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January 30, 2021

テトラヒドロカンナビノール(THC)の制御:潜在的大麻の相乗効果および植物性カンナビノイド-テルペノイドのアントラージュ効果(側近効果)PUBMEDより

Taming THC: potential cannabis synergy and phytocannabinoid-terpenoid entourage effects

 テトラヒドロカンナビノール(THC)の制御:潜在的大麻の相乗効果および植物性カンナビノイド-テルペノイドのアントラージュ効果(側近効果)PUBMEDより

Tetrahydrocannabinol (THC):テトラヒドロカンナビノール(THC)

cannabis 大麻

Phytocannabinoid植物性カンナビノイド

entourage effects :アントラージュ効果(側近効果)

 

Abstract

 要旨

 Tetrahydrocannabinol (THC) has been the primary focus of cannabis research since 1964, when Raphael Mechoulam isolated and synthesized it. More recently, the synergistic contributions of cannabidiol to cannabis pharmacology and analgesia have been scientifically demonstrated. Other phytocannabinoids, including tetrahydrocannabivarin, cannabigerol and cannabichromene, exert additional effects of therapeutic interest. Innovative conventional plant breeding has yielded cannabis chemotypes expressing high titres of each component for future study.

 テトラヒドロカンナビノール(THC)は、ラファエルメコーラムがそれを単離して合成した1964年以来、大麻研究の主な焦点となっています。最近では、大麻薬理学と鎮痛に対するカンナビジオールの相乗的貢献が科学的に実証されています。テトラヒドロカンナビバリン、カンナビゲロール、カンナビクロメンなどの他の植物カンナビノイドは、治療上の関心のある付加効果を発揮します。革新的な従来植物の育種は、将来の研究のために各成分の高濃度を発現する大麻ケモタイプを生み出しました。

 Cannabidiol  カンナビジオールCBD

Cannabigerol:カンナビゲロールCBG(

Tetrahydrocannabivarin:テトラヒドロカンナビバリン

cannabichromene:カンナビクロメン

 This review will explore another echelon of phytotherapeutic agents, the cannabis terpenoids: limonene, myrcene, α-pinene, linalool, β-caryophyllene, caryophyllene oxide, nerolidol and phytol. Terpenoids share a precursor with phytocannabinoids, and are all flavour and fragrance components common to human diets that have been designated Generally Recognized as Safe by the US Food and Drug Administration and other regulatory agencies.

 このレビューでは、植物治療薬の別の段階である大麻テルペノイド、リモネン、ミルセン、α-ピネン、リナロール、β-カリオフィレン、カリオフィレンオキシド、ネロリドール、フィトールについて説明します。テルペノイドは、植物性カンナビノイドと前駆体を共有し、米国食品医薬品局およびその他の規制当局によって一般に安全と認められているヒトの食事に共通のすべてのフレーバーおよびフレグランス成分です。

 β-caryophyllene β-カリオフィレン

caryophyllene oxide カリオフィレンオキシド

Terpenoids are quite potent, and affect animal and even human behaviour when inhaled from ambient air at serum levels in the single digits ng?mL1. They display unique therapeutic effects that may contribute meaningfully to the entourage effects of cannabis-based medicinal extracts. Particular focus will be placed on phytocannabinoid-terpenoid interactions that could produce synergy with respect to treatment of pain, inflammation, depression, anxiety, addiction, epilepsy, cancer, fungal and bacterial infections (including methicillin-resistant Staphylococcus aureus). Scientific evidence is presented for non-cannabinoid plant components as putative antidotes to intoxicating effects of THC that could increase its therapeutic index.

