic reticulum (ER) stress are currently considered as major contributing factors in the pathogenesis of Parkinson's disease (PD). Accumulation of oxidatively damaged cytoplasmic organelles and unfolded proteins in the lumen of the ER causes ER stress and it is associated with dopaminergic cell death in PD.

現在、オートファジー、ミトコンドリア動態および小胞体(ER)ストレスの機能不全はパーキンソン病(PD)病因における主要な寄与因子として考えられています。小胞体(ER)内腔における酸化的損傷を受けた細胞小器官および変性タンパク質の蓄積が小胞体ストレスを引き起こし、それはパーキンソン病(PD)におけるはドーパミン作動性細胞死に関連する。

mitochondrial dynamics ミトコンドリア動態
endoplasmic reticulum (ER) 小胞体
contributing factors 寄与因子
cytoplasmic organelles細胞小器官
unfolded protein 変性タンパク質
dopaminergic ドーパミン作動性の

Rotenone is a pesticide that selectively kills dopaminergic neurons by a variety of mechanism, has been implicated in PD. Geraniol (GE; 3,7-dimethylocta-trans-2,6-dien-1-ol) is an acyclic monoterpene alcohol occurring in the essential oils of several aromatic plants.

ロテノンは、さまざまなメカニズムによってドーパミン作動性ニューロンを選択的に殺す殺虫剤であり、パーキンソン病(PD)に関与しています。ゲラニオール(GE; 3,7-ジメチルオクタ - トランス-2,6-ジエン-1-オール)は、いくつかの芳香族植物の精油に生じる非環式モノテルペンアルコールである。

In this study, we investigated the protective effect of GE on rotenone-induced mitochondrial dysfunction dependent oxidative stress leads to cell death in SK-N-SH cells. In addition, we assessed the involvement of GE on rotenone-induced dysfunction in autophagy machinery via α-synuclein accumulation induced ER stress.

本研究では、私たちは、ロテノン誘発ミトコンドリア機能不全依存性酸化ストレスに対するゲラニオールの保護効果が神経芽細胞腫SK-N-SH細胞の細胞死を導くことを調査した。さらに、私たちは小胞体ストレス誘発αシヌクレイン蓄積を介してオートファジー(自食作用)装置のロテノン誘発機能不全に対するゲラニオールの関与を評価した。

We found that pre-treatment of GE enhanced cell viability, ameliorated intracellular redox, preserved mitochondrial membrane potential and improves the level of mitochondrial complex-1 in rotenone treated SK-N-SH cells. Furthermore, GE diminishes autophagy flux by reduced autophagy markers, and decreases ER stress by reducing α-synuclein expression in SK-N-SH cells.

私たちは、ゲラニオールの前処理が細胞生存率を高め、細胞内酸化還元を改善し、ミトコンドリア膜電位を保持し、ロテノン処理神経芽細胞腫SK-N-SH細胞のミトコンドリア複合体-1のレベルを改善することを発見した。さらに、ゲラニオールはオートファジーマーカー減少によってオートファジーの流れを減少させ、神経芽細胞腫SK-N-SH細胞におけるαシヌクレイン発現を減少させることによって小胞体(ER)ストレスを減少させる。

cell viability 細胞生存率
redox 酸化還元
mitochondrial membrane potential ミトコンドリア膜電位
mitochondrial complex-1 ミトコンドリア複合体-1

Our results demonstrate that GE possess its neuroprotective effect via reduced rotenone-induced oxidative stress by enhanced antioxidant status and maintain mitochondrial function. Furthermore, GE reduced ER stress and improved autophagy flux in the neuroblastomal SK-N-SH cells. The present study could suggest that GE a novel therapeutic avenue for clinical intervention in neurodegenerative diseases especially for PD.

