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June 11, 2024

概日リズムに対する電磁場の影響:ヒトの健康と病気への影響

Influence of electromagnetic fields on the circadian rhythm: Implications for human health and disease

概日リズムに対する電磁場の影響:ヒトの健康と病気への影響

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC10105029/

Abstract

要旨

Living organisms have evolved within the natural electromagnetic fields (EMFs) of the earth which comprise the global atmospheric electrical circuit, Schumann resonances (SRs) and the geomagnetic field. Research suggests that the circadian rhythm, which controls several physiological functions in the human body, can be influenced by light but also by the earth's EMFs. Cyclic solar disturbances, including sunspots and seasonal weakening of the geomagnetic field, can affect human health, possibly by disrupting the circadian rhythm and downstream physiological functions.Severe disruption of the circadian rhythm increases inflammation which can induce fatigue, fever and flu-like symptoms in a fraction of the population and worsen existing symptoms in old and diseased individuals, leading to periodic spikes of infectious and chronic diseases.

生物は、地球大気の電気回路、シューマン共振(SR)、地磁気を構成する地球の自然電磁場(EMF)の中で進化してきた。人体のいくつかの生理機能を制御する概日リズムは、光だけでなく地球の電磁場EMFにも影響されることが研究で示唆されている。太陽の黒点や地磁気の季節的な弱まりを含む周期的な太陽の乱れは、おそらく概日リズムや下流の生理機能を乱すことによって、人間の健康に影響を及ぼす可能性がある。概日リズムの深刻な乱れは、ごく一部の人々に疲労、発熱、インフルエンザのような症状を誘発する炎症を増加させ、高齢者や病気の人の既存の症状を悪化させ、感染症や慢性疾患の周期的な急増につながる可能性がある。

electromagnetic fields (EMFs):電磁場(EMFs)
circadian rhythm 概日リズム
概日リズム(がいじつリズム)、サーカディアン・リズム(英語: circadian rhythm)とは、約25時間周期で変動する生理現象で、動物、植物、菌類、藻類などほとんどの生物に存在している。一般的に体内時計とも言う。厳密な意味では、概日リズムは内在的に形成されるものであるが、光や温度、食事など外界からの刺激によって修正される。ウイキペディアより

Possible mechanisms underlying sensing of the earth's EMFs involve entrainment via electrons and electromagnetic waves, light-dependent radical pair formation in retina cryptochromes, and paramagnetic magnetite nanoparticles. Factors such as electromagnetic pollution from wireless devices, base antennas and low orbit internet satellites, shielding by non-conductive materials used in shoes and buildings, and local geomagnetic anomalies may also affect sensing of the earth's EMFs by the human body and contribute to circadian rhythm disruption and disease development.

地球の電磁波を感知するメカニズムとして考えられるのは、電子や電磁波を介した同調、網膜クリプトクロムにおける光依存性のラジカルペア形成、常磁性磁鉄鉱ナノ粒子などである。無線機器、基地アンテナ、低軌道インターネット衛星からの電磁波汚染、靴や建物に使用される非導電性材料による遮蔽、局所的な地磁気異常などの要因も、人体による地球の電磁波の感知に影響を与え、概日リズムの乱れや疾病の発症に寄与する可能性がある。

Cryptochromes :クリプトクロム(クリプトクロム(青色光受容タンパク質)

Keywords: Circadian rhythm, Covid-19 pandemic, Geomagnetic field, Grounding, Schumann resonances

キーワード 概日リズム、新型コロナウイルス感染症Covid-19パンデミック、地磁気、グラウンディング、シューマン共振


Highlights

ハイライト

The earth's natural electromagnetic fields influence the circadian rhythm in humans.

地球の自然電磁場は人間の概日リズムに影響を与える。

Sunspots and seasonal weakening of the geomagnetic field can affect human health.

太陽黒点と季節的な地磁気の弱まりは、人間の健康に影響を与える。

Seasonal geomagnetic field weakening increases infectious and chronic diseases.

季節的な地磁気の弱まりは、感染症や慢性疾患を増加させる。

Electromagnetic pollution from wireless devices can also affect circadian rhythms.

無線機器による電磁波汚染も概日リズムに影響を与える。

Grounding and reduction of electromagnetic pollution can produce health benefits.