 テルペノイドは非常に強力であり、循環する空気から1桁のngmL-1の血清レベルで吸入すると、動物や人間の行動にさえ影響を及ぼします。それらは、大麻ベースの薬用抽出物のアントラージュ効果(側近効果)に有意義に寄与する可能性のある独特の治療効果を示します。痛み、炎症、うつ病、不安、中毒、てんかん、癌、真菌および細菌感染症(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌を含む)の治療に関して相乗効果を生み出す可能性のある植物性カンナビノイド-テルペノイド相互作用に特に焦点が当てられます。治療指数を高める可能性のあるテトラヒドロカンナビノール(THC)の中毒作用に対する推定解毒剤として、非カンナビノイド植物成分の科学的証拠が提示されています。

 Methicillin:メチシリン(ペニシリン系抗生物質の一つ)

Staphylococcus aureus :

Antidotes:解毒剤

intoxicating effect 中毒作用

Therapeutic Index:治療指数

 Methods for investigating entourage effects in future experiments will be proposed. Phytocannabinoid-terpenoid synergy, if proven, increases the likelihood that an extensive pipeline of new therapeutic products is possible from this venerable plant.

 将来の実験でアントラージュ効果(側近効果)を調査するための方法が提案されます。植物性カンナビノイドとテルペノイドの相乗効果が証明されれば、この由緒ある植物から新しい治療薬の広範なパイプラインが可能になる可能性が高まります。

 用語

 大麻

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E9%BA%BB

 大麻(たいま、cannabis[1])は、アサの花冠、葉を乾燥または樹脂化、液体化させたもの。マリファナとも[1][2]。花から製造された(栽培種の花序からとった[3])ものをガンジャ(Ganja)、樹脂をハシシ, チャラスと呼ぶ[4]。含有される約60種類のカンナビノイド、特にテトラヒドロカンナビノール (THC) には薬理作用があり[4]、紀元前から用いられてきた[5][6]。多くの国々では規制薬物だが、その扱いは非犯罪化など一様ではなく、ウルグアイ等の一部の国・地域では嗜好品としても合法、また医療大麻として限定的に容認されている場合もある。喫煙、気化、飲食により成分を摂取することで用いられる

大麻の危険性

https://www.pharm.kyoto-u.ac.jp/channel/social1.html

最近よくマスコミや捜査当局から大麻について意見を求められますので、ここに1人の薬理学者としての見解を表明しておきます(20189月)。

大麻に含まれるΔ9-テトラヒドロカンナビノール(以下、THC)は脳内のカンナビノイドCB1受容体を刺激することで、快楽、幻覚、鎮静、抗不安、鎮痛などの薬理作用を発揮しますが、次に掲げる10の理由で医薬品としても嗜好品としても不適切かつ不要な依存性薬物(麻薬)であり、我が国では大麻が医療用あるいは嗜好品として容認される必要も必然もまったくないと考えます。

3.大麻成分のカンナビジオールが医療用に認められているではないか?

 カンナビジオールは大麻成分ですが、CB1受容体に対する刺激作用はまったくありません。したがって精神依存性もなく、安全性は規制当局によって確認されています。THCとはまったく体内互換性のない別の植物成分ですので、同一に論じるのは科学的に間違っています。同様に、主として免疫系に発現するカンナビノイドCB2受容体を標的とした創薬は現在でも世界中の大学や製薬企業によって行われています。大麻に含有されている成分がすべて悪いのではありません。

テトラヒドロカンナビノール

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%92%E3%83%89%E3%83%AD%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%8A%E3%83%93%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%AB

 テトラヒドロカンナビノール(英: Tetrahydrocannabinol; : THC, Δ9-THC)はカンナビノイドの一種。多幸感を覚えるなどの作用がある向精神薬。大麻樹脂に数パーセント含まれ、カンナビジオール (CBD) と共に大麻(マリファナ)の主な有効成分である。全身に存在するカンナビノイド受容体(英語版)に結合することで薬理学的作用を及ぼす。

 テルペノイド

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%83%AB%E3%83%9A%E3%83%8E%E3%82%A4%E3%83%89