私たちの研究結果は、ゲラニオールが抗酸化状態の増強よってロテノン誘発酸化ストレスの減少を介してその神経保護作用を保持していて、ミトコンドリア機能を維持することを証明しています。さらに、ゲラニオールは小胞体ストレスを減少させ、神経芽細胞腫SK-N-SH細胞におけるオートファジーの流れを改善した。

KEYWORDS:

キーワード

Autophagy; Cytoplasmic organelles; Geraniol; Neurodegeneration; Oxidative stress、Parkinson’s disease

オートファジー(自食作用)、細胞小器官、ゲラニオール、神経変性、酸化ストレス、パーキンソン病


用語

Rotenone ロテノン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%86%E3%83%8E%E3%83%B3

ロテノン (rotenone) は無臭の化合物で、フェニルプロパノイドの一種である。殺虫剤・殺魚剤・農薬として広く効果を持つ。天然にはある種の植物の根や茎に含まれる。ラットに投与するとパーキンソン症候群の原因となる。毒物及び劇物取締法により劇物に指定されている[1]

小胞体ストレス
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E8%83%9E%E4%BD%93%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AC%E3%82%B9

小胞体ストレス(しょうほうたいストレス, Endoplasmic reticulum (ER) stress)とは、正常な高次構造にフォールディングされなかったタンパク質(変性タンパク質; unfolded protein)が小胞体に蓄積し、それにより細胞への悪影響(ストレス)が生じることである。

α-シヌクレイン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%CE%91-%E3%82%B7%E3%83%8C%E3%82%AF%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%B3

α-シヌクレイン (あるふぁ-しぬくれいん) はSNCA 遺伝子によってエンコードされるアミノ酸140残基からなるタンパク質[5][6][7]。

このタンパクの断片が、アルツハイマー病に蓄積するアミロイド中の (主な構成成分であるアミロイドベータとは別の) 成分として発見され、もとのタンパク質がNACP (Non-Abeta component precursor 非アミロイド成分の前駆体) と命名された。後にこれがシビレエイ属のシヌクレインタンパクと相同であることがわかり、ヒトα-シヌクレインと呼ばれるようになった。

α-シヌクレインの蓄積は、パーキンソン病をはじめとする神経変性疾患 (いわゆるシヌクレイノパチー) の原因とされている[8][9]。

生体内のレドックス変化を可視化する
http://www.res.titech.ac.jp/news/reserch/post_75.html

レドックス(redox) とは、還元(reduction)と酸化(oxidation)を合わせた造語で、文字通り酸化還元の意味である。 生体内では、還元物質であるNADHやNADPHの酸化還元の伴う様々な酵素反応が行われて、いわゆる代謝反応全体を駆動しているので、生体内の酸化還元状態は生命を維持する極めて重要なファクターと言うことになる。また、私たちの体内のエネルギー生産装置であるミトコンドリアの呼吸鎖や、植物の光エネルギー変換装置である葉緑体の光合成電子伝達系では、常に還元力を生み出しているので、好気的代謝の副産物として、スーパーオキシドやヒドロキシラジカル、一重項酸素、過酸化水素など非常に強い酸化力を持つ活性酸素種(ROS : reactive oxygen species)が生じることで、日常的に酸化ストレスに曝されることになる。これらのROSは、生体内のタンパク質、脂質など重要な生体構成成分を酸化してしまうため、生体内にはこれらの酸化ストレスに対する防御システムも発達しているが、このシステムもまた酸化還元反応によって成り立っている。

 一方、生体内で働いている酵素の中には、酵素分子自身が酸化や還元をされることによってその酵素活性を変化させる、すなわち、生体内環境の変化に応じて活性が調節されている例が数多くある。例えば、光合成反応では、光が当たっているときにだけ二酸化炭素から糖が合成される反応(炭素同化反応)が行われているが、この反応に関わるいくつかの酵素は還元されると酵素活性がオンになるスイッチを備えていて、昼と夜の反応の制御を行っている(図1)。

autophagy fluxを調べていた時に見つけた文献

有酸素運動及び薬物治療はオートファジーを調節することで大腸癌におけるカヘキシアを抑制する
http://jspt.japanpt.or.jp/eibun/2017/1703-2.html

