November 19, 2018

マウスにおける視床下部オレキシン神経細胞によって媒介されるリナロールの香り誘発鎮痛作用

Odour-induced analgesia mediated by hypothalamic orexin neurons in mice.

マウスにおける視床下部オレキシン神経細胞によって媒介される香り誘発鎮痛

analgesia 鎮痛

PUBMED より

Sci Rep. 2016 Nov 15;6:37129. doi: 10.1038/srep37129.

Tashiro S1,2, Yamaguchi R1,3, Ishikawa S1, Sakurai T4, Kajiya K3, Kanmura Y2, Kuwaki T1, Kashiwadani H1.

Author information

1Department of Physiology, Graduate School of Medical and Dental Sciences, Kagoshima University, 8-35-1 Sakuragaoka, Kagoshima 890-8544, Japan.

鹿児島大学大学院、医歯学相互研究科、統合分子生理学

2Department of Anesthesiology, Graduate School of Medical and Dental Sciences, Kagoshima University, 8-35-1 Sakuragaoka, Kagoshima 890-8544, Japan.

鹿児島大学大学院、医歯学相互研究科、侵襲制御学

3epartment of Biochemical and Nutritional Chemistry, Faculty of Agriculture, Kagoshima University, 1-21-24 Korimoto, Kagoshima 890-0065, Japan.

鹿児島大学農学部食料生命科学科

4Department of Molecular Neuroscience and Integrative Physiology, Faculty of Medicine, Kanazawa University, 13-1 Takaramachi, Ishikawa 920-8640, Japan.

金沢大学医学部分子神経科学・統合生理学

Abstract

要旨

Various folk remedies employ certain odorous compounds with analgesic effects. In fact, linalool, a monoterpene alcohol found in lavender extracts, has been found to attenuate pain responses via subcutaneous, intraperitoneal, intrathecal, and oral administration.

様々な民間療法は鎮静作用を有する特定の香り化合物を使用する。実際、ラベンダー抽出物にみられるモノテルペンアルコールのリナロールは皮下、腹腔内、髄腔内および経投与を介して疼痛反応を減弱させることが判明した。

subcutaneous 皮下の
intraperitoneal  腹腔内
intrathecal 髄腔内

However, the analgesic effects of odorous compounds mediated by olfaction have not been thoroughly examined. We performed behavioural pain tests under odourant vapour exposure in mice. Among six odourant molecules examined, linalool significantly increased the pain threshold and attenuated pain behaviours. Olfactory bulb or epithelium lesion removed these effects, indicating that olfactory sensory input triggered the effects.

しかしながら、嗅覚によって媒介される香り化合物の鎮痛作用は完全に調査されていなかった。私たちはマウスで香気暴露下での行動疼痛テストを行った。調査した6種類の匂い分子の中で、リナロールが有意に疼痛閾値を増加させて、疼痛行動を弱めた。嗅球または上皮の病変はこれらの作用を除去し、嗅覚入力が作用を引き起こしたことを示した。

Olfaction 嗅覚
pain threshold 疼痛閾値
Olfactory bulb  嗅球
epithelial lesion 上皮病変

Furthermore, immunohistochemical analysis revealed that linalool activated hypothalamic orexin neurons, one of the key mediators for pain processing.Formalin tests in orexin neuron-ablated and orexin peptide-deficient mice showed orexinergic transmission was essential for linalool odour-induced analgesia. Together, these findings reveal central analgesic circuits triggered by olfactory input in the mammalian brain and support a potential therapeutic approach for treating pain with linalool odour stimulation.

さらに、免疫組織化学的分析は、リナロールが疼痛処理過程ために重要なメディエーターの一つ、視床下部オレキシン神経細胞を活性化した。オレキシン神経細胞切除マウスおよびオレキシンペプチド欠損マウスのホルマリン試験ではオレキシン作動性伝達がオレキシンリナロール香気誘発鎮痛にとって必要不可欠であったことを示した。一緒に、これらの研究結果は哺乳類の脳における入力によって誘発される中枢鎮痛回路を明らかにし、リナロール香気刺激で疼痛を治療するための潜在的治療アプローチを支援する。

immunohistochemical analysis  免疫組織化学的分析
hypothalamic orexin neurons 視床下部オレキシン神経細胞

pain processing 疼痛処理過程

用語

オレキシン
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E3%82%AA%E3%83%AC%E3%82%AD%E3%82%B7%E3%83%B3

オレキシンとは、神経ペプチドの一種である。摂食中枢として知られる視床下部外側野限局するニューロンに局在し、またラットやマウスに脳室内投与すると摂食量が上昇すること、絶食によって発現が亢進することなどから、当初、摂食行動の制御因子の一つとして注目を浴びた。その後、オレキシンやその受容体の変異動物モデルの解析、および臨床的研究によりオレキシン産生ニューロンの変性・脱落がナルコレプシーの原因であることが明らかになり、この物質が覚醒の維持にも重要な役割を担っていることが明らかになった。さらに、各種遺伝子改変マウスの解析によるオレキシン産生ニューロンの入出力系の解明により、大脳辺縁系、摂食行動の制御系、覚醒制御システムとの相互の関係が明らかになった。オレキシン系は睡眠・覚醒調節機構の重要な要素であるだけでなく、情動やエネルギーバランスに応じ、睡眠・覚醒や報酬系そして摂食行動を適切に制御する統合的な機能を担っている。


疼痛閾値
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%96%BC%E7%97%9B%E9%96%BE%E5%80%A4

疼痛閾値または痛みの閾値(英語:threshold of pain、またはpain threshold)とは、痛いと認識される刺激の最低強度の事である[1]。個人差や心理状態、体調、モルヒネなどの鎮痛効果をもった麻酔薬等によって、この閾値は変化する。 実験では、正常な中枢神経系、末梢神経系を持つ人の多くは類似した閾値を持つことが示されている[2]。 疲労や心配などのストレスがかかると、脳の痛みに対するフィルター処理が低下し痛みの閾値が下がり、痛みを感じやすくなる[3][4]。

オレキシンのことを調べていたらオレキシンが片頭痛に関係していることを知った。

片頭痛メカニズムにおけるオレキシン機能異常の役割 日本頭痛学会より
http://www.jhsnet.org/zutu_topics_50.html

【考察・結論】
本研究の最も重要な所見は、オレキシンの受容体OX1とOX2の両者を抑制することは、三叉神経系の神経原性血管拡張・三叉神経二次ニューロンの活動・CSD発生という片頭痛発生に非常に重要な現象を全て抑制したということにある。したがって、DORA-12は片頭痛発作予防薬として有望な薬剤と考えられる。片頭痛発作初期にオレキシン濃度上昇の報告があるため、オレキシン受容体の刺激も生じていると思われるが、どちらのタイプの受容体に作用するかで結果として起こる反応は変化するため、オレキシン機能の抑制は困難と考えられてきた。しかし、今回のDORA-12の効果を考えると、OX1とOX2の両者の同時抑制が片頭痛治療として正しい選択肢である可能性が高まったといえる。また、本研究の結果から、オレキシンの抗片頭痛作用の機序には末梢性と中枢性の両者の要素があると考えられる。なお、同様の機能を有する薬剤としてスボレキサント (suvorexant)が挙げられ、不眠症治療に応用されている。

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October 22, 2018

クスリウコン精油主要成分キサントリゾールのアルツハイマー病への効果(細胞実験)

The antioxidant xanthorrhizol prevents amyloid-β-induced oxidative modification and inactivation of neprilysin

抗酸化物質キサントリゾールはアミロイド-β誘発酸化修飾およびネプリライシンの不活性化を防止する

xanthorrhizol キサントリゾール
neprilysin ネプリライシン

PUBMED
Biosci Rep. 2018 Feb 28; 38(1): BSR20171611.

Biosci Rep:Bioscience Reports;バイオサイエンス・レポート

Chol Seung Lim 1 and Jung-Soo Han2

Abdtract

要旨

Activity of neprilysin (NEP), the major protease which cleaves amyloid-β peptide (Aβ), is reportedly reduced in the brains of patients with Alzheimer’s disease (AD). Accumulation of Aβ generates reactive oxygen species (ROS) such as 4-hydroxynonenal (HNE), and then reduces activities of Aβ-degrading enzymes including NEP. Xanthorrhizol (Xan), a natural sesquiterpenoid, has been reported to possess antioxidant and anti-inflammatory properties.

アミロイドβペプチド(Aβ)を切断する主要なプロテアーゼであるネプリライシン(NEP)の活性はアルツハイマー病(AD)患者の脳において減少すると報告されている。Aβの蓄積は4-ヒドロキシノネナール(HNE)などの活性酸素種(ROS)を生成し、次いでネプリライシンNEPを含むAβ分解酵素の活性を低下させる。天然セスキテルペノイドであるキサンゾトリゾール(Xan)は、抗酸化および抗炎症特性を有することが報告されている。

4-hydroxynonenal (HNE) 4-ヒドロキシノネナール(酸化ストレスマーカー)

The present study examined the effects of Xan on HNE- or oligomeric Aβ42-induced oxidative modification of NEP protein. Xan was added to the HNE- or oligomeric Aβ42-treated SK-N-SH human neuroblastoma cells

本研究は、ネプリライシン(NEP)タンパク質の4-ヒドロキシノネナール(HNE)またはオリゴマーAβ誘発酸化的修飾へのキサントリゾールの効果を試験した。HNEまたはオリゴマーAβ処理ヒト神経芽細胞腫SK-N-SH細胞にキサントリゾールを添加し、次に
ネプリライシン(NEP)タンパク質のレベル、酸化的修飾および酵素活性が測定された。

oligomeric  オリゴマー
xidative modification 酸化的修飾
SK-N-SH human neuroblastoma cells ヒト神経芽細胞腫SK-N-SH細胞
enzymatic activities 酵素活性

Increased HNE levels on NEP proteins and reduced enzymatic activities of NEP were observed in the HNE- or oligomeric Aβ42-treated cells. Xan reduced HNE levels on NEP proteins and preserved enzymatic activities of NEP in HNE- or oligomeric Aβ42-treated cells. Xan reduced Aβ42 accumulation and protected neurones against oligomeric Aβ42-induced neurotoxicity through preservation of NEP activities.