 テルペノイド(Terpenoid)とは五炭素化合物であるイソプレンユニットを構成単位とする一群の天然物化合物の総称である。狭義にはテルペノイドはテルペン炭化水素の含酸素誘導体(アルデヒド・カルボン酸誘導体)を指す[1]のでテルペン炭化水素を含んでテルペン類とも称される。テルペノイドの生化学的(代謝的)起源は生物種に普遍的に見られるメバロン酸代謝経路から続くイソプレノイド生合成経路であるため、テルペノイドは広義にはイソプレノイドでもある[2]。そしてテルペノイドやテルペンの多くは環構造を持ち複環構造も珍しくない。あるいはその基本構造であるテルペン炭化水素はイソプレノイドが環化しただけではなく、メチル基が転移した物や場合によってはメチル基が欠落したものも含まれる[1]。そのような多様なテルペン炭化水素がさらに異なる官能基に誘導体化されたテルペノイドの多様性は非常に大きい。

 カンナビジオール

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%8A%E3%83%93%E3%82%B8%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%AB

カンナビジオール(国際一般名:Cannabidiol[5]、略称CBDは、麻に(薬用の大麻以外にも)含まれる、少なくとも113あるカンナビノイドのひとつ[6][7]。主なフィトカンナビノイドで、麻の抽出物の計40%までの割合を占めることもある。商品名エピディオレックスとして、アメリカで2018年に医薬品に承認、欧州では2019年に承認。

多くの試験から良好な安全性の特徴、忍容性があり、テトラヒドロカンナビノール (?9-THC、以下THCと表記) のような典型的な効果(精神作用)はなく、乱用、依存、身体依存、耐性はみられない[8]CBDは広く医療への応用の可能性があるとみなされている―臨床報告によると、副作用が少なく、特に向精神作用がなく、精神運動学習や心理的な機能に影響がない事などがその理由である。医薬品としての治験が完了しているものがあり、また規制を緩和した国が見られる。

カリオフィレン

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%AA%E3%82%AA%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AC%E3%83%B3

カリオフィレン (Caryophyllene, [?k?rio?f??li?n])、あるいは ()-β-caryophylleneは、多くの精油の成分の天然の二環式のセスキテルペンで、特にチョウジノキ(Syzygium aromaticum、クローブ)の茎や花から採れるクローブオイル[3]、アサ (Cannabis sativa)[4]、ローズマリー[5]、ホップに含まれる[6]。通常、イソカリオフィレン(シス型二重結合異性体)やα-フムレン(別名α-カリオフィレン)と混合して含まれる。

 代謝および誘導体[編集]

カリオフィレンオキシドという[7]、カリオフィレンのオレフィンがエポキシドとなったものは、探知犬が大麻を特定する原因となる成分であり[8][9]、承認された食品香料でもある[10]

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January 24, 2021

大麻テルペン(α-フムレン、β-ミルセン、β-カリオフィレン、α-ピネン、リナロール、リモネン、テルピノレン、(Z)-β-オシメンなど)

ホップ精油(Humulus lupulus L・アサ科)資料作りのためにSecond Edition Essential Oil Safety/Robert Tisserl/Rodney Youngの本で化学成分調べました。最初の成分はα-Caryophyllene(36.7%)でした。β-カリオフィレンには馴染みがあるがα-カリオフィレンは初めて知りました。α-Caryophylleneの機能性を調べていてもなかなかでてこなくて、調べているうちにα-カリオフィレンはα-フムレンであることがわかりました。そこでα-humuleneの機能性を調べていたらcannabis terpene 大麻テルペンの名前に出会いました。

大麻草について調べてみました。

大麻草(Cannabis sativa) アサ科(Cannabaceae)で中央アジア高原原産の一年草です。化学成分は、カンナビノイド類、テルペノイド類、フェノール類、フラボノイド類を含む400種類以上のさまざまな化学成分が含まれています。テルペノイド類、フェノール類は精油の化学成分です。