オートファジーを生理学的なレベルに保つことはミスフォールディングが生じたタンパク質や損傷したオルガネラの除去に必要であり、凝集化タンパク質の蓄積を防止する。それゆえ、オートファジーは筋の恒常性の保持に重要な役割を果たしていると言える。オートファジーは筋萎縮に直接的に関与しており、我々はLC3B-IIとp62のタンパク質発現レベルが、大腸癌患者の筋生検とC26マウスの筋において同様のパターンを示すことを発見した。これは、autophagic fluxが骨格筋で変化していることを示唆している。我々の知見と一致し、近年の研究で、骨格筋におけるオートファジーの過剰な活性化が、癌性筋萎縮に寄与することが明らかとされている。しかしながらその研究においては、コルヒチン投与によりオートファゴソーム形成後のautophagic fluxをブロックすると、C26マウスが致死に至ることから、癌性カヘキシアにおいては、オートファジーの完全な抑制は有害であると考えられる。さらに、AICARやrapamycinといったオートファジーを誘導する2つの薬剤が癌性カへキシアにおける筋の恒常性を改善するという事実は、カヘキシアがオートファジーによって抑制されうるという考えを支持するものである。

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October 11, 2018

ゲラニオールの抗腫瘍効果:がんのホールマーク(特徴)経路の調節(レビュー)

The antitumor effects of geraniol: Modulation of cancer hallmark pathways (Review)

ゲラニオールの抗腫瘍効果:癌のがんのホールマーク(特徴)経路の調節(レビュー)

PUBMEDより

Int J Oncol. 2016 May; 48(5): 1772–1782.

Int J Oncol The International Journal of Oncology

Oncology  腫瘍学

MINSOO CHO,1 INSUK SO,2,3 JUNG NYEO CHUN,2,3 and JU-HONG JEON2,3

Abstract
要旨

Geraniol is a dietary monoterpene alcohol that is found in the essential oils of aromatic plants. To date, experimental evidence supports the therapeutic or preventive effects of geraniol on different types of cancer, such as breast, lung, colon, prostate, pancreatic, and hepatic cancer, and has revealed the mechanistic basis for its pharmacological actions.

ゲラニオールは芳香植物の精油にみられる食事性のモノテルペンアルコールです。現在まで、実験的証拠は、乳がん、肺がん、結腸がん、前立腺がん、すい臓がん、および肝臓がんなどの様々なタイプのがんへの治療または予防効果を裏付けており、その薬理効果に対する基本メカニズムを明らかにした。

mechanistic basis 基本メカニズム

In addition, geraniol sensitizes tumor cells to commonly used chemotherapy agents. Geraniol controls a variety of signaling molecules and pathways that represent tumor hallmarks; these actions of geraniol constrain the ability of tumor cells to acquire adaptive resistance against anticancer drugs.

さらに、ゲラニオール一般的に使用される化学療法剤に対して腫瘍細胞を感作する。ゲラニオールは腫瘍のホールマーク(特徴)を表す様々なシグナル伝達分子および経路を制御する。ゲラニオールのこれらの作用は腫瘍細胞が抗がん剤に対する適応耐性を獲得する能力を制限する。

adaptive resistance 適応耐性

In the present review, we emphasize that geraniol is a promising compound or chemical moiety for the development of a safe and effective multi-targeted anticancer agent.

本レビューでは、私たちは、ゲラニオールが安全で効果的な多標的抗がん剤のための有望な化合物または化学的部分であることを強調する。

We summarize the current knowledge of the effects of geraniol on target molecules and pathways in cancer cells. Our review provides novel insight into the challenges and perspectives with regard to geraniol research and to its application in future clinical investigation.

