March 23, 2019

神経膠腫(グリオーマ )治療に対する鼻腔内ペリリルアルコール:分子メカニズムおよび臨床開発

Intranasal Perillyl Alcohol for Glioma Therapy: Molecular Mechanisms and Clinical Development
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6321279/
神経膠腫(グリオーマ )治療に対する鼻腔内ペリリルアルコール:分子メカニズムおよび臨床開発
intranasal 鼻腔内
perillyl alcohol ペリリルアルコール
Glioma: :神経膠腫(グリオーマ )
PUBMEDより
Int J Mol Sci. 2018 Dec; 19(12): 3905.
Published online 2018 Dec 6. doi: 10.3390/ijms19123905
Thomas C. Chen,1,* Clovis O. da Fonseca,2 and Axel H. Schönthal3,*
Abstract
要旨
Intracranial malignancies, such as primary brain cancers and brain-localized metastases derived from peripheral cancers, are particularly difficult to treat with therapeutic agents, because the blood-brain barrier (BBB) effectively minimizes brain entry of the vast majority of agents arriving from the systemic circulation.Intranasal administration of cancer drugs has the potential to reach the brain via direct nose-to-brain transport, thereby circumventing the obstacle posed by the BBB.
血液脳関門(BBB)は体循環から到来する大半の薬剤の侵入を最小にするので、原発性脳腫瘍および脳に限局している転移などの頭蓋内悪性腫瘍は特に治療薬で治療するのが難しい。抗がん剤の鼻腔内投与は鼻から脳への直接輸送を介して脳に到達する可能性があり、それによって、血液脳関門(BBB)によってもたらされる障害を回避する。
intracranial 頭蓋内
malignancies 悪性腫瘍
primary brain cancer 原発性脳腫瘍
metastases 転移
peripheral cancer 末梢性がん
therapeutic agents 治療薬
blood-brain barrier (BBB) 血液脳関門(BBB)
systemic circulation 体循環
cancer drug 抗がん剤
However, in the field of cancer therapy, there is a paucity of studies reporting positive results with this type of approach. A remarkable exception is the natural compound perillyl alcohol (POH). Its potent anticancer activity was convincingly established in preclinical studies, but it nonetheless failed in subsequent clinical trials, where it was given orally and displayed hard-to-tolerate gastrointestinal side effects.
しかしながら、がん治療の分野において、この種のアプローチで肯定的結果を報告する研究は不足している。注目すべき例外は、天然化合物ペリリルアルコール(POH)です。その強力な抗がん作用は前臨床試験で説得力をもって確立されたが、それにもかかわらず、それはその後の臨床試験では失敗した。それは経口投与されて、耐えられないほどの胃腸の副作用を示した。
Intriguingly, when switched to intranasal delivery, POH yielded highly promising activity in recurrent glioma patients and was well tolerated. As of 2018, POH is the only intranasally delivered compound in the field of cancer therapy (outside of cancer pain) that has advanced to active clinical trials. In the following, we will introduce this compound, summarize its molecular mechanisms of action, and present the latest data on its clinical evaluation as an intranasally administered agent for glioma.
興味深いことに、鼻腔内投与に切り替えたときに、ペリリルアルコール(POH)は再発性神経膠腫患者において極めて有望な活性をもたらし、そして十分に許容された。2018年現在、ペリリルアルコール(POH)は積極的に臨床試験へと進んでいるがん治療(がん疼痛以外)の分野で鼻腔内投与される唯一の化合物です。以下では、私たちはこの化合物を紹介し、その分子作用機構を要約し、神経膠腫の鼻腔内投与薬としての臨床評価に関する最新のデータを提示します。
recurrent glioma patients 再発性神経膠腫患者
molecular mechanisms of action 分子作用機構
Keywords: intranasal, perillyl alcohol, temozolomide
キーワード:鼻腔内、ペリリルアルコール、テモゾロミド
用語
ペリリルアルコール(POH)は紫蘇精油に5.4%含まれています。
紫蘇精油
学名:Perilla frutescens
科名:シソ科
抽出部位:葉と花穂
(―) Perillaldehyde (―) ペリルアルデヒド(86.8%)
Perilly alcohol ペリリルアルコール(5.4%)
Linalool リナロール(1.6%)
Second edition Essential Oil Safetyより
神経膠腫(グリオーマ)
http://www.ims.u-tokyo.ac.jp/glioma/tumor/glioma.html
脳腫瘍は、最新の病理学的分類によると100種類以上あります2)。脳腫瘍は大きく良性と悪性に分けられ、そのいずれであるかによって治療戦略が変わってきます。
良性脳腫瘍の場合は、手術の果たす役割が大きく、完全に摘出できれば完治が期待できます。一方、悪性脳腫瘍の場合は手術だけではなく、放射線治療と化学療法も重要です。
脳と脊髄には神経細胞と神経線維以外に、それらを支持する神経膠細胞があり、この神経膠細胞から発生する腫瘍を総称して神経膠腫(グリオーマ )といいます。
脳腫瘍とは
http://team.tokyo-med.ac.jp/nou/neuro/disease01.html
脳腫瘍とは文字通り「脳および髄膜に発生した新生物(できもの、腫瘍)」のことです。頭蓋骨の下には、脳を覆っている髄膜(硬膜、くも膜、軟膜)があり、その髄膜で覆われているのが脳です。脳腫瘍とは頭蓋骨の中に発生した新生物をすべて含んだ名称です。
]
 脳腫瘍は頭蓋骨の中のどの細胞から発生したかによって、7つの群に大きく分けられ、さらにその腫瘍を構成している細胞群の配列、細胞の形、増殖能力などによって更に細分類され、現在は133種類の脳腫瘍がWHO(World Health Organization:世界保健機構)によって登録されています。
 脳腫瘍には頭蓋内の細胞から発生した「原発性脳腫瘍」と、脳以外の身体の部分で発生したがんが脳に転移した「転移性脳腫瘍」があります。一般に脳腫瘍と言った場合は「原発性脳腫瘍」を示すことが多い様です。