主要カンナビノイド はマリファナの主成分で有名なTHC(テトラ・ ヒドロ・カンナビノール・花穂と葉)および精神作用のないCBD(カンナビジオール・茎と種子)です。テルペノイド類にはフムレンが含まれます。

大麻テルペン
α-フムレン、β-ミルセン、β-カリオフィレン、α-ピネン、リナロール、リモネン
テルピノレン、(Z)-β-オシメンなどです。

大麻テルペンが含まれている精油

ホップ精油(Humulus lupulus L・アサ科)化学成分・
Second Edition Essential Oil Safety/Robert Tisserl/Rodney Youngより

α-フムレン(37.7%)、β-ミルセン(25.4%)、β-カリオフィレン(9.8%)、
γ-カジネン(5.5%)、δ-カジネン(4.1%)、α-ムウロレン(3.0%)、α-コパイエン(1.5%)
ゲラニオール(1.5%)、サビネン(1.4%)、β-セリネン(1.2%)、リナロール(1.1%)
α-セリネン(1.0%)、(E)-β-オシメン(1.0%)

ヘンプ精油(Cannabis sativa) アサ科(Cannabaceae)

化学成分
Second Edition Essential Oil Safety/Robert Tisserl/Rodney Young

β-ミルセン(31.1%)、β-カリオフィレン(13.7%)、(E)-β-オシメン(10.2%)
テルピノレン(8.9%)、α-ピネン(3.0%)、α-フムレン(4.5%)、
β-カリオフィレンオキサイド(2.2%)、(-)-β-ファルネッセン(1.7%)、
(E)-β-ベルガモテン(1.7%、(Z)-β-オシメン(1.1%)、(+)リモネン(1.0%)

ホップ精油のお求めは下記にて

ホップ5ml・精油
https://phytoaroma.ocnk.net/product/274

いつもありがとうございます。


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January 23, 2021

ホップ5ml・精油 新発売

ホップ精油

学名:Humulus lupulus L

Humulus: ホップのチュートン語起源のラテン名

Lupulus:ホップ(Lupulus・狼)に似た

 

科名:アサ科   原産国:インド 

 

抽出部位:毬花  抽出方法:水蒸気蒸留

 

ノート:ミドルノート  

 

注意事項:重度のうつ症状がある場合は不可、妊婦不可

 

化学成分(Second edition Essential Oil Safety/Robert Tisserland

α-フムレン(37.7%)β-ミルセン(25.4%)β-カリオフィレン(9.8%)

γ-カジネン(5.5%)δ-カジネン(4.1%)α-ムウロレン(3.0%)α-コパイエン(1.5%)

ゲラニオール(1.5%)、サビネン(1.4%)β-セリネン(1.2%)、リナロール(1.1%)

α-セリネン(1.0%)(E)-β-オシメン(1.0%)

 

フムレン(Humulene)は、天然に存在する単環式セスキテルペンである。 α-フムレンまたはα-カリオフィレン(α-caryophyllene)とも呼ばれる

 

作用

エストロゲン、鎮痛、駆風、抗菌、抗ストレス、殺菌、催淫、催眠、消化促進、収斂、神経鎮静、利尿

 

適用

皮膚:荒れ肌、蕁麻疹、皮膚炎

 

呼吸器系:痙攣性の咳、喘息

 

消化器系:消化不良、神経性の消化不良

 

泌尿器系:エストロゲン作用の促進、月経過多、制淫、生理痛、

 

神経系:うつ、神経性の緊張、ストレス症状、頭痛、不安、不眠

 

相性の良い精油

アンジェリカ、カモミールローマン、グレープフルーツ。クローブ、シナモン、

スイートオレンジ、パイン、バレリアン、マンダリン、ラベンダー、レモン

 