私たちはがん細胞における標的分子および経路へのゲラニオール効果の現状認識を要約する。私たちのレビューは、ゲラニオールの研究と今後の臨床研究への応用に関する課題と展望についての洞察を提供します。

Keywords: geraniol, cancer, cancer hallmark, antitumor effect, molecular mechanism

ケーワード:ゲラニオール、がん、がんのホールマーク(特徴)、抗腫瘍効果、分子機序


用語

*がんのホールマーク
https://www.yodosha.co.jp/jikkenigaku/keyword/3568.html

がんの分子標的治療の標的となる分子の同定には,がんの特徴,つまり,がん細胞と正常細胞,がん組織と正常組織がどのように異なるのかを明らかにすることがまず重要である.Weinbergらは,2000年にCell誌において「がんのホールマーク(特徴)」として,細胞死の耐性,転移能の獲得などの6つの主要ながんの特徴を提案している.このレビューは,2011年にアップデートされている.

adaptive resistance 適応耐性を調べていたときに見つけた資料

*第I章 がん治療の基礎知識 2.抗がん剤の理論と適応
theory and adaptation of chemotherapy
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/canceruptodate/utd/201310/533090.html

どのような薬物療法を行うかは、そのがん種、がんの進行状態、患者の状態、治療目的などを総合して判断される。そのうえで、腫瘍内科医は治療により期待しうる効果とそれに伴うリスク、毒性を明確に患者に伝えたうえで治療を行う。治療目的が治癒、延命、症状緩和なのかによって患者の治療に対する取り組み、姿勢、生き方が変わってくるため、正確な判断が求められる。

*なぜ、がん細胞は抗がん剤耐性を持つようになるのか? - 慶応大が機構を解明
https://news.mynavi.jp/article/20140320-a333/

がんは国内死亡原因の第1位であり、その克服に向け、さまざまな研究が行われてきた。近年の研究から、がん細胞は正常細胞よりもブドウ糖を多く取り込むこと、ならびに正常細胞と異なり、酸素の有無に関わらずブドウ糖を乳酸に変換する代謝系である解糖系を主に利用し、がん細胞のエネルギー源となるアデノシン三リン酸(ATP)を作ること、そして、ストレスに対する耐性を持つことなどが分かってきた。中でもストレスに対する耐性は、抗がん剤も含まれるため、抗がん剤を使用し続けると、耐性を獲得してしまい、治療の障壁となることが課題となっていた。

*部分 (化学)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%83%A8%E5%88%86_(%E5%8C%96%E5%AD%A6)

有機化学において、部分(ぶぶん、英: moiety)とは、文字通り分子の一部分を指すために用いられる用語である[1]。より大きな「部分」はしばしば官能基である[2] 。

官能基は似た化学反応に関与する部分であり、ほとんどの分子が含んでいる[3]。次に、官能基の一部分は「部分」と呼ばれる。例えば、パラヒドロキシ安息香酸メチルはアシル部分内にフェノール官能基を含み、次にアシル部分はパラベン部分の一部である。 炭化水素分子の主鎖から伸びた枝「部分」は置換基あるいは側鎖と呼ばれる。

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October 04, 2018

がん患者の治療におけるブラッククミンの治療的役割の可能性に関する考察:アポトーシスの関与: - ブラッククミンおよびがん

Review on the Potential Therapeutic Roles of Nigella sativa in the Treatment of Patients with Cancer: Involvement of Apoptosis: - Black cumin and cancer.

がん患者の治療におけるブラッククミンの治療的役割の可能性に関する考察:アポトーシスの関与: - ブラッククミンおよびがん

Nigella sativa:ブラッククミン 和名:黒種草 キンポウゲ科 クロタネソウ属

PUBMEDより

J Pharmacopuncture. 2017 Sep;20(3):158-172. doi: 10.3831/KPI.2017.20.019. Epub 2017 Sep 30.

Pharmacopuncture鍼灸治療

Mollazadeh H1, Afshari AR2, Hosseinzadeh H3.

Author information
1
Department of Physiology and Pharmacology, School of Medicine, North Khorasan University of Medical Sciences, Bojnurd, Iran.
2
Department of Pharmacology, School of Medicine, Mashhad University of Medical Sciences, Mashhad, Iran.
3
Pharmaceutical Research Center, Department of Pharmacodynamics and Toxicology, School of Pharmacy, Mashhad University of Medical Sciences, Mashhad, Iran.

