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June 10, 2021

食品中の化学化合物は主要なSARS-CoV-2酵素を阻害することができるとの研究結果Science dailyより

Chemical compounds in foods can inhibit a key SARS-CoV-2 enzyme, study finds

食品中の化学化合物は主要なSARS-CoV-2酵素を阻害することができるとの研究結果Science dailyより

Summary:

概要

Chemical compounds in foods or beverages like green tea, muscadine grapes and dark chocolate can bind to and block the function of a particular enzyme, or protease, in the SARS-CoV-2 virus, according to a new study by plant biologists.

植物生物学者の新しい研究によると、緑茶、マスカディンブドウ、ダークチョコレートなどの食品や飲料中の化学化合物は、SARS-CoV-2ウイルスの特定の酵素、またはプロテアーゼ(タンパク質分解酵素)の機能に結合し、ブロックすることができます。

protease プロテアーゼ(タンパク質分解酵素)

プロテアーゼ阻害薬
デジタル大辞泉 - プロテアーゼ阻害薬の用語解説 - ウイルスがもつプロテアーゼ(たんぱく質分解酵素)のはたらきを阻害することで、ウイルスの増殖を抑える薬の総称。C型肝炎やHIVなどの治療に用いられる。

FULL STORY

全文

Chemical compounds in foods or beverages like green tea, muscadine grapes and dark chocolate can bind to and block the function of a particular enzyme, or protease, in the SARS-CoV-2 virus, according to a new study by plant biologists at North Carolina State University.

ノースカロライナ州立大学の植物生物学者による新研究によると、緑茶、マスカディンブドウ、ダークチョコレートなどの食品や飲料中の化学化合物は、SARS-CoV-2ウイルスの特定の酵素、またはプロテアーゼの機能に結合し、ブロックすることができます。

Proteases are important to the health and viability of cells and viruses, says De-Yu Xie, professor of plant and microbial biology at NC State and the corresponding author of the study. If proteases are inhibited, cells cannot perform many important functions -- like replication, for example.

プロテアーゼ(タンパク質分解酵素)は細胞およびウイルスの健康や生存率にとって重要であると、ノースカロライナ州立大学の植物と微生物生物学の教授であり、研究の責任著者、であるDe-Yu Xieは述べています。例えば、プロテアーゼが阻害されると、細胞は複製のような多くの重要な機能を果たすことができないです。

Corresponding author 責任著者、
"One of our lab's focuses is to find nutraceuticals in food or medicinal plants that inhibit either how a virus attaches to human cells or the propagation of a virus in human cells," Xie said.

「私たちの研究室の焦点の一つは、ウイルスがヒト細胞に吸着する方法またはヒト細胞のウイルスの増殖を阻害する食物または薬用植物の機能性食品を見つけることです」と、Xieが言いました。

nutraceuticals 機能性食品
propagation 増殖

In the study, the NC State researchers performed both computer simulations and lab studies showing how the so-called "main protease" (Mpro) in the SARS-CoV-2 virus reacted when confronted with a number of different plant chemical compounds already known for their potent anti-inflammatory and antioxidant properties.

この研究では、ノースカロライナ州立大学の研究者は、SARS-CoV-2ウイルスのいわゆる「メインプロテアーゼ」(M pro)が、強力な抗炎症および抗酸化特性で既に知られている多くの異なる植物化学化合物に直面したときにどのように反応するかを示すコンピュータシミュレーションとラボ研究の両方を行いました。

main protease" (Mpro) :メインプロテアーゼ(M pro)

"Mpro in SARS-CoV-2 is required for the virus to replicate and assemble itself," Xie said. "If we can inhibit or deactivate this protease, the virus will die."

「ウイルスが複製および組み立てするためには、SARS-CoV-2のメインプロテアーゼ」(M pro)が必要です。「このプロテアーゼを阻害または非活性化できれば、ウイルスは死んでしまいます。

Computer simulations showed that the studied chemical compounds from green tea, two varieties of muscadine grapes, cacao powder and dark chocolate were able to bind to different portions of Mpro.

コンピュータシミュレーションは、緑茶、マスカディンブドウの2種、カカオパウダーとダークチョコレートから研究された化学化合物はメインプロテアーゼ(M pro)の異なる部位に結合できることを示した。

"Mpro has a portion that is like a 'pocket' that was 'filled' by the chemical compounds," Xie said. "When this pocket was filled, the protease lost its important function."

「メインプロテアーゼMpro は、化学化合物によって「満たされる」「ポケット」のような部分を持っています」と、Xieが言いました。「このポケットが満たされたとき、プロテアーゼは重要な機能を失いました。

In vitro lab experiments completed by Yue Zhu, an NC State Ph.D. student in Xie's lab, showed similar results. The chemical compounds in green tea and muscadine grapes were very successful at inhibiting Mpro's function; chemical compounds in cacao powder and dark chocolate reduced Mpro activity by about half.

Xie研究室においてノースカロライナ州立大学博士課程学生、ユエ・ジューによって完了したインビトロラボ実験も同様の結果を示した。緑茶とマスカディンブドウの化学化合物は、メインプロテアーゼ(M pro)機能を阻害することに大成功しました; カカオパウダーとダークチョコレートの化学化合物は、メインプロテアーゼ(Mプロ)の活性を約半分に減らしました。

"Green tea has five tested chemical compounds that bind to different sites in the pocket on Mpro, essentially overwhelming it to inhibit its function," Xie said. "Muscadine grapes contain these inhibitory chemicals in their skins and seeds. Plants use these compounds to protect themselves, so it is not surprising that plant leaves and skins contain these beneficial compounds."