ホップ精油のお求めは下記にて

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January 03, 2021

今年の干支・辛丑(かのと・うし)の紹介

新年あけましておめでとうございます。

旧年中はフィトアロマ研究所の精油、キャリアオイルをご愛用いただきありがとうございました。

本年もよろしくお願いいたします。

1月5日(火)より営業いたします。

今年も干支についての紹介をします。

今年の干支は辛丑(かのと・うし)

犠牲を払っても自己改革に努め転換期に必要な新たなことにチャレンジする。

今まで隠れていた活動エネルギーが、いろんな矛盾、抑圧排除して表に出てくる年になります。古いものとの矛盾、闘争が起き犠牲を伴うことになります。この転換期の時に生きていくためには前年の干支は庚子(かのえ・ね)で自分の心を改めて、自新・更新をさらに強めていくことが必要になります。昨年変化するために新しく蒔いた種またはこれから蒔く種を養っていくことです。

「丑」は陰陽五行で「土」になり、「辛」は「金」になり、この2つは「土生金」と呼ばれる「相生」の関係なり、新たなことにチャレンジすることは大変なことであるが金の卵になります。

また、今年は今まで表に出てきても抑えていた潜在意識が湧き上がって表に出てきて、それを行うことは矛盾、闘争、犠牲をともなうかも知れないが新しい自分を発見するために必要なことです。それによって変化の時代を生きることに役立つことになると思う。昨年コロナでいやおうなし変化・更新・犠牲を迫られました。今度は自分のために更新・変化をしましょう。

上記は下記の本を読んで思ったことです。

干支の辛丑(かのと・うし)について

「辛・しん」は新・しんで草木が枯死して、また新しくなろうとすることである。

「丑ちゅう」は紐・ちゅうで、からむこと。芽が種子の内部でまだ伸びえぬ状態・

干支(エト)は、干(幹)は十干で、支(枝)は十二支です。十干と十二支は、植物の発生・繁茂・伏蔵(ふくぞう)の輪廻を表す。

上記はダルマの民俗学―陰陽五行から解くー 吉野裕子著 岩波新書より

本来の干支は占いではなく、易の俗語でもない。それは、生命あるいはエネルギーの発生・成長・収蔵の巡回家庭を分類・約説した経験哲学ともいうべきものである。

即ち「干」のほうは、もっぱら生命・エネルギーの内外対応の原理、つまり challengeに対する response の原理を十種類に分類したものであり、「支」の方は、生命・細胞の分裂から次第に生体を組織・構成して成長し、やがて老衰して、ご破算になって、また元の細胞・核に還る――これを十二の範疇にわけたものである。

辛の意味

「干」の辛(かのと)という字は丄と干と一の組み合わせた文字である。丄は上を表し、干は求める・冒す、一は陽で、陽エネルギーを表し、人間で言えば男性です。したがって辛は上に向かって求め冒す意味である。今まで伏在していた活動エネルギーが、いろんな矛盾、抑圧排除して上に発現するという文字であり、したがってそこに矛盾、闘争、犠牲を含むために、つらい、からいということも出てくるわけです。

後漢の名高い「白虎通」という書に、辛は「殺傷」の意を含むということが書いてあります。よって、前年の庚を受けて。「更新することを断々乎として実行してゆかなければ、必ず殺傷を含む。からい目、つらい目に遭うぞ」ということです。そこでどうしても斎戒自新しなければならいのであります。

したがて、今年の辛は庚戌に較べると、意味は一段と深刻切迫であります。昨年を承けて断乎として斎戒し、自分の心を改めて、自新・更新してゆかねばならない。そうしないと、必ず下からの突き上げによって、殺傷を含むいろいろな不祥事がおこる。

丑の意味
支の「丑」は又と┃との合字で、右手を挙げた形、事を始めんとする義を表すとされ、「はじめ」と読み、また丑は紐で、結ぶ意とし、やしなう(畜養)意ともする。子に発生したものが、やや長じ、
これを整え、養うものである。

上記は干支の活学・人間学講和 安岡正篤著  プレジデント社より

いつもありがとうございます。

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