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December 19, 2018

オスマンサス(金木犀)の香り→食欲促進神経ペプチドのmRNA発現減少→食欲抑制神経ペプチド増加→視床下部のオレキシン免疫反応性神経細胞の数減少→食欲減少(ラット実験)

The odor of Osmanthus fragrans attenuates food intake.

オスマンサス(金木犀)の香りは食物摂取を減弱させる。

PUBMEDより

Sci Rep. 2013;3:1518. doi: 10.1038/srep01518.

Yamamoto T1, Inui T, Tsuji T.

Author information

1
Department of Health and Nutrition, Faculty of Health Science, Kio University, 4-2-4 Umami-naka, Koryo, Kitakatsuragi, Nara 635-0832, Japan.

畿央大学、健康科学部、健康栄養学科

Abstract

要旨
Odors have been shown to exert an influence on various physiological and behavioral activities. However, little is known whether or not odor stimulation directly affects the levels of feeding-related neuropeptides.

香りは様々な生理的活性および行動に影響を与えることが示されています。しかしながら、香り刺激が直接的に摂食関連ニューロペプチドのレベルに影響を与えるかどうかはほとんど知られていないです。

feeding 摂食
neuropeptides:ニューロペプチド、神経ペプチド

Here we show that the neural transmission by Osmanthus fragrans (OSM) decreased the mRNA expression of orexigenic neuropeptides, such as agouti-related protein, neuropeptide Y, melanin-concentrating hormone and prepro-orexin, while increased anorexigenic neuropeptides, such as cocaine- and amphetamine-regulated transcript and proopiomelanocortin in rats. The decreased number of orexin-immunoreactive neurons in the hypothalamus coincided well with the OSM-induced decreases in the expression of prepro-orexin mRNA.

ここで、私たちはオスマンサス(金木犀)による神経伝達が、ラットにおいてアグーチ関連タンパク質、ニューロペプチド Y(NPY)、メラニン凝集ホルモンおよびプレプロオレキシンなどの食欲促進神経ペプチドのmRNA発現を減少させ、一方、コカイン・アンフェタミン調節転写産物(CART)およびプロオピオメラノコルチン(ポリペプチド前駆体)などの食欲抑制神経ペプチドを増加させたことを示しています。視床下部におけるオレキシン免疫反応性ニューロンの数の減少は、プレプロオレキシンmRNAの発現におけるOSMオスマンサス(金木犀)誘発減少とよく一致した。

neural transmission 神経伝達
orexigenic 食欲促進の
neuropeptides 神経ペプチド
agouti-related proteinアグーチ関連タンパク質
neuropeptide Y ニューロペプチド Y(NPY)(摂食行動を促進する)
melanin-concentrating hormone  メラニン凝集ホルモン
prepro-orexin プレプロオレキシン
anorexigenic 食欲抑制の
cocaine コカイン
amphetamine アンフェタミン
cocaine- and amphetamine-regulated transcript: CART:コカイン・アンフェタミン調節転写産物(CART)
proopiomelanocortin プロオピオメラノコルチン(ポリペプチド前駆体)
immunoreactive 免疫反応性の

This study demonstrates that the OSM odor, which is known to have a mild sedative effect, decreases the motivation to eat, food intake and body weight, accompanied by sluggish masticatory movements. The data suggest that these effects are due to suppression of orexigenic neuropeptides and activation of anorexigenic neuropeptides in the hypothalamus.

本研究は、軽度の鎮静作用を有することが知られているオスマンサス(金木犀)の香りが、ゆっくりした咀嚼運動を伴いながら、摂食欲求、食物摂取および体重を減少させることを実証しています。このデータは、これらの作用は視床下部における
食欲促進性神経ペプチドの抑制および食欲抑制性神経ペプチドの活性化に起因することを示唆している。

masticatory movements 咀嚼運動

用語

オレキシン 脳科学辞典より
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E3%82%AA%E3%83%AC%E3%82%AD%E3%82%B7%E3%83%B3

オレキシンとは、神経ペプチドの一種である。摂食中枢として知られる視床下部外側野限局するニューロンに局在し、またラットやマウスに脳室内投与すると摂食量が上昇すること、絶食によって発現が亢進することなどから、当初、摂食行動の制御因子の一つとして注目を浴びた。その後、オレキシンやその受容体の変異動物モデルの解析、および臨床的研究によりオレキシン産生ニューロンの変性・脱落がナルコレプシーの原因であることが明らかになり、この物質が覚醒の維持にも重要な役割を担っていることが明らかになった。さらに、各種遺伝子改変マウスの解析によるオレキシン産生ニューロンの入出力系の解明により、大脳辺縁系、摂食行動の制御系、覚醒制御システムとの相互の関係が明らかになった。オレキシン系は睡眠・覚醒調節機構の重要な要素であるだけでなく、情動やエネルギーバランスに応じ、睡眠・覚醒や報酬系そして摂食行動を適切に制御する統合的な機能を担っている。

摂食制御の神経回路
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E6%91%82%E9%A3%9F%E5%88%B6%E5%BE%A1%E3%81%AE%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E5%9B%9E%E8%B7%AF

摂食行動は視床下部を中心として、大脳皮質から脊髄までの神経ネットワークによって制御されている。神経ネットワークの中核にはニューロペプチドY(NPY)産生細胞に代表される摂食行動を促進する神経細胞と、POMC産生細胞に代表される摂食行動を抑制する神経細胞が存在している。グルコース、コレシストキニン、レプチンなど個体の栄養状態を反映する分子が、この神経ネットワークを介して、摂食行動の開始と終止、1日の摂食量、短期的または長期的な体重変動を制御している。

神経ペプチド 脳科学辞典より
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E3%83%9A%E3%83%97%E3%83%81%E3%83%89

生理作用

神経ペプチドは中枢のみならず末梢神経系にも存在し、細胞間の信号伝達分子として働いている。内分泌機能、生殖や摂食の調節、学習や記憶、痛覚に関与する。たとえば、視床下部ニューロンの多くは神経ペプチドを含有する。オキシトシン(oxytocin, OT)ニューロンとバゾプレシン(vasopressin, VP)ニューロンは視床下部室傍核と視索上核に細胞体をもち、下垂体後葉に投射して後葉ホルモン(OT, VP)を分泌する。VPは抗利尿ホルモン(antidiuretic hormone, ADH)とも呼ばれる。また下垂体前葉を支配するのは正中隆起に軸索を投射する向下垂体ニューロンである。ドーパミンニューロン以外はペプチド含有ニューロンである。それらは、副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRH)、甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)、成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)、性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH、LHRH)、ソマトスタチン(somatostatin)を分泌する。生殖には、GnRH、キスペプチン(kisspeptin)、エンケファリン(enkephalin)などが関与する。摂食の調節にはオレキシン(orexin), ag outi-related peptide (AgRP), NPY, プロオピオメラノコルチン (proopiomelanocortin, POMC), コカイン・アンフェタミン調節転写産物 (cocaine and amphetamine regulated transcript, CART), グレリン(ghrelin), メラニン濃縮ホルモン (melanin concentrating hormone, MCH)などのペプチドが関与する。また、学習・記憶に関わる神経ペプチドには、ソマトスタチン、バゾプレシン、ACTH、CRH、α-メラノサイト刺激ホルモン (α-melanocyte stimulating hormone, α-MSH)などが知られている。痛覚に関与するのは、サブスタンスP (substance P)、ニューロキニンA (neurokinin A)、カルシトニン遺伝子関連ペプチド (CGRP) およびβ-エンドルフィン(β-endorphin)などである。

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