ネプリライシン(NEP)タンパク質への4-ヒドロキシノネナール(HNE)およびネプリライシン(NEP)減少は4-ヒドロキシノネナール(HNE)またはオリゴマーAβ処理の細胞において観察された。キサントリゾールはNEPタンパク質上のHNEレベルを減少させ、HNEまたはリゴマーAβ細胞におけるネプリライシン(NEP)酵素活性を保存した。キサントリゾールはアミロイドβペプチド(Aβ)蓄積を減少させ、ネプリライシン(NEP)活性の保護を通してオリゴマーAβ誘発神経毒性に対して神経を保護した。

neurotoxicity神経毒性

These findings indicate that Xan possesses therapeutic potential for the treatment of neurodegenerative diseases, including AD, and suggest a potential mechanism for the neuroprotective effects of antioxidants for the prevention of AD.

これらの研究結果は、キサントリゾールアルツハイマー病を含む神経変性疾患に対して治療可能性を有し、アルツハイマー病予防のための抗酸化物質の神経保護作用に対しての潜在的機序を示唆していることを示している。

potential mechanism 潜在的機序

Keywords: amyloid-β, anti-oxidant, HNE, neprilysin, oxidative stress, xanthorrhizol

キーワード:アミロイド-β、抗酸化剤、ヒドロキシノネナール(HNE)、ネプリライシン、酸化ストレス、キサントリゾール

用語

ネプリライシン
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E3%83%8D%E3%83%97%E3%83%AA%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%B7%E3%83%B3

ネプリライシン(EC 3.4.24.11)は、5-40アミノ酸残基ほどの長さを有するペプチドを基質として、ペプチド内部の疎水性アミノ酸残基の前で切断を行う膜結合型のメタロペプチダーゼである[1][2]。アルツハイマー病脳に蓄積し、発症に中核的役割を果たすアミロイドβペプチドの脳内主要酵素であることが明らかにされて以来、病態との関連性や創薬標的として注目されている[3][4]。また、前立腺などのがんの進行にも関与する[2]。

プロテアーゼ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%86%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%BC

プロテアーゼ(Protease、EC 3.4群)とはペプチド結合加水分解酵素の総称で、プロテイナーゼ(proteinase)とも呼ばれる。広義のペプチダーゼ(Peptidase)のこと。タンパク質やポリペプチドの加水分解酵素で、それらを加水分解して異化する。収斂進化により、全く異なる触媒機能を持つプロテアーゼが似たような働きを持つ。プロテアーゼは動物、植物、バクテリア、古細菌、ウイルスなどにある。ヒトでは小腸上皮細胞から分泌する。

機能
アミノ酸がペプチド結合によって鎖状に連結したペプチド(一般に100残基未満、比較的分子量が小さい)やタンパク質(一般に100残基以上、比較的分子量が大きい)のペプチド結合を加水分解する酵素で、様々な種類のものが、生理的役割として、栄養吸収、タンパク質の廃棄とリサイクル、生体防御、活性の調節、などの幅広い分野で働いている。

アルツハイマー病治療薬としてのアミロイド抑制薬の研究開発状況
https://www.jstage.jst.go.jp/article/fpj/136/1/136_1_15/_pdf

要約:アルツハイマー病(Alzheimer’s disease: AD)の発症には,アミロイドβペプチド(Aβ)の生成増加や分解低下に伴う凝集/ 蓄積Aβの増加が関与していると考えられている(アミロイド仮説).Aβは,その前駆体であるAPP(amyloid precursor protein)がβおよびγセクレターゼによって切断されることによって生成される.また,脳内で生成されたAβは一定の割合で分解・除去される.アミロイド仮説に沿えば,脳内の悪玉Aβ量を低下させることがAD 病態の進行抑制に繋がると考えられ,Aβの生成抑制,Aβクリアランスの促進,オリゴマーAβの形成抑制などが創薬コンセプトとなり得る.本稿では,低分子アミロイド抑制薬の研究開発状況を作用機序別に紹介する.

お知らせ

Jaa感謝祭「いやしの祭典」
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October 15, 2018

ゲラニオールのパーキンソン病に対する効果(細胞実験)

Geraniol Protects Against the Protein and Oxidative Stress Induced by Rotenone in an In Vitro Model of Parkinson's Disease.

ゲラニオールは、パーキンソン病のインビトロモデルにおいて、ロテノン誘発タンパク質および酸化ストレスに対して保護する。

Rotenone ロテノン

PUBMEDより

Neurochem Res. 2018 Oct;43(10):1947-1962. doi: 10.1007/s11064-018-2617-5. Epub 2018 Aug 23.

Neurochem Res : Neurochemical Research 神経化学の研究

Rekha KR1, Inmozhi Sivakamasundari R2.

Author information
1
Division of Biochemistry, Faculty of Medicine, Raja Muthaiah Medical College, Annamalai University, Annamalai Nagar, Tamilnadu, 608 002, India.

2
Division of Biochemistry, Faculty of Medicine, Raja Muthaiah Medical College, Annamalai University, Annamalai Nagar, Tamilnadu, 608 002, India.

Abstract

要旨

Dysfunction of autophagy, mitochondrial dynamics and endoplasmic reticulum (ER) stress are currently considered as major contributing factors in the pathogenesis of Parkinson's disease (PD). Accumulation of oxidatively damaged cytoplasmic organelles and unfolded proteins in the lumen of the ER causes ER stress and it is associated with dopaminergic cell death in PD.

現在、オートファジー、ミトコンドリア動態および小胞体(ER)ストレスの機能不全はパーキンソン病(PD)病因における主要な寄与因子として考えられています。小胞体(ER)内腔における酸化的損傷を受けた細胞小器官および変性タンパク質の蓄積が小胞体ストレスを引き起こし、それはパーキンソン病(PD)におけるはドーパミン作動性細胞死に関連する。

mitochondrial dynamics ミトコンドリア動態
endoplasmic reticulum (ER) 小胞体
contributing factors 寄与因子
cytoplasmic organelles細胞小器官
unfolded protein 変性タンパク質
dopaminergic ドーパミン作動性の

Rotenone is a pesticide that selectively kills dopaminergic neurons by a variety of mechanism, has been implicated in PD. Geraniol (GE; 3,7-dimethylocta-trans-2,6-dien-1-ol) is an acyclic monoterpene alcohol occurring in the essential oils of several aromatic plants.

ロテノンは、さまざまなメカニズムによってドーパミン作動性ニューロンを選択的に殺す殺虫剤であり、パーキンソン病(PD)に関与しています。ゲラニオール(GE; 3,7-ジメチルオクタ - トランス-2,6-ジエン-1-オール)は、いくつかの芳香族植物の精油に生じる非環式モノテルペンアルコールである。

In this study, we investigated the protective effect of GE on rotenone-induced mitochondrial dysfunction dependent oxidative stress leads to cell death in SK-N-SH cells. In addition, we assessed the involvement of GE on rotenone-induced dysfunction in autophagy machinery via α-synuclein accumulation induced ER stress.

本研究では、私たちは、ロテノン誘発ミトコンドリア機能不全依存性酸化ストレスに対するゲラニオールの保護効果が神経芽細胞腫SK-N-SH細胞の細胞死を導くことを調査した。さらに、私たちは小胞体ストレス誘発αシヌクレイン蓄積を介してオートファジー(自食作用)装置のロテノン誘発機能不全に対するゲラニオールの関与を評価した。

We found that pre-treatment of GE enhanced cell viability, ameliorated intracellular redox, preserved mitochondrial membrane potential and improves the level of mitochondrial complex-1 in rotenone treated SK-N-SH cells. Furthermore, GE diminishes autophagy flux by reduced autophagy markers, and decreases ER stress by reducing α-synuclein expression in SK-N-SH cells.

私たちは、ゲラニオールの前処理が細胞生存率を高め、細胞内酸化還元を改善し、ミトコンドリア膜電位を保持し、ロテノン処理神経芽細胞腫SK-N-SH細胞のミトコンドリア複合体-1のレベルを改善することを発見した。さらに、ゲラニオールはオートファジーマーカー減少によってオートファジーの流れを減少させ、神経芽細胞腫SK-N-SH細胞におけるαシヌクレイン発現を減少させることによって小胞体(ER)ストレスを減少させる。

cell viability 細胞生存率
redox 酸化還元
mitochondrial membrane potential ミトコンドリア膜電位
mitochondrial complex-1 ミトコンドリア複合体-1

Our results demonstrate that GE possess its neuroprotective effect via reduced rotenone-induced oxidative stress by enhanced antioxidant status and maintain mitochondrial function. Furthermore, GE reduced ER stress and improved autophagy flux in the neuroblastomal SK-N-SH cells. The present study could suggest that GE a novel therapeutic avenue for clinical intervention in neurodegenerative diseases especially for PD.