Abstract

要旨

Nigella sativa (N. sativa, family Ranunculaceae) is a medicinal plant that has been widely used for centuries throughout the world as a natural remedy. A wide range of chemical compounds found in N. sativa expresses its vast therapeutic effects. Thymoquinone (TQ) is the main component (up to 50%) in the essential oil of N. sativa. Also, pinene (up to 15%), p-cymene (40%), thymohydroquinone (THQ), thymol (THY), and dithymoquinone (DTQ) are other pharmacologically active compounds of its oil. Other terpenoid compounds, such as carvacrol, carvone, 4-terpineol, limonenes, and citronellol, are also found in small quantities in its oil.

ブラッククミンは自然療法として世界中で何世紀も幅広く使用されている薬用植物です。ブラッククミンにみられる幅広い化合物はその広範囲な治癒効果を示しています。チノキモンはブラッククミン精油(最大50%)の主要成分です。また、ピネン(最大15%), p-サイメン (40%)、チモヒドロキノン (THQ)、チモール(THY)、およびジチモキノン(DTQ) はその精油の他の薬理学的活性成分です。カルバクロール、カルボン、テルピネオール4-ol、リモネン、およびシトロネロールなどの他のテルペノイド化合物も、その精油中に少量みられます。

The main pharmacological characteristics of this plant are immune system stimulatory, anti-inflammatory, hypotensive, hepatoprotective, antioxidant, anti-cancer, hypoglycemic, anti-tussive, milk production, uricosuric, choleretic, anti-fertility, and spasmolytic properties.In this regard, we have searched the scientific databases PubMed, Web of Science, and Google Scholar with keywords of N. sativa, anti-cancer, apoptotic effect, antitumor, antioxidant, and malignancy over the period from 2000 to 2017.

この植物の薬理学的特性は、免疫系刺激、抗炎症、血圧降下、肝臓保護、抗がん、鎮咳、母乳分泌、尿酸排泄、胆汁排泄促進、胆汁排泄促進、および抗けいれん作用です。これに関連して、私たちは2000年から2017年の間でブラッククミン、抗がん、アポトーシス作用、抗腫瘍、抗酸化、および悪性腫瘍のキーワードを用いて、PubMed, Web of Science, and Google Scholarのデータベースを検索しました。

pharmacological characteristics 薬理学的特性
hypotensive,血圧降下
hypoglycemic 低血糖
anti-tussive 鎮咳
milk production 母乳分泌
uricosuric 尿酸排泄
anti-fertility 避妊
choleretic 胆汁排泄促進
malignancy 悪性腫瘍

The effectiveness of N. sativa against cancer in the blood system, kidneys, lungs, prostate, liver, and breast and on many malignant cell lines has been shown in many studies, but the molecular mechanisms behind that anti-cancer role are still not clearly understood.

血液系、腎臓、肺、前立腺、肝臓や乳房のがんに対して、および多くの悪性腫瘍細胞株に対するブラッククミンの効果は多くの研究で示されてきたが、その抗がんの役割の背後にある分子機序は依然として明確に理解されていない。

blood system 血液系
molecular mechanisms 分子機序

From among the many effects of N. sativa, including its anti-proliferative effect, cell cycle arrest, apoptosis induction, ROS generation, anti-metastasis/anti-angiogenesis effects, Akt pathway control, modulation of multiple molecular targets, including p53, p73, STAT-3, PTEN, and PPAR-γ, and activation of caspases, the main suggestive anti-cancer mechanisms of N. sativa are its free radical scavenger activity and the preservation of various anti-oxidant enzyme activities, such as glutathione peroxidase, catalase, and glutathione-S-transferase.

