《惟神の道と農業 ― 農薬が崩す三位一体と自然との調和》
《惟神の道と農業 ― 農薬が崩す三位一体と自然との調和》
Kannagara no Michi and Agriculture – Collapse of the Triad by Pesticides and Harmony with Nature
《リード|Lead》
農業の近代化は収量を高め、省力化を実現しました。しかしその裏側で、《農薬の多用》《稲作の乾田化》によって土の豊かさが失われつつあります。
本来、植物は《光・根・土壌菌》の三位一体の調和の中で育ちます。
これを断ち切ることは、《惟神(かんながら)の道》──自然と共鳴し、天地と調和して生きる在り方──に反するものです。
本稿では、農薬がもたらす三位一体の崩壊と、それに対する自然農法の可能性を考えます。
《本稿は|Purpose》
《農薬とシキミ酸経路阻害》の仕組みと影響
《光・根・土壌菌の三位一体》の崩壊
《稲作の乾田方式と省力化》がもたらした長期的問題
《惟神の道と自然農法》による再生の道
1. 《農薬とシキミ酸経路阻害|Pesticides and Shikimate Pathway Inhibition》
**グリホサート(Glyphosate)**は、植物や多くの土壌菌に必須の《シキミ酸経路(Shikimate pathway)》を阻害します。
この経路は【トリプトファン・チロシン・フェニルアラニン】といった芳香族アミノ酸を合成する重要ルート。
これらは香り成分・色素・抗酸化物質・免疫力の根源であり、阻害されると作物は「香りや味が薄く、病気に弱い」状態になります。
*農薬は一見収量を安定させますが、長期的には土の力を弱め、作物の品質を下げます。
2. 《光・根・土壌菌の三位一体の崩壊|Collapse of Light–Root–Soil Microbes Triad》
本来、作物は《光》を葉で受け、《根》を通じて代謝し、そのエネルギーを《土壌菌》と分け合うことで豊かに育ちます。
《赤色光》や《近赤外線》は根にまで届き、ミトコンドリアの《シトクロムCオキシダーゼ》を活性化し、アデノシン三リン(ATP)を増やします。
その結果、根は豊かな有機酸や糖を分泌し、土壌菌と共生して健康な土をつくります。
しかし農薬が入ると:
根の代謝が阻害される
根圏微生物(リゾスフィア)の多様性が失われる
菌根菌・根粒菌が弱り、病原菌が優勢になる
*「光-根-菌」の三位一体が崩れ、作物の生命力は低下します。
3. 《乾田方式と省力化の代償|Dry-Field Rice Cultivation and Its Costs》
日本の稲作は高度経済成長期に《乾田方式》へ移行し、機械化と農薬利用によって労力を大幅に軽減しました。
はじめは「病害虫が減る」「収量が安定する」という効果がありました。
しかし長期的には:
土壌の微生物多様性の減少
地力(肥沃さ)の低下
農薬・化学肥料への依存度増加
作物の味や香りの劣化
*一時の効率化の代償として、土壌の「命の蓄え」が削られてきたのです。
《図解(4) 湿田⇔乾田の違い》
【湿田(水田本来の姿)】 【乾田(省力化方式)】
--------------------------------|--------------------------------
・水が満ち、土は常に湿潤 ・水を抜き、乾燥した状態
・多様な土壌菌・藻類が共生 ・有用菌が減少、病原菌が増加
・雑草や害虫は水管理で抑制 ・農薬依存で雑草・病害を制御
・稲は根を深く張り、強健 ・根は浅くなり、弱くなる
・米に香り・旨味が残る ・品質が単調化、風味低下
*湿田は「多様な生命の舞台」であり、乾田は「効率化の舞台」ですが、長期的には命の多様性を失う方向に傾きます。
4. 《惟神の道と自然農法|Kannagara no Michi and Natural Farming》
《惟神の道》とは、自然の秩序に従い、天地人が共鳴して生きること。
農薬の多用は自然の調和を断ち切り、循環を途絶えさせる「不調和」です。
一方、自然農法・有機農法は:
全光スペクトルを浴びせる
根と土壌菌のネットワークを活かす
水田本来の湿潤環境を守る
ことで《光・根・菌》の三位一体を回復させます。
その結果、作物は《香り・味・生命力》を取り戻し、人の心身も自然と共に癒される。
《図解(1) 光・根・菌の三位一体》
太陽光(紫外線・可視光・赤外線)
↓
【葉】 光合成(糖の生成)
↓
【根】 呼吸・ATP産生
↓
【土壌菌】 菌根菌・根粒菌との共生
↑
─────── 循環・共鳴 ───────
《図解(2) 乾田方式と農薬による崩壊》
農薬・除草剤(グリホサート等)
↓
【シキミ酸経路の阻害】
↓
作物の香り・抗酸化物質が減少
↓
【根】 代謝力の低下
↓
【土壌菌】 多様性の喪失
↓
三位一体の崩壊 → 土壌の貧困化
《図解(3) 自然農法と惟神の道》
太陽光(全スペクトル)
↓
【葉】 光合成(健全な糖・成分)
↓
【根】 代謝・ATP産生活性化
↓
【土壌菌】 多様な共生・土壌の再生
↑
───《惟神の道》自然との共鳴───
《まとめ|Conclusion》
グリホサートなどの農薬はシキミ酸経路を阻害し、作物と土壌菌の力を奪う。
光・根・菌の三位一体が崩れると、作物の生命力と品質は低下する。
日本の乾田方式は省力化に貢献したが、長期的には土壌の豊かさを損なってきた。
惟神の道に立ち返り、自然農法を選ぶことは「土と光と菌の調和を回復し、命の循環を取り戻す」道である。
《参考文献|References》
?Duke, S.O. The History and Current Status of Glyphosate(グリホサートの歴史と現状)
Altieri, M.A. Agroecology: The Science of Sustainable Agriculture(アグロエコロジー:持続可能な農業の科学)
Popp, F.A. Biophotons and Their Role in Biological Systems(生体光子と生物システムにおける役割)
木村秋則『奇跡のリンゴ』──自然栽培と土壌微生物の復活に関する実践記録
《用語解説|Glossary》
《シキミ酸経路(Shikimate pathway)》:植物や菌が芳香族アミノ酸を作る経路。動物にはない。
《グリホサート(Glyphosate)》:除草剤。シキミ酸経路を阻害する。
《シトクロムCオキシダーゼ(Cytochrome c oxidase)》:ミトコンドリアの酵素。近赤外線を吸収しアデノシン三リン(ATP)を作る。
《乾田方式》:水田の水を落として乾燥させ、機械化や農薬散布を容易にする栽培方法。
《惟神の道(Kannagara no Michi)》:自然の摂理と共鳴して生きる日本古来の思想。
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