グラウンディングと電磁波汚染の軽減は健康上の利益をもたらす。

用語

ラジカルペア形成について調べたときに見つけた

渡り鳥はどのようにして方角を知るのか

https://mizudori.net/article/howbirdnavigates.html#:~:text=%E5%B0%91%E3%81%97%E8%A9%B3%E3%81%97%E3%81%8F%E8%BF%B0%E3%81%B9%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%8D%E3%81%BE,%E5%91%BC%E3%81%B0%E3%82%8C%E3%82%8B%E7%8A%B6%E6%85%8B%E3%81%8C%E7%94%9F%E3%81%98%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82

クリプロクロームは青色のタンパク質分子です。クリプトクロームが光を受けて電子を一つはじき出します。通常分子のもつ電子は偶数ですが、はじき出せれた電子が近くの別の分子と合流すると奇数の電子を持つ分子が2つ出来ることになり、ラジカルペアーと呼ばれる状態が生じます。「ラジカル」は遊離基と呼ばれているもので奇数個の電子を持ち、多くの化学反応で重要な役を果たします。それは紫外線をはじめとするさまざまな方法で誘発され、身近なところでは日焼けの原因は紫外線によるラジカルの生成によるものです。 ただこのラジカルのペアーはすこし変わっています。対になる電子がはじき出されてできたものですから、はじき出された電子と残った電子とは暫くの間一体として「量子重ねあわせ」の状態を保ち、また「量子もつれ」という名で知られている奇妙な振る舞いをするのです。

昔の松果体の投稿で磁鉄鉱があることを知っていたので調べてみた。
松果体は方向音痴と関係しているようです。


常磁性磁鉄鉱ナノ粒子 松果体

ChatGPT

常磁性磁鉄鉱ナノ粒子と松果体(pineal gland)に関する関係性は、主に動物の磁気感受性やナビゲーション能力に関する研究で注目されています。松果体は脳の中央部に位置する内分泌腺であり、メラトニンの分泌を通じて睡眠・覚醒リズムを調節する役割を果たしていますが、一部の研究では、磁気感知においても役割を果たす可能性が示唆されています。

松果体と磁気感受性

松果体における磁気感受性の研究は、動物が地球の磁場を利用して方向を感知する「磁気コンパス」能力に関連しています。この能力は、渡り鳥や魚、海亀などの動物が長距離を移動する際に重要です。

常磁性磁鉄鉱ナノ粒子の役割

磁性ナノ粒子の存在:

研究によって、動物の脳、特に松果体やその他の部分に磁鉄鉱(Fe₃O₄)ナノ粒子が存在することが示されています。これらの粒子は、外部磁場に反応する性質を持っており、動物が磁気感受性を持つメカニズムの一部と考えられています。

磁気感受性のメカニズム:

磁鉄鉱ナノ粒子が松果体に存在することによって、地球の磁場を検出し、その情報を神経信号として脳に伝えることができると考えられています。これにより、動物は磁場の方向を感知し、ナビゲーションに役立てることができます。

クリプトクロムと磁鉄鉱の相互作用:

先に述べたラジカル対説では、クリプトクロムと呼ばれる光感受性タンパク質が磁気感受性に関与しているとされていますが、磁鉄鉱ナノ粒子との相互作用も考慮されています。クリプトクロムによって生成されたラジカル対と磁鉄鉱ナノ粒子が協力して磁場を検出する可能性があります。

松果体における磁鉄鉱ナノ粒子の研究例

鳥類の研究:

渡り鳥の脳内には、磁鉄鉱ナノ粒子が存在し、これが鳥の磁気コンパス機能に関与していることが示されています。松果体だけでなく、上喉頭嚢(olfactory epithelium)や視床下部(hypothalamus)など他の部位でも磁鉄鉱ナノ粒子が発見されています。

ヒトの研究:

ヒトの松果体にも微量の磁鉄鉱が含まれていることが報告されています。しかし、その機能や影響についてはまだ明確に理解されていません。ヒトの場合、磁気感受性が進化の過程で失われている可能性もあります。

研究の意義と課題

新たなナビゲーションシステムの理解:

動物の磁気感受性のメカニズムを解明することで、自然界のナビゲーションシステムの理解が深まります。これにより、生態学的な研究や保全活動に貢献できます。

医療への応用:

磁鉄鉱ナノ粒子の生体内での役割を理解することで、新しい診断技術や治療法の開発に繋がる可能性があります。例えば、MRIの造影剤としての利用やドラッグデリバリーシステムの改善が期待されます。

技術的応用:

動物の磁気感受性メカニズムを模倣した新しい技術やデバイスの開発が進むかもしれません。例えば、高精度の磁気センサーやナビゲーションシステムが考えられます。

結論

常磁性磁鉄鉱ナノ粒子と松果体の関係は、動物の磁気感受性とナビゲーション能力の理解において重要なテーマです。これらの研究は、動物の行動や生理学だけでなく、新しい技術や医療応用の開発にも寄与する可能性があります。しかし、具体的なメカニズムや役割についてはまだ不明な点も多く、今後の研究が必要です。

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