ブラッククミンの多くの作用のなかには、抗増殖作用、細胞周期停止、アポトーシス誘導、活性酸素種(ROS)発生、抗転移/血管新生阻害作用、Akt経路制御、がん抑制遺伝子のp53,・p73、シグナル伝達兼転写活性化因子STAT-3、腫瘍抑制因子の7PTENペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γ(ガンマ)PPAR-γ、およびカスパーゼ活性化を含む複数分子標的の調節があり、ブラッククミンの主要な示唆的な抗がんメカニズムは、フリーラジカル消去活性、およびグルタチオンペルオキシダーゼ、カタラーゼやグルタチオン-S-トランスフェラーゼなどの様々な抗酸化酵素活性の保存である。

anti-proliferative effect 抗増殖作用
cell cycle arrest 細胞周期停止
apoptosis induction アポトーシス誘導
ROS (Reactive Oxygen Species:):活性酸素種
anti-metastasis 抗転移
antiangiogenesis effect 血管新生阻害作用
free radical scavenger activity フリーラジカル消去活性
antioxidant enzyme 抗酸化酵素
glutathione peroxidase グルタチオンペルオキシダーゼ
catalase カタラーゼ
glutathione-S-transferase グルタチオン-S-トランスフェラーゼ


In this review, we highlight the molecular mechanisms of apoptosis and the anti-cancer effects of N. sativa, with a focus on its molecular targets in apoptosis pathways.

このレビューでは、私たちはアポトーシス経路における分子標的に焦点を当て、ブラッククミンのアポトーシスおよび抗癌作用の分子機序を強調します。

KEYWORDS:

キーワード:

Nigella sativa; anti-proliferative; antioxidant; apoptosis; cancer; programmed cell death

ブラッククミン; 抗増殖剤; 抗酸化剤; アポトーシス; 癌; プログラム細胞

用語
p53遺伝子
https://ja.wikipedia.org/wiki/P53%E9%81%BA%E4%BC%9D%E5%AD%9

p53遺伝子(ピー53いでんし)とは、一つ一つの細胞内でDNA修復や細胞増殖停止、アポトーシスなどの細胞増殖サイクルの抑制を制御する機能を持ち、細胞ががん化したときアポトーシスを起こさせるとされる。この遺伝子による機能が不全となるとがんが起こると考えられている、いわゆる癌抑制遺伝子の一つ。

ATM/IKK-/p73経路:新たなp53非依存性アポトーシス誘導制御誘導
http://www.jbsoc.or.jp/seika/wp-content/uploads/2013/11/80-05-04.pdf

1997年に分離,同定されたp73はがん抑制遺伝子産物であるp53の新たなファミリーメンバーであり,p53と同様に核内転写制因子として機能し,がん細胞の細胞周期停止や細胞死(アポトーシス)を誘導する生物活性を持つ1,2).p53の機能喪失を伴う遺伝子変異は約50% のヒト腫瘍組織で検出されるが,我々が行った精力的な変異解析の結果,腫瘍組織におけるp73の変異は極めて稀であることが判明した.従って,p53とは異なりp73は多くの腫瘍組織において正常型として発現していることになる3)

シグナル伝達兼転写活性化因子
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%82%B0%E3%83%8A%E3%83%AB%E4%BC%9D%E9%81%94%E5%85%BC%E8%BB%A2%E5%86%99%E6%B4%BB%E6%80%A7%E5%8C%96%E5%9B%A0%E5%AD%90

シグナル伝達兼転写活性化因子あるいは略してSTAT(すたっと-、英: Signal Transducers and Activator of Transcription, Signal Transduction and Activator of Transcription, STAT)は、細胞増殖、分化および生存などの過程を制御するタンパク質であり、その名の通りシグナル伝達と転写活性化の双方において働く分子である。STATは非活性化状態においては細胞質に存在するがJAK(ヤーヌスキナーゼ)が活性化されることによってリン酸化を受け、核内へ移行して目的遺伝子を活性化する転写因子として機能する。この活性化経路はJAK-STAT経路と呼ばれており、JAK-STAT経路の制御不全は悪性腫瘍形成の初期の過程などにしばしば見られ、血管新生や腫瘍の生存延長、免疫抑制などを引き起こす。