私たちの研究結果は、ゲラニオールが抗酸化状態の増強よってロテノン誘発酸化ストレスの減少を介してその神経保護作用を保持していて、ミトコンドリア機能を維持することを証明しています。さらに、ゲラニオールは小胞体ストレスを減少させ、神経芽細胞腫SK-N-SH細胞におけるオートファジーの流れを改善した。

KEYWORDS:

キーワード

Autophagy; Cytoplasmic organelles; Geraniol; Neurodegeneration; Oxidative stress、Parkinson’s disease

オートファジー(自食作用)、細胞小器官、ゲラニオール、神経変性、酸化ストレス、パーキンソン病


用語

Rotenone ロテノン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%86%E3%83%8E%E3%83%B3

ロテノン (rotenone) は無臭の化合物で、フェニルプロパノイドの一種である。殺虫剤・殺魚剤・農薬として広く効果を持つ。天然にはある種の植物の根や茎に含まれる。ラットに投与するとパーキンソン症候群の原因となる。毒物及び劇物取締法により劇物に指定されている[1]

小胞体ストレス
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E8%83%9E%E4%BD%93%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AC%E3%82%B9

小胞体ストレス(しょうほうたいストレス, Endoplasmic reticulum (ER) stress)とは、正常な高次構造にフォールディングされなかったタンパク質(変性タンパク質; unfolded protein)が小胞体に蓄積し、それにより細胞への悪影響(ストレス)が生じることである。

α-シヌクレイン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%CE%91-%E3%82%B7%E3%83%8C%E3%82%AF%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%B3

α-シヌクレイン (あるふぁ-しぬくれいん) はSNCA 遺伝子によってエンコードされるアミノ酸140残基からなるタンパク質[5][6][7]。

このタンパクの断片が、アルツハイマー病に蓄積するアミロイド中の (主な構成成分であるアミロイドベータとは別の) 成分として発見され、もとのタンパク質がNACP (Non-Abeta component precursor 非アミロイド成分の前駆体) と命名された。後にこれがシビレエイ属のシヌクレインタンパクと相同であることがわかり、ヒトα-シヌクレインと呼ばれるようになった。

α-シヌクレインの蓄積は、パーキンソン病をはじめとする神経変性疾患 (いわゆるシヌクレイノパチー) の原因とされている[8][9]。

生体内のレドックス変化を可視化する
http://www.res.titech.ac.jp/news/reserch/post_75.html

レドックス(redox) とは、還元(reduction)と酸化(oxidation)を合わせた造語で、文字通り酸化還元の意味である。 生体内では、還元物質であるNADHやNADPHの酸化還元の伴う様々な酵素反応が行われて、いわゆる代謝反応全体を駆動しているので、生体内の酸化還元状態は生命を維持する極めて重要なファクターと言うことになる。また、私たちの体内のエネルギー生産装置であるミトコンドリアの呼吸鎖や、植物の光エネルギー変換装置である葉緑体の光合成電子伝達系では、常に還元力を生み出しているので、好気的代謝の副産物として、スーパーオキシドやヒドロキシラジカル、一重項酸素、過酸化水素など非常に強い酸化力を持つ活性酸素種(ROS : reactive oxygen species)が生じることで、日常的に酸化ストレスに曝されることになる。これらのROSは、生体内のタンパク質、脂質など重要な生体構成成分を酸化してしまうため、生体内にはこれらの酸化ストレスに対する防御システムも発達しているが、このシステムもまた酸化還元反応によって成り立っている。

 一方、生体内で働いている酵素の中には、酵素分子自身が酸化や還元をされることによってその酵素活性を変化させる、すなわち、生体内環境の変化に応じて活性が調節されている例が数多くある。例えば、光合成反応では、光が当たっているときにだけ二酸化炭素から糖が合成される反応(炭素同化反応)が行われているが、この反応に関わるいくつかの酵素は還元されると酵素活性がオンになるスイッチを備えていて、昼と夜の反応の制御を行っている(図1)。

autophagy fluxを調べていた時に見つけた文献

有酸素運動及び薬物治療はオートファジーを調節することで大腸癌におけるカヘキシアを抑制する
http://jspt.japanpt.or.jp/eibun/2017/1703-2.html

オートファジーを生理学的なレベルに保つことはミスフォールディングが生じたタンパク質や損傷したオルガネラの除去に必要であり、凝集化タンパク質の蓄積を防止する。それゆえ、オートファジーは筋の恒常性の保持に重要な役割を果たしていると言える。オートファジーは筋萎縮に直接的に関与しており、我々はLC3B-IIとp62のタンパク質発現レベルが、大腸癌患者の筋生検とC26マウスの筋において同様のパターンを示すことを発見した。これは、autophagic fluxが骨格筋で変化していることを示唆している。我々の知見と一致し、近年の研究で、骨格筋におけるオートファジーの過剰な活性化が、癌性筋萎縮に寄与することが明らかとされている。しかしながらその研究においては、コルヒチン投与によりオートファゴソーム形成後のautophagic fluxをブロックすると、C26マウスが致死に至ることから、癌性カヘキシアにおいては、オートファジーの完全な抑制は有害であると考えられる。さらに、AICARやrapamycinといったオートファジーを誘導する2つの薬剤が癌性カへキシアにおける筋の恒常性を改善するという事実は、カヘキシアがオートファジーによって抑制されうるという考えを支持するものである。

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October 04, 2018

がん患者の治療におけるブラッククミンの治療的役割の可能性に関する考察:アポトーシスの関与: - ブラッククミンおよびがん

Review on the Potential Therapeutic Roles of Nigella sativa in the Treatment of Patients with Cancer: Involvement of Apoptosis: - Black cumin and cancer.

がん患者の治療におけるブラッククミンの治療的役割の可能性に関する考察:アポトーシスの関与: - ブラッククミンおよびがん

Nigella sativa:ブラッククミン 和名:黒種草 キンポウゲ科 クロタネソウ属

PUBMEDより

J Pharmacopuncture. 2017 Sep;20(3):158-172. doi: 10.3831/KPI.2017.20.019. Epub 2017 Sep 30.

Pharmacopuncture鍼灸治療

Mollazadeh H1, Afshari AR2, Hosseinzadeh H3.

Author information
1
Department of Physiology and Pharmacology, School of Medicine, North Khorasan University of Medical Sciences, Bojnurd, Iran.
2
Department of Pharmacology, School of Medicine, Mashhad University of Medical Sciences, Mashhad, Iran.
3
Pharmaceutical Research Center, Department of Pharmacodynamics and Toxicology, School of Pharmacy, Mashhad University of Medical Sciences, Mashhad, Iran.

Abstract

要旨

Nigella sativa (N. sativa, family Ranunculaceae) is a medicinal plant that has been widely used for centuries throughout the world as a natural remedy. A wide range of chemical compounds found in N. sativa expresses its vast therapeutic effects. Thymoquinone (TQ) is the main component (up to 50%) in the essential oil of N. sativa. Also, pinene (up to 15%), p-cymene (40%), thymohydroquinone (THQ), thymol (THY), and dithymoquinone (DTQ) are other pharmacologically active compounds of its oil. Other terpenoid compounds, such as carvacrol, carvone, 4-terpineol, limonenes, and citronellol, are also found in small quantities in its oil.

ブラッククミンは自然療法として世界中で何世紀も幅広く使用されている薬用植物です。ブラッククミンにみられる幅広い化合物はその広範囲な治癒効果を示しています。チノキモンはブラッククミン精油(最大50%)の主要成分です。また、ピネン(最大15%), p-サイメン (40%)、チモヒドロキノン (THQ)、チモール(THY)、およびジチモキノン(DTQ) はその精油の他の薬理学的活性成分です。カルバクロール、カルボン、テルピネオール4-ol、リモネン、およびシトロネロールなどの他のテルペノイド化合物も、その精油中に少量みられます。

The main pharmacological characteristics of this plant are immune system stimulatory, anti-inflammatory, hypotensive, hepatoprotective, antioxidant, anti-cancer, hypoglycemic, anti-tussive, milk production, uricosuric, choleretic, anti-fertility, and spasmolytic properties.In this regard, we have searched the scientific databases PubMed, Web of Science, and Google Scholar with keywords of N. sativa, anti-cancer, apoptotic effect, antitumor, antioxidant, and malignancy over the period from 2000 to 2017.

この植物の薬理学的特性は、免疫系刺激、抗炎症、血圧降下、肝臓保護、抗がん、鎮咳、母乳分泌、尿酸排泄、胆汁排泄促進、胆汁排泄促進、および抗けいれん作用です。これに関連して、私たちは2000年から2017年の間でブラッククミン、抗がん、アポトーシス作用、抗腫瘍、抗酸化、および悪性腫瘍のキーワードを用いて、PubMed, Web of Science, and Google Scholarのデータベースを検索しました。

pharmacological characteristics 薬理学的特性
hypotensive,血圧降下
hypoglycemic 低血糖
anti-tussive 鎮咳
milk production 母乳分泌
uricosuric 尿酸排泄
anti-fertility 避妊
choleretic 胆汁排泄促進
malignancy 悪性腫瘍

The effectiveness of N. sativa against cancer in the blood system, kidneys, lungs, prostate, liver, and breast and on many malignant cell lines has been shown in many studies, but the molecular mechanisms behind that anti-cancer role are still not clearly understood.

血液系、腎臓、肺、前立腺、肝臓や乳房のがんに対して、および多くの悪性腫瘍細胞株に対するブラッククミンの効果は多くの研究で示されてきたが、その抗がんの役割の背後にある分子機序は依然として明確に理解されていない。

blood system 血液系
molecular mechanisms 分子機序

From among the many effects of N. sativa, including its anti-proliferative effect, cell cycle arrest, apoptosis induction, ROS generation, anti-metastasis/anti-angiogenesis effects, Akt pathway control, modulation of multiple molecular targets, including p53, p73, STAT-3, PTEN, and PPAR-γ, and activation of caspases, the main suggestive anti-cancer mechanisms of N. sativa are its free radical scavenger activity and the preservation of various anti-oxidant enzyme activities, such as glutathione peroxidase, catalase, and glutathione-S-transferase.

