« 病気はどのように発症するかの理解(1) | Main | 三上杏平先生精油化学講座:「植物の二次代謝とその代謝物の薬理効果」(2019年4月13日・土)のお知らせ »

February 11, 2019

意義ある情動への匂いの影響

Effects of odor on emotion, with implications

意義ある情動への匂いの影響

PUBMEDより

Front Syst Neurosci. 2013; 7: 66.

Frontiers in Systems Neuroscience

システム神経科学のフロンティア

Mikiko Kadohisa

MRC Cognition and Brain Sciences Unit, Department of Experimental Psychology, University of Oxford Oxford, UK.

英国医学研究協議会認知脳科学部門、オックスフォード大学実験心理学部,英国

Abstract

要旨

The sense of smell is found widely in the animal kingdom. Human and animal studies show that odor perception is modulated by experience and/or physiological state (such as hunger), and that some odors can arouse emotion, and can lead to the recall of emotional memories.

嗅覚は動物界に広くみられます。ヒトおよび動物の研究は、匂いの知覚は経験および/または生理学的状態(例えば空腹など)によって調節され、および幾つかの匂いは情動を喚起することができ、情動的記憶の想起につながることを示しています。

odor perception 匂いの知覚

Further, odors can influence psychological and physiological states. Individual odorants are mapped via gene-specified receptors to corresponding glomeruli in the olfactory bulb, which directly projects to the piriform cortex and the amygdala without a thalamic relay.

さらに、匂いは心理的、生理的状態に影響を与えることができます。個々の匂い物質は視床中継なしで梨状皮質および扁桃核に直接投射する嗅球の糸球体に対応する特異遺伝子受容体を介してマッピングされます。

gene-specified receptors 特異遺伝子受容体
glomeruli function 糸球体機能
olfactory bulb 嗅球
piriform cortex 梨状皮質
thalamic relay 視床中継

The odors to which a glomerulus responds reflect the chemical structure of the odorant. The piriform cortex and the amygdala both project to the orbitofrontal cortex (OFC) which with the amygdala is involved in emotion and associative learning, and to the entorhinal/hippocampal system which is involved in long-term memory including episodic memory.

糸球体が反応する匂いは匂いの化学構造に反映します。梨状皮質および扁桃核の両方は、扁桃体が有する情動および関連学習に関与する眼窩前頭皮質(OFC)へ、およびエピソード記憶を含む長期記憶に関与する海馬/嗅内システムへ投射されます。

orbitofrontal cortex  眼窩前頭皮質
long-term memory  長期記憶
episodic memory.エピソード記憶
entorhinal 嗅内

Evidence that some odors can modulate emotion and cognition is described, and the possible implications for the treatment of psychological problems, for example in reducing the effects of stress, are considered.

いくつかの匂いが情動および認知を調節できる証拠は記述されていて、心理的問題に対する治療の関与の可能性は、例えばストレスの影響低減、考慮されます。

possible implication 関与の可能性

Keywords: odor, emotion, amygdala, hippocampus, prefrontal cortex

キーワード:匂い、情動、扁桃核、海馬、前頭前皮質

用語

システム神経科学
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E7%A7%91%E5%AD%A6

システム神経科学(しすてむしんけいかがく、英: Systems neuroscience)は神経科学の下位分野で、覚醒し、行動する正常な生物の神経回路や神経システムの機能を研究する。システム神経科学は、神経細胞が結合してニューラル・ネットワークを作った時にどのようにふるまうのか (例えば、視覚や自発運動など) を研究する様々な分野の総称である。この分野では、神経科学者は異なる神経回路がどのようにして感覚情報を分析し、外的環境を認識し、意思決定を行い、運動を実行するかを研究している。システム神経科学に関心がある研究者は脳に対する分子神経科学や細胞神経科学的なアプローチと、行動神経科学や認知神経科学のおもな守備範囲である言語や、記憶、自己認識のような高次精神活動の間にある大きな溝に着目している。

眼窩前頭皮質を調べたときにみつけた記事
アロマと嗅覚、そしてストレス
https://www.toho-u.ac.jp/sci/bio/column/035599.html

眼窩前頭皮質への経路は香りの認知に関する弁別に関与しています。扁桃体への経路は匂い刺激に対する情動的反応に関係していると考えられています。また、内側嗅皮質への経路は嗅覚性記憶に関係しています。

entorhinal 嗅内を調べていたときに見つけた記事
嗅内野
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E5%97%85%E5%86%85%E9%87%8E

嗅内野は内側側頭葉記憶システムの構成要素として宣言的記憶機能に関わる。皮質と海馬の間に見られる入出力のほとんどは嗅内野を介して行われる。嗅内野はオブジェクト情報と空間情報の両方に関わるが、現在のところ、空間情報処理やナビゲーションに関わる神経メカニズムについての研究が進んでいる。嗅内野はまたアルツハイマー病の病変が初期の段階から観察される領域として知られている。

エピソード記憶
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%94%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%83%89%E8%A8%98%E6%86%B6

エピソード記憶(エピソードきおく、episodic memory)とは、宣言的記憶の一部であり、イベント(事象)の記憶である。エピソード記憶には、時間や場所、そのときの感情が含まれる(感情は記憶の質に影響する)。自伝的記憶はエピソード記憶の一部である。エピソード記憶は意味記憶(事実と概念に関する記憶)と相互に関連している。エピソード記憶は物語にたとえることができる(Tulving, 1972)。

お知らせ

精油・キャリアオイル定価の2割引価格で販売中2月14日(水)まで
http://phytoaroma.ocnk.net/

|

« 病気はどのように発症するかの理解(1) | Main | 三上杏平先生精油化学講座:「植物の二次代謝とその代謝物の薬理効果」(2019年4月13日・土)のお知らせ »