PTEN遺伝子は1997年に腫瘍抑制因子として同定され[1][2]、染色体上の10q23.3に位置している。PTENタンパク質の構造中にはホスファターゼドメインとC2ドメインが含まれることがX線構造解析により明らかにされており、ホスファターゼドメインはPTENの酵素活性中心部位であり、C2ドメインは生体膜のリン脂質との結合に重要な部位である。PTENタンパク質は広く全身の細胞に発現しているが、特に上皮系の細胞に発現が高い。

PPARγ(ピーピーエイアールガンマ、Peroxisome Proliferator-Activated Receptor γ, NR1C3)とは核内受容体スーパーファミリーに属するタンパク質であり、転写因子としても機能する。「ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γ(ガンマ)」と和訳されることもある。PPARはα、β/δ、γの3種類のサブタイプが存在し、その中でもPPARγにはPPARγ1とγ2、γ3の少なくとも3種類のアイソフォームが存在することが知られている。選択的スプライシングの産物であるこれらのアイソフォームはそれぞれ発現や分子構造が異なる。PPARγは主に脂肪組織に分布して脂肪細胞分化などに関与するほか、マクロファージや血管内皮細胞などにも発現が見られる。インスリン抵抗性改善薬の標的分子でもある。

グルタチオンペルオキシダーゼ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%83%81%E3%82%AA%E3%83%B3%E3%83%9A%E3%83%AB%E3%82%AA%E3%82%AD%E3%82%B7%E3%83%80%E3%83%BC%E3%82%BC

グルタチオンペルオキシダーゼ(glutathione peroxidase)は、主な生物学的役割が酸化的損傷からの有機体の保護であるペルオキシダーゼ活性を有する酵素ファミリーの一般名である。グルタチオンペルオキシダーゼの生化学的機能は、脂質ヒドロペルオキシドの対応するアルコールへの還元と遊離過酸化水素の水への還元である。

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三上杏平先生精油化学講座:アロマテラピーのための精油の化学入門(2018年11月3日・土)のお知らせ

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October 01, 2018

三上杏平先生精油化学講座:アロマテラピーのための精油の化学入門(2018年11月3日・土)のお知らせ

アロマテラピーのための精油の化学入門

講義内容

(1)有機化学物質の結合の基本(構造式の基本です)

➁元素周期表の読み取り方の利用法

(3)アロマテラピーのための精油の化学(官能基類別にみての解説説明)

  脂肪族,芳香族、精油の主成分のテルペン類

(4)簡単な異性体の説明


日時:2018年11月3日(土) 13時30分〜17時30分(13時10分より受付)

場所:フォーラム8 507号室 渋谷
https://www.forum-8.co.jp/access/

渋谷駅から徒歩5分
150-0043 東京都渋谷区道玄坂2丁目10−7
電話: 03-3780-0008

定員:20名

受講料:10,000円(銀行振り込み)

三上杏平先生
ハーブ&アロマアドバイザー、ナードジャパンアロマテラピー協会顧問(前会長)アロマセラピー界における精油化学研究の第一人物。精油の化学・機能性を解りやすく丁寧に教えてくれます。

初心者の方で官能基にはどんな種類があるのかを知るのに役に立つのは“カラーグラフで読む精油の機能と効用”の中に、カラーと化学物質の分類(官能基)、官能基からの分類(語尾を含めて)の項目があります。事前に読んでおくと役に立つと思います。

カラーグラフで読む精油の機能と効用―エッセンシャルオイルの作用と安全性を図解 三上 杏平 (著)
https://www.fragrance-j.co.jp/book/b202702.html

◆お問い合わせ・申込について◆

お申し込みの際は下記の内容をご記入の上

こちらのメールでご返信くださいますようお願い申し上げます。

(1)名前とふりがな
(2)住所
(3)当日連絡が取れる電話番号
(4)ご職業

フィトアロマ研究所
小島宛
E-mail: phytoaroma@smile.odn.ne.jp

TEL:/FAX: 045-621-2710

尚、12月8日(土)に三上先生のキャリアオイル講座を企画しています。後日、詳細をお知らせします。

みなさまのご参加お待ちしております。

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