ブラッククミンの多くの作用のなかには、抗増殖作用、細胞周期停止、アポトーシス誘導、活性酸素種(ROS)発生、抗転移/血管新生阻害作用、Akt経路制御、がん抑制遺伝子のp53,・p73、シグナル伝達兼転写活性化因子STAT-3、腫瘍抑制因子の7PTENペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γ(ガンマ)PPAR-γ、およびカスパーゼ活性化を含む複数分子標的の調節があり、ブラッククミンの主要な示唆的な抗がんメカニズムは、フリーラジカル消去活性、およびグルタチオンペルオキシダーゼ、カタラーゼやグルタチオン-S-トランスフェラーゼなどの様々な抗酸化酵素活性の保存である。

anti-proliferative effect 抗増殖作用
cell cycle arrest 細胞周期停止
apoptosis induction アポトーシス誘導
ROS (Reactive Oxygen Species:):活性酸素種
anti-metastasis 抗転移
antiangiogenesis effect 血管新生阻害作用
free radical scavenger activity フリーラジカル消去活性
antioxidant enzyme 抗酸化酵素
glutathione peroxidase グルタチオンペルオキシダーゼ
catalase カタラーゼ
glutathione-S-transferase グルタチオン-S-トランスフェラーゼ


In this review, we highlight the molecular mechanisms of apoptosis and the anti-cancer effects of N. sativa, with a focus on its molecular targets in apoptosis pathways.

このレビューでは、私たちはアポトーシス経路における分子標的に焦点を当て、ブラッククミンのアポトーシスおよび抗癌作用の分子機序を強調します。

KEYWORDS:

キーワード:

Nigella sativa; anti-proliferative; antioxidant; apoptosis; cancer; programmed cell death

ブラッククミン; 抗増殖剤; 抗酸化剤; アポトーシス; 癌; プログラム細胞

用語
p53遺伝子
https://ja.wikipedia.org/wiki/P53%E9%81%BA%E4%BC%9D%E5%AD%9

p53遺伝子(ピー53いでんし)とは、一つ一つの細胞内でDNA修復や細胞増殖停止、アポトーシスなどの細胞増殖サイクルの抑制を制御する機能を持ち、細胞ががん化したときアポトーシスを起こさせるとされる。この遺伝子による機能が不全となるとがんが起こると考えられている、いわゆる癌抑制遺伝子の一つ。

ATM/IKK-/p73経路:新たなp53非依存性アポトーシス誘導制御誘導
http://www.jbsoc.or.jp/seika/wp-content/uploads/2013/11/80-05-04.pdf

1997年に分離,同定されたp73はがん抑制遺伝子産物であるp53の新たなファミリーメンバーであり,p53と同様に核内転写制因子として機能し,がん細胞の細胞周期停止や細胞死(アポトーシス)を誘導する生物活性を持つ1,2).p53の機能喪失を伴う遺伝子変異は約50% のヒト腫瘍組織で検出されるが,我々が行った精力的な変異解析の結果,腫瘍組織におけるp73の変異は極めて稀であることが判明した.従って,p53とは異なりp73は多くの腫瘍組織において正常型として発現していることになる3)

シグナル伝達兼転写活性化因子
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%82%B0%E3%83%8A%E3%83%AB%E4%BC%9D%E9%81%94%E5%85%BC%E8%BB%A2%E5%86%99%E6%B4%BB%E6%80%A7%E5%8C%96%E5%9B%A0%E5%AD%90

シグナル伝達兼転写活性化因子あるいは略してSTAT(すたっと-、英: Signal Transducers and Activator of Transcription, Signal Transduction and Activator of Transcription, STAT)は、細胞増殖、分化および生存などの過程を制御するタンパク質であり、その名の通りシグナル伝達と転写活性化の双方において働く分子である。STATは非活性化状態においては細胞質に存在するがJAK(ヤーヌスキナーゼ)が活性化されることによってリン酸化を受け、核内へ移行して目的遺伝子を活性化する転写因子として機能する。この活性化経路はJAK-STAT経路と呼ばれており、JAK-STAT経路の制御不全は悪性腫瘍形成の初期の過程などにしばしば見られ、血管新生や腫瘍の生存延長、免疫抑制などを引き起こす。

PTEN遺伝子は1997年に腫瘍抑制因子として同定され[1][2]、染色体上の10q23.3に位置している。PTENタンパク質の構造中にはホスファターゼドメインとC2ドメインが含まれることがX線構造解析により明らかにされており、ホスファターゼドメインはPTENの酵素活性中心部位であり、C2ドメインは生体膜のリン脂質との結合に重要な部位である。PTENタンパク質は広く全身の細胞に発現しているが、特に上皮系の細胞に発現が高い。

PPARγ(ピーピーエイアールガンマ、Peroxisome Proliferator-Activated Receptor γ, NR1C3)とは核内受容体スーパーファミリーに属するタンパク質であり、転写因子としても機能する。「ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γ(ガンマ)」と和訳されることもある。PPARはα、β/δ、γの3種類のサブタイプが存在し、その中でもPPARγにはPPARγ1とγ2、γ3の少なくとも3種類のアイソフォームが存在することが知られている。選択的スプライシングの産物であるこれらのアイソフォームはそれぞれ発現や分子構造が異なる。PPARγは主に脂肪組織に分布して脂肪細胞分化などに関与するほか、マクロファージや血管内皮細胞などにも発現が見られる。インスリン抵抗性改善薬の標的分子でもある。

グルタチオンペルオキシダーゼ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%83%81%E3%82%AA%E3%83%B3%E3%83%9A%E3%83%AB%E3%82%AA%E3%82%AD%E3%82%B7%E3%83%80%E3%83%BC%E3%82%BC

グルタチオンペルオキシダーゼ(glutathione peroxidase)は、主な生物学的役割が酸化的損傷からの有機体の保護であるペルオキシダーゼ活性を有する酵素ファミリーの一般名である。グルタチオンペルオキシダーゼの生化学的機能は、脂質ヒドロペルオキシドの対応するアルコールへの還元と遊離過酸化水素の水への還元である。

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September 05, 2018

疼痛関連BPSDs(認知症に伴う行動・心理症状)の臨床管理に対するベルガモット精油の神経薬理学的特性

Neuropharmacological Properties of the Essential Oil of Bergamot for the Clinical Management of Pain-Related BPSDs.

疼痛関連BPSDs(認知症に伴う行動・心理症状)の臨床管理に対するベルガモット精油の神経薬理学的特性

Neuropharmacological Properties 神経薬理学的特性

BPSDs・Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia:認知症に伴う行動・心理症状

PUBMEDより

Curr Med Chem. 2018 Mar 6. doi: 10.2174/0929867325666180307115546.

Current Medicinal Chemistry 現在の医薬品化学

Scuteri D1, Rombola L1, Tridico L1, Mizoguchi H2, Watanabe C2, Sakurada T2, Sakurada S3, Corasaniti MT4, Bagetta G1, Morrone LA1.

Author information

1Department of Pharmacy, Health Science and Nutrition, Section of Translational Pharmacology, University of Calabria, 87036 Rende (CS). Italy.

カラブリア大学、トランスレーショナル薬学部、薬学・健康科学・栄養学科,

2Tohoku Pharmaceutical University - Department of Physiology and Anatomy Sendai. Japan.

東北薬科大学、仙台

3Daiichi College of Pharmaceutical Sciences - First Department of Pharmacology Fukuoka. Japan.

第一薬科大学、福岡

4University Magna Graecia - Department of Health Science Catanzaro. Italy.

マグナ グラエキア大学、イタリア

Abstract

要旨

BACKGROUND:

背景

Alzheimer's Disease (AD) accounts for approximately 50% of all cases of dementia and, in spite of the great effort for the development of disease-modifying drugs, a definitive treatment of cognitive impairment is not available yet.

アルツハイマー病はほぼ認知症の全ての症例の50%を占め、疾患修飾薬の開発のために多大な労力をかけているのにかかわらず、認知機能障害の決定的治療はまだ利用できていないです。

disease-modifying drugs疾患修飾薬
cognitive impairment 認知機能障害
definitive treatment 決定的治療

A perfect adherence to the current therapy of cognitive decline is needed for a better control of the disease and this is proven to reduce, though not completely abolish, the associated Behavioural and Psychological Symptoms of Dementia (BPSDs) from occurring.

疾患のより良好な管理のためには認知機能低下の現在の治療法に対する完全な遵守が必要であり、このことは、完全に解消はしないが、発症からのBPSDs(認知症に伴う行動・心理症状)を減少させることは証明されています、

This cluster of symptoms, remarkably affecting patients' health-related quality of life (HRQL), is tightly associated to pain states. Antipsychotics are the only treatment for BPSDs. However, these drugs are more effective and safer in the short-term (6-12 weeks), they are able to manage aggression but not agitation and they cannot control pain.

患者の健康関連の生活の質(HRQL)に顕著に影響を与えるこの周辺症状は疼痛状態に密接に関連しています。抗精神病薬はBPSDs(認知症に伴う行動・心理症状)の唯一の治療薬です。しかし、これらの薬剤は短期間(6-12週)でより効果的であって安全です。それらは攻撃的行動を管理することはできますが焦燥性興奮を管理することは出来なくて、それらは疼痛を管理することは出来ないです。

Antipsychotics 抗精神病薬
aggression 攻撃的行動
agitation  焦燥性興奮

Aromatherapy with Melissa officinalis and Lavandula officinalis has been employed to handle BPSDs, but it has not provided strong evidence to offer relief from pain. 1.2.