「緑茶はメインプロテアーゼMproのポケット内の異なる部位に結合する5つの試験された化学化合物を有し、本質的にその機能を参らせて阻害すると」とXie氏は述べた。「マスカディンブドウは、皮や種子にこれらの阻害性化学物質を含有しています。植物は、自分自身を保護するためにこれらの化合物を使用します, 植物の葉や果皮はこれらの有益な化合物が含まれていることは驚くべきことではありません。

用語

お茶特有のポリフェノール・カテキンってどんな成分?ポリフェノールを上手に引き出す淹れかたもご紹介
https://shop.senchado.jp/blogs/tea_life/catechin_2005

カテキン(タンニン)がもたらすお茶ならではの渋味数あるポリフェノールのうち、お茶に多く含まれるのがカテキン類です。日本茶に特有の渋味・苦味をもたらし、日本茶の味を決める大切な要素でもあります。

ちなみに、古くから植物に含まれる渋味成分全般を「タンニン」と呼んできました。お茶に含まれるタンニンはほとんどがカテキン類であるため、日本茶においてはカテキン≒タンニンとして考えられています。

お茶に含まれるカテキン類は、主に次の4種類です。
・エピカテキン(EC)
・エピカテキンガレート(ECg)
・エピガロカテキン(EGC)
・エピガロカテキンガレート(EGCg)

マスカディンブドウ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%AB%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%83%96%E3%83%89%E3%82%A6

マスカディンブドウ(英: muscadine、または Vitis rotundifolia)[1] は、米国のデラウェアからフロリダを含む東南部から、南部中央のテキサスやオクラホマにかけて自生し、また、栽培されている[2]ブドウである。
16世紀から栽培されており、温暖で湿度が高い土地の気候によく適応している。

ポリフェノール
果皮 - エラグ酸、ミリセチン、クェルセチン、ケンペロール、レスベラトロール

チョコレート・ココア健康講座

http://www.chocolate-cocoa.com/lecture/q3/index.html

「カカオポリフェノール」はどのようなものですか?

A

カカオポリフェノールは、チョコレート・ココアの原料であるカカオ豆に含まれるポリフェノールの事です。
カカオポリフェノールは、主に、エピカテキン、カテキンとプロシアニジン(エピカテキンやカテキンがいくつか結合した化合物)からなります。簡単に言いますと、エピカテキンをメインとするいくつかの化合物の混合物です。これらはフラバノール(フラバン-3-オール)とも呼ばれます。
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Polyphenol

ポリフェノール(Polyphenol)は、右図に示すように、ベンゼン環(亀の甲)に数個以上のフェノール性水酸基(-OH基)を持つ化合物の総称です。植物体の光合成でつくられる色素・苦味・渋みなどの成分で、自然界には大変多く存在します。

Flavonoid

このポリフェノールの水酸基は、容易に自身が酸化されるため、疾病や老化の原因となる活性酸素種を捕えて消去する活性酸素消去能があります。

抗酸化性とは、この活性酸素消去能のことで、様々な疾病を予防防する力が期待されます。
カカオに含まれるポリフェノールの中で最も量が多いのはフラボノイド(Flavonoid)で、強い抗酸化力をもったものが多く、右図のような基本骨格をもっています。

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)メインプロテアーゼの分子動力学シミュレーションデータを公開
https://www.riken.jp/press/2020/20200323_2/

本データは、ウイルス増殖に必須であるプロテアーゼ活性を効率よく阻害する阻害薬の開発、候補分子のスクリーニングなどに役立つと期待できます。

コロナウイルスは一本鎖RNAをゲノムとして持ち、宿主細胞に感染するとRNAゲノムから長いタンパク質(ポリタンパク質[5])が翻訳されます。このポリタンパク質が切断されることで、それぞれの断片がウイルスの増殖に必要な構造タンパク質や酵素として働きます。この酵素のうち、ポリタンパク質の切断を主に触媒するのがメインプロテアーゼです。メインプロテアーゼの切断活性を阻害する抗ウイルス薬の開発が進められており、既に、ヒト免疫不全ウィルス(HIV)など既存ウイルスのプロテアーゼ阻害薬とSARS-CoV-2メインプロテアーゼの複合体の立体構造(X線結晶解析[6]データ)が複数の研究機関から報告されています。MDシミュレーションは、細胞内に近い状況での分子間相互作用を解析する手法であり、水溶液中での分子の動きや溶媒効果[7]を考慮した創薬スクリーニングを高精度に進めるための情報を得ることができます。

メインプロテアーゼのことを調べていた時に見つけました。図解いりで詳しく説明しています。
コロナウイルスの構造と複製サイクル(ライフサイクル)

https://www.jiu.ac.jp/features/detail/id=6822

詳しい内容はURLをクリックして読んでください。

2.新型コロナウイルスの複製サイクル

ウイルスは、偏性細胞内寄生性があり、ウイルス粒子の状態では増殖できません。宿主(新型コロナウイルスではヒトの)細胞と呼ばれる寄生先が必要です。宿主細胞に侵入して、その細胞の機能を利用して自分を増やし、また、細胞から出て行きます。そのサイクルは図に示したように、7つの段階からなっています。

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