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October 25, 2021

コロナウイルス病の治療のためのエピガロカテキンガレートEGCG、緑茶ポリフェノールの治療可能性PUBMEDより

Therapeutic Potential of EGCG, a Green Tea Polyphenol, for Treatment of Coronavirus Diseases

コロナウイルス病の治療のためのエピガロカテキンガレートEGCG、緑茶ポリフェノールの治療可能性PUBMEDより

EGCG・Epigallocatechin gallate:エピガロカテキンガレート

Life (Basel) 2021 Mar 4;11(3):197.

Abstract

要旨

Epigallocatechin gallate (EGCG) is a major catechin found in green tea, and there is mounting evidence that EGCG is potentially useful for the treatment of coronavirus diseases, including coronavirus disease 2019 (COVID-19).

エピガロカテキンガレート(EGCG)は、緑茶に含まれる主要なカテキンであり、新型コロナウイルス感染症2019(COVID-19)を含むコロナウイルス疾患の治療にEGCGが潜在的に有用であるという証拠が増えている。

Coronaviruses encode polyproteins that are cleaved by 3CL protease (the main protease) for maturation. Therefore, 3CL protease is regarded as the main target of antivirals against coronaviruses. EGCG is a major constituent of brewed green tea, and several studies have reported that EGCG inhibits the enzymatic activity of the coronavirus 3CL protease. Moreover, EGCG has been reported to regulate other potential targets, such as RNA-dependent RNA polymerase and the viral spike protein.

コロナウイルスはポリタンパク質をコード化しており、3CLプロテアーゼ(メインプロテアーゼ)によって切断されて成熟します。そのため、3CLプロテアーゼは、コロナウイルスに対する抗ウイルス剤の主要な標的とされています。EGCGは、淹れたてのお茶の主要成分であり、コロナウイルスの3CLプロテアーゼの酵素活性を阻害することがいくつかの研究で報告されている。さらに、EGCGは、RNA依存性RNAポリメラーゼやウイルスのスパイクタンパク質など、他の潜在的な標的を制御することも報告されている。

3CL protease:3CLプロテアーゼ
コロナウイルスのタンパク質分解酵素(メインプロテアーゼ、別名3CLプロテアーゼ)
RNA-dependent RNA polymerase  RNA依存性RNAポリメラーゼ

Finally, recent studies have demonstrated that EGCG treatment interferes with the replication of coronavirus. In addition, the bioavailability of EGCG and future research prospects are discussed.

最後に、最近の研究では、EGCG治療がコロナウイルスの複製を妨げることが実証されています。また、EGCGのバイオアベイラビリティと今後の研究の見通しについても議論する。

Keywords: COVID-19; EGCG; SARS-CoV-2; coronavirus; green tea

キーワード:コロナウイルス感染症(COVID-19)、エピガロカテキンガレート(EGCG)

用語

カテキンのいろは
https://www.catechin-society.com/iroha.html

カテキンは、主にお茶に含まれるポリフェノールの一種で、お茶に特有の苦渋味成分のもととなる物質です。ポリフェノールはほとんどの植物に含まれる色素や苦渋味の成分で、ゴマのセサミン、タマネギのケルセチン、ウコンのクルクミン、ブルーベリーのアントシアニンなども同じ仲間です。抗酸化作用を持っている赤ワインやココアなどと同様、その機能性や健康効果が期待されています。

カテキンは、ポリフェノールの中のフラボノイド、その中でもフラバノールという種類に入ります。緑茶中には、(-)エピカテキン、(-)エピガロカテキン、(-)エピカテキンガレート、(-)エピガロカテキンガレートなどの約4種類のカテキンが含まれています。その中でも(-)エピガロカテキンガレートが一番多く、含まれるカテキンの50〜60%を占めています。(-)エピガロカテキンガレートは、カテキンの中でも抗酸化作用をはじめとし、広範な生理活性を持っています。
(-)エピガロカテキン、(-)エピカテキンガレート、(-)エピガロカテキンガレートの3種類は、お茶に特徴的なカテキンですが、(-)エピカテキンは、お茶以外にリンゴ、ブラックベリー、ソラマメ、サクランボ、ブドウ、ナシ、キイチゴ、チョコレートなどのポリフェノールにも含まれています。また、ソラマメ、ブドウ、アンズ、イチゴなどのポリフェノールには(+)カテキンという種類のカテキンが含まれています。

RNA依存性RNAポリメラーゼ
https://ja.wikipedia.org/wiki/RNA%E4%BE%9D%E5%AD%98%E6%80%A7RNA%E3%83%9D%E3%83%AA%E3%83%A1%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%82%BC

RNA依存性RNAポリメラーゼ (英語:RNA-dependent RNA polymerase,RdRp・RDR)、 またはRNA複製酵素[注 1]とはRNAを鋳型にRNAを複製を合成する酵素である。RNAを鋳型とする点で、DNAを鋳型としてRNAの転写を行う典型的なRNAポリメラーゼ(DNA依存性RNAポリメラーゼ)と対照的である。
RNA依存性RNAポリメラーゼ (RdRp) はRNAのゲノムを保有し、かつ増殖ステップにDNAが関わらないウイルスにおいて必須のタンパク質である[3][4]

ポリタンパク質のことを調べていたときに見つけました。

SARSウイルスの巧みな戦略―プロテアーゼの特殊な基質認識―
https://www.amed.go.jp/news/release_20161122.html

SARSコロナウイルスはヒトの細胞に感染すると、自己複製のために必要なさまざまなタンパク質を合成します。その中には2種類の巨大なポリタンパク質があり、それぞれ1本のポリペプチド鎖(アミノ酸がペプチド結合でつながったもの)の中に複数のさまざまな酵素類を含んでいます。それら酵素の一つ、プロテアーゼ[2]はペプチド結合(-NH-CO-)の切断を通じて、さまざまなタンパク質のN末端[3]やC末端[3]を正しく形成する重要な働きをしています。この反応に関わる主要な3CLプロテアーゼはポリタンパク質の一部のため、自己の持つ酵素活性により切り出されて成熟型(活性型)となります。この作用を「自己プロセシング」と呼びます。自己プロセシングを機能させるために、3CLプロテアーゼは基質のポリタンパク質の中で自己のN末端側とC末端側の切断点付近のアミノ酸配列を厳密に認識しています。これまでの研究から、3CLプロテアーゼの基質認識メカニズムは全ての基質に対して同じであり、N末端側の切断部位の解析結果で、全てのメカニズムが説明できると考えられていました。

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