メリッサおよびラベンダーのアロマセラピーはBPSDs(認知症に伴う行動・心理症状)を扱うために採用されていますが、疼痛を軽減する強力な証拠を提供していないです。1.2。

OBJECTIVE:

目的

Bergamot Essential Oil (BEO) exerts antinociceptive activity through several pharmacological mechanisms: in particular, it is able to enhance autophagy, a process undergoing derangement in chronic pain. Thus, the sound pharmacological basis for clinical translation of aromatherapy with BEO in the treatment of BPSDs has been pointed out. 1.3.

ベルガモット精油(BEO)は、いくつかの薬理学的メカニズムを介して抗侵害知覚作用を発揮します。特に、慢性疼痛における錯乱を経験するプロセスであるオートファジーを強化することができる。従って、BPSDの治療におけるベルガモット精油(BEO)を用いたアロマテラピー臨床応用ための確かな薬理学的基礎が指摘されている。 1.3。

antinociceptive activity 抗侵害知覚作用
derangement 錯乱
Autophagy:オートファジー
clinical translation 臨床応用

CONCLUSION:

結論

The antinociceptive effects elicited by BEO in experimental pain models make of it a possible candidate for the pharmacological management of pain-related BPSDs.

実験的疼痛モデルにおいてベルガモット精油(BEO)によって誘発された抗侵害知覚作用は疼痛関連のBPSDs(認知症に伴う行動・心理症状)の薬理学的管理に対する可能性ある候補です。

KEYWORDS:

キーワード

Alzheimer’s Disease; Aromatherapy; Behavioural and Psychological Symptoms of Dementia (BPSDs); Bergamot Essential Oil; Dementia; Pain.

アルツハイマー病、アロマセラピー、BPSDs(認知症に伴う行動・心理症状)、ベルガモット精油、認知症、疼痛

用語

*中核症状とBPSD(行動・心理症状)はどう違う?
https://www.ninchisho-forum.com/knowledge/kaigo/007.html

認知症の症状には「中核症状」と呼ばれるものと、「BPSD(行動・心理症状)」と呼ばれるものがあります。かつてBPSDは、中核症状に対して「周辺症状」と言われてきましたが、近年は「BPSD(行動・心理症状)」という名称が一般的になりつつあります。
アルツハイマー型認知症(Alzheimer's disease;AD)の病態の本質的な過程に作用して,疾患の進行を抑制 する疾患修飾薬(Disease-modifying drug)が次世代のAD治療薬として注目されている.

*疾患修飾薬のことを調べていたときに見つけた記事
今後の抗認知症薬今後開発が待たれる根本的認知症治療
https://www.igaku.co.jp/pdf/1205_medicinal04.pdf

アルツハイマー型認知症(Alzheimer's disease;AD)の病態の本質的な過程に作用して,疾患の進行を抑制する疾患修飾薬(Disease-modifying drug)が次世代のAD治療薬として注目されている.脳内の病理学的変化が進む過程に直接作用し,神経細胞変性や神経細胞死を遅延させることができれば,結果的に認知症の進行を抑えることが可能となる.さらに,AD の早期診断,早期治療介入が可能となり,臨床症状が顕在化する前に疾患修飾薬が投与できるようになれば,疾病の発症を遅らせることができる.すなわち,AD を根本的に治療できる時代の到来となる.現在非常に多くの疾患修飾薬候補が臨床開発の段階にある.これらの薬剤開発を成功させ,日常臨床の場における早期治療介入を可能とするためには,乗り越えなければならない課題が山積しているものの,この困難に取り組む価値は自明であろう

*慢性疼痛における錯乱を経験するプロセスであるオートファジーを強化の意味を調べようとしたときにベルガモット精油にオートファジー増強の作用があることが下記の文献でわかりましたが、認知症による痛みの原因になる細胞とオートファジーとの関係を調べる必要があると思いました、

Role of D-Limonene in Autophagy Induced by Bergamot Essential Oil in SH-SY5Y Neuroblastoma Cells SH-SY5Y Neuroblastoma Cells

SH-SY5Y神経芽腫細胞におけるベルガモット精油によって誘発されたオートファジーのD-リモネンの役割

Neuroblastoma Cells:神経芽腫細胞

神経芽細胞腫
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E8%8A%BD%E7%B4%B0%E8%83%9E%E8%85%AB

神経芽細胞腫(しんけいがさいぼうしゅ、neuroblastoma)は、小児がんの組織型の一種。現在は神経芽腫と呼ばれる。小児がんにおいては白血病についで患者数が多い。神経堤細胞に由来する悪性腫瘍で、主に副腎髄質や交感神経幹から発生する。副腎から発生する腫瘤として発見される。転移先として肝臓、骨、骨髄が多い。

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August 29, 2018

アルツハイマー病(AD)や認知症のような神経変性疾患に対して試験された精油(ブラッククミン、ラベンダー、ユーカリグロブルス、ペパーミント、ローズマリー、ジャスミンサンバック、ブラックペパーなど)

Neuroprotective and Anti-Aging Potentials of Essential Oils from Aromatic and Medicinal Plants

芳香および薬用植物由来精油の神経保護およびアンチエイジングの可能性

PUBMED より

Front Aging Neurosci. 2017; 9: 168.

Frontiers in Aging Neuroscience

老化神経科学の最前線

Abstract

要旨

The use of essential oils (EOs) and their components is known since long in traditional medicine and aromatherapy for the management of various diseases, and is further increased in the recent times. The neuroprotective and anti-aging potentials of EOs and their possible mechanism of actions were evaluated by numerous researchers around the globe.

精油の使用およびそれらの成分は様々な疾患の管理のために昔から伝統医学およびアロマセラピーおいて知られていて、さらに近年では増加した。精油の神経保護およびアンチエイジングの可能性およびそれらの可能性ある作用機序は世界中の多くの研究者によって評価された。

Several clinically important EOs and their components from Nigella sativa, Acorus gramineus, Lavandula angustifolia, Eucalyptus globulus, Mentha piperita, Rosmarinus officinalis, Jasminum sambac, Piper nigrum and so many other plants are reported for neuroprotective effects.

ブラッククミン、石菖、ラベンダー、ユーカリグロブルス、ペパーミント、ローズマリー、ジャスミンサンバック、ブラックペパーなどの臨床的に重要ないくつかの精油およびそれらの成分や多くの他の植物の神経保護作用について報告されている。

This review article was aimed to summarize the current finding on EOs tested against neurodegenerative disorders like Alzheimer disease (AD) and dementia. The effects of EOs on pathological targets of AD and dementia including amyloid deposition (Aβ), neurofibrillary tangles (NFTs), cholinergic hypofunction, oxidative stress and glutamatergic abnormalities were focused.
このレビュー記事は、アルツハイマー病(AD)および認知症のような神経変性疾患に対して試験された精油に関する現在の研究結果を要約することを目的としました。アミロイド沈着(Aβ)、神経原線維変化(NFT)、コリン作動性機能低下、酸化ストレスおよびグルタミン酸作動異常を含むアルツハイマー病(AD)および認知症の病理学的標的に対する精油の作用に焦点を当てた。

neurodegenerative disorders 神経変性疾患
pathological targets 病理学的標的
amyloid deposition (Aβ), Aβのアミロイド沈着
neurofibrillary tangles (NFTs) 神経原線維変化
cholinergic hypofunction コリン作動性機能低下
oxidative stress 酸化ストレス
glutamatergic abnormalities グルタミン酸作動異常

Furthermore, effects of EOs on other neurological disorders including anxiety, depression, cognitive hypofunction epilepsy and convulsions were also evaluated in detail. In conclusion, EOs were effective on several pathological targets and have improved cognitive performance in animal models and human subjects.

さらに、不安、うつ病、認知機能障害のてんかんおよび痙攣を含む他の神経障害に対する精油の作用が詳細に評価された。結論として、いくつかの病理学的標的に対して有効であって、動物モデルおよび人間被験者において認知能力を改善した。

human subjects 人間被験者

Thus, EOs can be developed as multi-potent agents against neurological disorders with better efficacy, safety and cost effectiveness.

したがって、精油は、より良い効能、安全性および費用対効果を有していて、神経障害に対する多効薬として開発することができる。

cost effectiveness.費用対効果

Keywords: essential oils, Alzheimer’s disease, cholinesterase inhibitors, antioxidants, amyloid-β, NFTs, dementia, BACE1

キーワード:精油、アルツハイマー病、コリンエステラーゼ阻害剤、抗酸化剤、アミロイド-β、神経原線維変化(NFTs)、認知症、ベータ(β)セクレターゼ(BACE1)

用語

神経変性疾患 
順天堂大学 脳神経内科より
http://www.juntendo-neurology.com/n-hensei.html

神経変性疾患とは脳や脊髄にある神経細胞のなかで,ある特定の神経細胞群(例えば認知機能に関係する神経細胞や運動機能に関係する細胞)が徐々に障害を受け脱落してしまう病気です.残念ながらまだ原因はわかっていません。脱落してしまう細胞は病気によって異なっています。大きく分けるとスムーズな運動が出来なくなる病気,体のバランスがとりにくくなる病気,筋力が低下してしまう病気,認知能力が低下してしまう病気などがあげられます.

ベータ(β)セクレターゼ(BACE1)を調べていたときに見つけた文献

アルツハイマー病の原因となる酵素の活性調節機構を解明
http://www.riken.jp/~/media/riken/pr/press/2008/20080522_1/20080522_1.pdf

アルツハイマー病は、認知症をきたすことが最も多い疾患で、高齢化社会において重要な課題となる病気の1 つです。アルツハイマー病は、BACE1 という酵素がアミロイド前駆体タンパク質(APP)を切断して、アミロイドベーターペプチド(Aβ) と呼ぶペプチドを産出し、それが蓄積することで発症すると考えられています。このBACE1 の阻害剤は、アルツハイマー病の治療薬として最も期待されており、世界中でその研究開発が精力的に行われています。

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August 14, 2018

意図のパワーに関する証拠

Evidence about the power of intention

意図のパワーに関する証拠

PUBMEDより

Invest Clin. 2008 Dec;49(4):595-615.

[Article in Spanish]

Bonilla E1.

Author information

1Instituto de Investigaciones Clínica Dr. Ambrico Negrette-Centro de Investigaciones Biomédicas IVIC-Zulia, Maracaibo, Venezela

Abstract

要旨

Intention is defined as a directed thought to perform a determined action. Thoughts targeted to an end can affect inanimate objects and practically all living things from unicelular organisms to human beings.

意図は決定された行動を実行するための指向性思考と定義される。終わりを目標とした思考は無生物や特に単細胞生物から人間までの全ての生き物に影響を与える可能性があります

inanimate objects  無生物
unicelular organisms 単細胞生物

The emission of light particles (biophotons) seems to be the mechanism through which an intention produces its effects. All living organisms emit a constant current of photons as a mean to direct instantaneous nonlocal signals from one part of the body to another and to the outside world.

軽粒子(バイオフォトン)放出はその意図がその効果をもたらすメカニズムあると思われる。全ての生き物は身体のある部位から別の部位に、そして外界に瞬間的に非局所信号を向ける手段として常に一定の光子(フォトン)を放出します。

light particles  軽粒子

Biophotons are stored in the intracelular DNA. When the organism is sick changes in biophotons emissions are produced.Direct intention manifests itself as an electric and magnetic energy producing an ordered flux of photons.

バイオフォトンは細胞内DNAに保存されています。生体が病気になると、バイオフォトン放出の変化は産生します。直接の意図は、フォトンの一定流束を産生する電気および磁気エネルギーとして直接の意図は現れる。
flux 流束
Our intentions seem to operate as highly coherent frequencies capable of changing the molecular structure of matter. For the intention to be effective it is necessary to choose the appropriate time.

私たちの意図は、物質の分子構造を変化させることができる非常にコヒーレントな周波数として機能するようである。効果的にする意図のために、適切な時期を選択する必要があります。

In fact, living beings are mutually synchronized and to the earth and its constant changes of magnetic energy. It has been shown that the energy of thought can also alter the environment. Hypnosis, stigmata phenomena and the placebo effect can also be considered as types of intention, as instructions to the brain during a particular state of consciousness. Cases of spontaneous cures or of remote healing of extremely ill patients represent instances of an exceedingly great intention to control diseases menacing our lives.

実際、生き物は相互に同期していて、地球とその磁気エネルギーの絶え間ない変化に同期しています。思考のエネルギーも環境を変えることができることを示された。意図の特定の状態の間に脳への指示として、催眠、スティグマタ現象およびプラセボ効果も意図のタイプと考えることができる。自然治癒や重篤な患者の遠隔ヒーリングの場合は、私たちの生活を脅かす病気を制御するため極めて偉大なる意図の実例を表しています。

remote healing 遠隔ヒーリング
spontaneous cures自然治癒

The intention to heal as well as the beliefs of the sick person on the efficacy of the healing influences promote his healing. In conclusion, studies on thought and consciousness are emerging as fundamental aspects and not as mere epiphenomena that are rapidly leading to a profound change in the paradigms of Biology and Medicine.

治癒する意図と同様に癒しの効果への患者の信念は患者の治癒を促進します。結論として、思考や意識に関する研究は、生物学および医学のパラダイムにおける重大な変化を急速にもたらしている単なる付帯徴候でなくて、基本的な側面として浮上しています。

epiphenomena 付帯徴候(二次的な現象)

用語
Biophotonバイオフォトン 
東北工業大学 工学部 電気電子工学科医工学・バイオ系 小林 研究室より

http://www.eis.tohtech.ac.jp/study/labs/kobayashi/Biophoton.html

バイオフォトン(biophoton;生物フォトン)とは,生物がその生命活動に伴って放射している極めて弱い自発的発光です。生体内での酸化的代謝過程における生体物質の化学的励起に主に起因するものであり,その発光強度は10-16 W/cm2(〜103 photon/s・cm2)程度以下の紫外域から可視,近赤外波長領域の発光です。生物の生命活動や各種生理作用に付随して観測される発光ですが,ホタルや発光バクテリアなどの生物発光として知られている現象とは区別されます。

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August 09, 2018

花の香りと昆虫の化学コミュニケ―ションの進化(モノテルペンは防御、芳香族は花粉媒介者誘引)

The evolution of floral scent and insect chemical communication.

花の香りと昆虫化学コミュニケ―ションの進化

PUBMEDより

Ecol Lett. 2010 May;13(5):643-56. doi: 10.1111/j.1461-0248.2010.01451.x. Epub 2010 Mar 10.

Schiestl FP1.

Author information

1Institute of Systematic Botany, Zollikerstrasse 107, University of Zürich, 8008 Zürich, Switzerland. florian.

植物分類学研究所、チューリッヒ大学、スイス

Systematic Botany 植物分類学

Abstract

要旨

Plants have evolved a range of strategies to manipulate the behaviour of their insect partners. One powerful strategy is to produce signals that already have a role in the animals' own communication systems.

植物は昆虫パートナーの行動を操作するためのさまざまな戦略を進化させました。一つの強力な戦略はすでに動物自身の通信システムにおいて役割を果たす信号を産生することです。

To investigate to what extent the evolution of floral scents is correlated with chemical communication in insects, I analyse the occurrence, commonness, and evolutionary patterns of the 71 most common 'floral' volatile organic compounds (VOCs) in 96 plant families and 87 insect families.

どの程度花の香りの進化が昆虫の化学コミュニケーションと相関しているかを調べるために、私は、96の植物科と 87の昆虫科における発生、共通性、および71の最も一般的なの揮発性有機化合物の進化パターンを分析します。

occurrence 発生
volatile organic compounds (VOCs) 揮発性有機化合物

I found an overlap of 87% in VOCs produced by plants and insects. 'Floral' monoterpenes showed strong positive correlation in commonness between plants (both gymnosperms and angiosperms) and herbivores, whereas the commonness of 'floral' aromatics was positively correlated between angiosperms and both pollinators and herbivores.

私は植物および昆虫によって産生される揮発性有機化合物(VOCs)で87%の重複を解明した。花のモノテルペンは植物(裸子植物と被子植物の両方)と草食動物.との共通性において強い正の相関を示したが、花の芳香族の共通性は被子植物と花粉媒介者と草食動物.の両方との間で正の相関をしていた。

positive correlation 正の相関
gymnosperms 裸子植物
angiosperms 被子植物
herbivores 草食動物.
pollinators 花粉媒介者
aromatics 芳香族

According to a multivariate regression analysis the commonness of 'floral' aromatics was best explained by their commonness in pollinators, whereas monoterpenes were best explained by herbivores. Among pollinator orders, aromatics were significantly more common in Lepidoptera than in Hymenoptera, whereas monoterpenes showed no difference among the two orders.

多変量回帰分析によると、花の芳香族は花粉媒介者のそれらの共通性によって最も良く説明できるが、モノテルペンは草食動物.よって最も良く説明できます。花粉媒介者の受粉の中で、芳香族はハチ類よりチョウ目において一般的であるが、モノテルペンは2つの受粉者の中で違いは示さなかった。

multivariate regression analysis  多変量回帰分析
Lepidoptera チョウ目
Hymenoptera ハチ類

Collectively, these patterns suggest that plants and insects converge in overall patterns of volatile production, both for attraction and defence. Monoterpenes seem to have evolved primarily for defence under selection by herbivores, whereas aromatics evolved signalling functions in angiosperms, primarily for pollinator attraction.

まとめると、これらのパターンは、誘引や防衛の両方で、植物や昆虫が揮発性産出の全体的パターンに収束します。モノテルペンは草食動物による選択下で防衛のために主に進化したが、芳香族は主に花粉媒介者誘引のために、被子植物におけるシグナル伝達機能を進化させた。

用語

揮発性有機化合物

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8F%AE%E7%99%BA%E6%80%A7%E6%9C%89%E6%A9%9F%E5%8C%96%E5%90%88%E7%89%A9

揮発性有機化合物(きはつせいゆうきかごうぶつ、英: Volatile Organic Compounds)は、常温常圧で大気中に容易に揮発する有機化学物質の総称のことである。略称は、VOCs、VOC。

裸子植物

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A3%B8%E5%AD%90%E6%A4%8D%E7%89%A9

裸子植物 (らししょくぶつ、英語: Gymnosperm、学名:Gymnospermae)は、種子植物のうち胚珠がむきだしになっているものを指す[2]。ソテツ類、イチョウ類、マツ類、グネツム類を含む。

被子植物
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A2%AB%E5%AD%90%E6%A4%8D%E7%89%A9

被子植物(ひししょくぶつ、Angiospermae、Magnoliophyta、Angiosperm)とは、植物の分類の主要な1グループ名[1]。種子植物(顕花植物)のうち、一般に花と呼ばれる生殖器官の特殊化が進んで、胚珠が心皮にくるまれて子房の中に収まったものをいう。裸子植物と対をなす分類群である。「被子植物門」、「被子植物類」。

花粉媒介 Pollination - 筑波大学生物学類
http://www.biol.tsukuba.ac.jp/~algae/BotanyWEB/pollination.html

種子植物において、花粉粒が胚珠または雌しべの柱頭に付着する現象を送粉、受粉、授粉または花粉媒介 (ポリネーション pollination) という。

被子植物では、受粉した花粉粒は花粉管 (pollen tube) を伸ばし、花柱の中を通って子房中にある胚珠の珠孔へ達する。到達した花粉管からは2個の精細胞が雌性配偶体 (胚嚢 embryo sac) へ渡され、1個は卵と、もう1個は中央細胞と合体する。受精した卵は胚に、受精した中央細胞は胚乳 (二次胚乳) になる。被子植物ではこのように2つの受精が起こるので、この現象を重複受精 (double fertilization) とよぶ。裸子植物では花粉粒はむき出しである胚珠の珠孔へ付着し (受粉)、そこで精細胞または精子が雌性配偶体へ渡される。裸子植物では普通卵と精細胞 (または精子) の受精のみが起こり、すでにあった雌性配偶体が胚乳 (一次胚乳) になる。

いずれにしても種子植物では、受粉が有性生殖における必須なステップになっている。動くことのできない種子植物にとって、送粉は種子散布と共に自らの遺伝子を広げる数少ない機会の1つである。種子植物はさまざまな手段によって花粉粒を雌しべまたは胚珠へ運んでいる。

チョウ目
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%83%A7%E3%82%A6%E7%9B%AE

チョウ目(チョウもく、学名:Lepidoptera)は、昆虫類の分類群の一つ。鱗翅目(りんしもく)、またはガ目ともいう。いわゆるチョウやガがここに分類されるが、「ガ」の種類数は「チョウ」の20-30倍で、ガの方が圧倒的に種類数が多い。また鱗粉を持つ翅のある目なため、チョウとガはここでは区別されてはいない。

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July 07, 2018

オポパナックス精油成分β-ビサボレンは乳がん細胞株において細胞毒性を示す。

β-Bisabolene, a Sesquiterpene from the Essential Oil Extract of Opoponax (Commiphora guidottii), Exhibits Cytotoxicity in Breast Cancer Cell Lines.

オポパナックス(Commiphora guidottii)精油抽出物由来のセスキテルペンであるβ-ビサボレンは、乳がん細胞株において細胞毒性を示す。

Cytotoxicity 細胞毒性

PUBMEDより

Phytother Res. 2016 Mar;30(3):418-25. doi: 10.1002/ptr.5543. Epub 2015 Dec 15.

Yeo SK1, Ali AY2, Hayward OA1, Turnham D1, Jackson T2, Bowen ID2, Clarkson R1.

Author information
1
European Cancer Stem Cell Research Institute, School of Biosciences, Cardiff University, Hadyn Ellis Building, Maindy Road, Cathays, Cardiff, CF24 4HQ, UK.
2
School of Biosciences, Cardiff University, Museum Avenue, Cardiff, CF10 3AX, UK.

Abstract

要旨

The essential oils from Commiphora species have for centuries been recognized to possess medicinal properties. Here, we performed gas chromatography-mass spectrometry on the essential oil from opoponax (Commiphora guidotti) and identified bisabolene isomers as the main constituents of this essential oil.

ミルラノキ属種からの精油は何世紀にわたって薬効成分を有していることが認識されていた。ここで、オポパナックス(Commiphora guidotti)精油のガスクロマトグラフィー質量分析を行い、この精油の主要成分であるビサボレン異性体を同定した。

Commiphora species  ミルラノキ属種
medicinal properties: 薬効成分
bisabolene isomers ビサボレン異性体
gas chromatography-mass spectrometry ガスクロマトグラフィー質量分析法

Opoponax essential oil, a chemical component; β-bisabolene and an alcoholic analogue, α-bisabolol, were tested for their ability to selectively kill breast cancer cells. Only β-bisabolene, a sesquiterpene constituting 5% of the essential oil, exhibited selective cytotoxic activity for mouse cells (IC50 in normal Eph4: >200 µg/ml, MG1361: 65.49 µg/ml, 4T1: 48.99 µg/ml) and human breast cancer cells (IC50 in normal MCF-10A: 114.3 µg/ml, MCF-7: 66.91 µg/ml, MDA-MB-231: 98.39 µg/ml, SKBR3: 70.62 µg/ml and BT474: 74.3 µg/ml).

オポパナックス精油、化学成分; β-ビサボレンおよびアルコールのアナログ(類似体)であるα-ビサボロールは選択的に乳がん細胞を死滅させる能力について試験された。精油の5%を構成するセスキテルペンであるβ-ビサボレンのみが、マウス細胞(正常Eph4:>200μg/ ml、MG1361:65.49μg/ ml、4T1:48.99μg/ mlではIC50)およびヒト乳がん細胞(IC50 in normal MCF-10A: 114.3 µg/ml, MCF-7: 66.91 µg/ml, MDA-MB-231: 98.39 µg/ml, SKBR3: 70.62 µg/ml and BT474: 74.3 µg/ml). に対して選択的細胞毒性を示した。

This loss of viability was because of the induction of apoptosis as shown by Annexin V-propidium iodide and caspase-3/7 activity assay. β-bisabolene was also effective in reducing the growth of transplanted 4T1 mammary tumours in vivo (37.5% reduction in volume by endpoint).

この生存性の喪失はアネキシンV -ヨウ化プロピジウムおよびカスパーゼ-3/7活性アッセイによって示されるようなアポトーシス(細胞死)の誘発のためであった。また、β-ビサボレンは、インビボ・生体内(エンドポイントによる体積の37.5%減少)で移植された4T1乳腺腫瘍増殖の減少において有効であった。

viability 生存性
Annexin V-propidium iodideアネキシンV -ヨウ化プロピジウム(PI)
mammary tumors 乳腺腫瘍

In summary, we have identified an anti-cancer agent from the essential oil of opoponax that exhibits specific cytotoxicity to both human and murine mammary tumour cells in vitro and in vivo, and this warrants further investigation into the use of β-bisabolene in the treatment of breast cancers.

要約すると、私たちは、インビトロ(試験管内)およびインビボ(生体内)でヒト乳房腫瘍細胞およびマウス乳房腫瘍細胞の両方に特異的相棒毒性を示すオポパナックス精油からの抗がん剤を同定した。これは乳がん治療におけるβ-ビサボレン使用に関してさらなる研究を正当化します。

anti-cancer agent 抗がん剤
mammary tumour cells 乳腺腫瘍細胞

KEYWORDS:

キーワード

Commiphora guidottii; apoptosis; bisabolene; breast cancer; opoponax; scented myrrh; sesquiterpene

Commiphora guidottii、アポトーシス(細胞死)、ビサボレン、乳がん、オポパナックス、匂いミルラ、セスキテルペン


用語

ビサボレン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%82%B5%E3%83%9C%E3%83%AC%E3%83%B3

ビサボレン(英: Bisabolenes)はセスキテルペンの一種で、天然にはレモン、ライム、ベルガモット、クスノキ、スターアニス、カルダモン、サンダルウッドなどの精油中に広く存在する[1

異性体
α体、β体、γ体の異性体が知られており、α体には(Z)-体と(E)-体の立体異性体がある。α体とβ体には光学異性体があるが、精査されていない。α-(Z)-体はグリーンフローラル、α-(E)-体はグリーン調のウッディハーバル、β体はフローラル、ウッディ調、γ体はバルサム様ウッディ香を持つ[1]。

細胞毒性
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B4%B0%E8%83%9E%E6%AF%92%E6%80%A7

細胞毒性(さいぼうどくせい、英: cytotoxicity)とは、細胞に対して死、もしくは機能障害や増殖阻害の影響を与える、物質や物理作用などの性質をいう。細胞傷害性ともいう。ただし「細胞毒性」は外来物質による傷害の意味に用いることが多く、一方免疫系、補体系やサイトカインによる作用(細胞傷害性 の項参照)に関しては普通「細胞傷害性」の語を使う(英語ではいずれも同じCytotoxicity)。細胞毒性の要因としては、細胞を形作る物質・構造の破壊、細胞の生存に必須な活動(呼吸、基本的代謝、DNA複製、転写、翻訳等)の阻害、細胞周期や細胞内シグナル伝達への影響など、様々なものが考えられる

カスパーゼ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%82%B9%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%BC

カスパーゼ(Caspase)とは、細胞にアポトーシスを起こさせるシグナル伝達経路を構成する、一群のシステインプロテアーゼである。システインプロテアーゼは活性部位にシステイン残基をもつタンパク質分解酵素であり、カスパーゼは基質となるタンパク質のアスパラギン酸残基の後ろを切断する。Caspaseという名はCysteine-ASPartic-acid-proteASEを略したものである。英語の発音は「カスペース」である[1]。

エンドポイント 薬学用語解説
http://www.pharm.or.jp/dictionary/wiki.cgi?%e3%82%a8%e3%83%b3%e3%83%89%e3%83%9d%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%83%88

治療行為の有効性を示すための評価項目のこと。臨床試験(治験)でのエンドポイントは、治療の目的に合っており、なおかつ、客観的に評価できる項目が望ましいとされている。臨床試験における治療行為で本来求めたいアウトカムは、死亡率の低下、疾患の発症率の低下、QOLの向上、副作用の低減などであり、これらの評価項目は、真のエンドポイント(true endpoint)と呼ばれる。しかし、それらを治験の期間内で評価することは難しいため、一般には、血糖値、血清脂質値、腫瘍サイズ、血圧、など短期間で評価できる代用エンドポイント(サロゲートエンドポイント)が採用される。

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June 26, 2018

カモミールジャーマン精油成分α-ビサボロールの抗アミロイド形成作用および抗アポトーシス作用(細胞株実験)

Anti-amyloidogenic and anti-apoptotic effect of α-bisabolol against Aβ induced neurotoxicity in PC12 cells.

PC-12細胞(ラット副腎褐色細胞腫)のアミロイドβタンパク質(Aβ)誘発神経毒性に対するα-ビサボロールの抗アミロイド形成作用および抗アポトーシス作用

Anti-amyloidogenic effect :抗アミロイド形成作用
anti-apoptotic effect 抗アポトーシス作用
α-bisabolol:α-ビサボロール
Aβ induced neurotoxicity アミロイドβタンパク質(Aβ)誘発神経毒性
PC12 cells:PC-12細胞(ラット副腎褐色細胞腫)

PUBMEDより

Shanmuganathan B1, Suryanarayanan V2, Sathya S1, Narenkumar M1, Singh SK2, Ruckmani K3, Pandima Devi K4.
Author information
1
Department of Biotechnology, Alagappa University, Karaikudi 630003, Tamil Nadu, India.
2
Computer Aided Drug Design and Molecular Modeling Lab, Department of Bioinformatics, Alagappa University, Karaikudi 630003, Tamil Nadu, India.
3
National Facility for Drug Development (NFDD) for Academia, Pharmaceutical and Allied Industries, Department of Pharmaceutical Technology, University College of Engineering, BIT Campus, Anna University, Tiruchirappalli 620024, Tamil Nadu, India.
4
Department of Biotechnology, Alagappa University, Karaikudi 630003, Tamil Nadu, India.

Abstract

要旨

Alzheimer's disease (AD) is a life-threatening neurodegenerative disorder leading to dementia, with a progressive decline in memory and other thinking skills of elderly populace. Of the multiple etiological factors of AD,the accumulation of senile plaques (SPs) particularly as Aβ oligomers correlates with the relentlessness cognitive impairment in AD patients and play a vital role in AD pathology.

アルツハイマー病((AD)は高齢者の人々の記憶および他の思考スキルの進行性低下を伴う、認知障害に導く生命を脅かす神経変性疾患である。アルツハイマー病((AD)の複数病的因子のなかで、特にアミロイドβオリゴマーとしての老人斑(SPs)の蓄積はAD患者の苛酷な認知障害と相関し、AD病理において重要な役割を果たす


the multiple etiological factors 複数の病的因子
senile plaques (SPs) 老人斑(SPs)
Aβ oligomers  アミロイドβオリゴマー
cognitive impairment 認知機能障害

Since natural essential oil constituents have successfully served as a source of drugs for AD treatment, the present study aims at the in vitro and in silico investigation of anti-amyloidogenic potential and anti-apoptotic property of the α-bisabolol against Aβ25-35 induced neurotoxicity in PC12 cells.

天然精油成分はアルツハイマー病((AD)治療の薬源として成功しているので、本研究は、PC12細胞におけるアミロイドβタンパク質(25-35)誘発神経毒性に対するα-ビサボロールの 抗アミロイド形成の可能性および抗アポトーシス作用のイン・ビトロおよびイン・シリコ研究を目的としている

Aβ25-35 アミロイドβタンパク質(25-35)、
anti-amyloidogenic 抗アミロイド形成
anti-apoptotic property 抗アポトーシス作用

Treatment with α-bisabolol (5 μg/ml) after 24 h incubation with Aβ25-35 reduced the aggregation propensity of Aβ (p < 0.05), as observed by the reduced fluorescence intensity of thioflavin T (ThT). Confocal laser scanning microscopy (CLSM) analysis, Transmission electron microscopy (TEM), Fourier transform infrared (FTIR) spectroscopic analysis and molecular dynamics simulation study also substantiated the Aβ fibril formation hampering ability of α-bisabolol even after 9 days of incubations.

チオフラビンT(ThT)「アミロイド染色」の蛍光強度減少よって観察されるように、アミロイドβタンパク質(25-35)との24時間培養後のα-ビサボロール(5μg/ ml)による処理は、アミロイドβタンパク質(Aβ)の凝集傾向を減少させた(p <0.05)。共焦点レーザー走査顕微鏡(CLSM)分析、透過型電子顕微鏡(TEM)、フーリエ変換赤外(FTIR)分光分析および分子動力学シミュレーション研究も9日間の培養後でさえも、α-ビサボロールのアミロイド β ペプチド(Aβ)線維形成阻害能力を実証した。

thioflavin T チオフラビンT
fluorescence 蛍光
共焦点レーザー走査型顕微鏡(CLSM)
Transmission electron microscopy (TEM) 透過型電子顕微鏡
Fourier transform infrared (FTIR) フーリエ変換赤外分光(FTIR)
molecular dynamics simulation 分子動力学シミュレーション

The results of antiaggregation and disaggregation assay showed an increase in fluorescence intensity in Aβ treated group, whereas the co-treatment of α-bisabolol (5 μg/ml) with Aβ25-35 showed an extensive decrease in the fluorescence intensity, which suggests that α-bisabolol prevents the oligomers formation as well as disaggregates the matured fibrils.

抗凝固および脱凝集アッセイの結果は、Aβ処置群において蛍光強度の増加を示したが、α-ビサボロール(5μg/ ml)とアミロイドβタンパク質(25-35)の同時処理は蛍光強度の大幅な減少を示し、そのことはα-ビサボロールがオリゴマーの形成を妨げるとともに、成熟フィブリルを分解することを示唆している。

FACS analysis of the cells revealed  the competency of α-bisabolol in rescuing the PC12 cells from Aβ induced neurotoxicity and chromosomal damage and clonogenic assay,proved its ability to retain the colony survival of cells. Overall, the anti-amyloidogenic and anti-apoptotic effect of α-bisabolol proves that it could be used as an excellent therapeutic drug to combat AD.

細胞のフローサイトメーター装置(FACS)分析は、アミロイドβタンパク質(Aβ)誘発神経毒性、染色体損傷およびクローン形成法からPC-12細胞(ラット副腎褐色細胞腫)のレスキューにおけるα-ビサボロールの能力を明らかにして、細胞のコロニー生存の保持能力を証明した。全体として、α-ビサボロールの抗アミロイド形成および抗アポトーシス作用は、アルツハイマー病(AD)と戦うための優れた治療薬として使用できることを証明している。

antiaggregation 抗凝集
disaggregation 脱凝集
fluorescence intensity 蛍光強度
chromosomal damage 染色体損傷
clonogenic assay クローン形成法
KEYWORDS:
キーワード
Anti-amyloidogenic; Anti-apoptotic; Aβ(25?35) peptide; PC12 cells; α-bisabolol

抗アミロイド、抗アポトーシス;、アミロイドβタンパク質(25-35)ペプチド;、PC12細胞;、α-ビサボロール

用語

PC-12細胞(ラット副腎褐色細胞腫)
http://www.dspbio.co.jp/pdf/square2/neuron.pdf

ラット副腎髄質クロム親和性細胞腫から樹立された細胞株であるPC-12細胞は、神経成長因子(NGF)を作用させることにより、神経突起を伸張して、交感神経細胞様に分化することが知られています。このため、PC-12細胞は、神経細胞における分化機構の解明やNGFの作用機構解明の研究に利用されています。

アミロイドβタンパク質
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E3%82%A2%E3%83%9F%E3%83%AD%E3%82%A4%E3%83%89%CE%B2%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%91%E3%82%AF%E8%B3%AA

アルツハイマー病の病理学的特徴の一つである老人斑の主要構成成分は、アミロイドβタンパク質(Aβ)と呼ばれる40アミノ酸程度のペプチドである。Aβ沈着が病理学的に捉えられる最初期病変であること、Aβが凝集し、直接神経細胞毒性を示しうること、そして家族性アルツハイマー病患者の遺伝学的解析から、Aβの産生および蓄積の異常がアルツハイマー病の発症に深く関係しているという「アミロイドカスケード仮説」が現在広く支持されている。Aβは前駆体タンパク質APPの部分断片であり、βセクレターゼおよびγセクレターゼによる連続した切断によって産生、分泌される。そして細胞外で様々な経路において分解を受ける。したがってセクレターゼ活性の制御やAβ分解経路の活性化はアルツハイマー病治療戦略として重要であると考えられている。

in silico
https://ja.wikipedia.org/wiki/In_silico

in silico(イン・シリコ)は、in vivo (生体内で)や in vitro (ガラス、すなわち試験管内で)などに準じて作られた用語で、文字どおりには「シリコン内で」の意味であり、実際には「コンピュータを用いて」を意味する。バイオインフォマティクスなどの研究で頻繁に見られる表現である。

silico はシリコン(ケイ素)で、コンピュータの半導体にシリコンが使われていることからこのような表現になった。
分子生物学などの実験や測定は通常、ウェット (wet) と呼ばれるように細胞や各種の生体分子を実際に取り扱いながら行われる。それに対して、実験や測定に関連するシミュレーション計算など、実際に対象物を取り扱わず計算で結果を予測する手法を指して in silico と呼ぶ。

チオフラビンT

アミロイドの染色:チオフラビンT染色
http://immuno2.med.kobe-u.ac.jp/20090331-3415/

チオフラビンT(Thioflavine T)染色はアミロイドに対して最も特異性が高い方法である。
染色した標本を蛍光顕微鏡で観察してアミロイドを確認する。

アミロイド線維形成のことを調べていたときにみつけました。

「アミロイド形成の分子機構解明と阻害剤・診断法の開発」
https://www.jst.go.jp/kisoken/sorst/hyouka/2004/pdf/h16_mihara.pdf

研究概要

アルツハイマー病やプリオン病に代表されるアミロイド性疾患の分子機構解明とそれに基づいた新規の阻害機構や診断法開発のための基盤研究を実施することを目的とした。研究代表者独自の人工タンパク質を用いた研究により相同的アミノ酸配列認識機構によるアミロイド線維形成を明らかにし,阻害の機構モデルを提示した。さらにアルツハイマー病アミロイドβタンパク質を研究ターゲットとし,人工ペプチドを用いたアミロイド線維の増幅という世界初の研究手法を開発し,線維の増幅による検出感度向上システムの基盤研究を行った。


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3年前にヒルデガルド修道院に行きました。滞在先のホテルで修道院の朝の鐘の音を録画しました。
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