 脳腫瘍には良性と悪性があり、前述のWHO脳腫瘍分類にて明確に定義されています。一般に脳実質内から発生する腫瘍(髄内腫瘍)は悪性のものが多く、髄膜、末梢神経、血管などから発生する腫瘍(髄外腫瘍)は良性のものが多いという傾向があります。
テモゾロミド
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%83%A2%E3%82%BE%E3%83%AD%E3%83%9F%E3%83%89
テモゾロミド(Temozolomide)は経口投与可能な抗がん剤である。商品名テモダール。アルキル化剤に属し、初発・再発の星状細胞腫(膠芽腫等)の悪性度の高い脳腫瘍の治療に用いられるほか、海外では悪性黒色腫の治療にも用いられる。 また承認外用法として乏突起神経膠腫の治療に、旧来の忍容性の低いPCV療法(プロカルバジン、ロムスチン、ビンクリスチン)の代わりに用いられている国もある。
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February 11, 2019

意義ある情動への匂いの影響

Effects of odor on emotion, with implications

意義ある情動への匂いの影響

PUBMEDより

Front Syst Neurosci. 2013; 7: 66.

Frontiers in Systems Neuroscience

システム神経科学のフロンティア

Mikiko Kadohisa

MRC Cognition and Brain Sciences Unit, Department of Experimental Psychology, University of Oxford Oxford, UK.

英国医学研究協議会認知脳科学部門、オックスフォード大学実験心理学部,英国

Abstract

要旨

The sense of smell is found widely in the animal kingdom. Human and animal studies show that odor perception is modulated by experience and/or physiological state (such as hunger), and that some odors can arouse emotion, and can lead to the recall of emotional memories.

嗅覚は動物界に広くみられます。ヒトおよび動物の研究は、匂いの知覚は経験および/または生理学的状態(例えば空腹など)によって調節され、および幾つかの匂いは情動を喚起することができ、情動的記憶の想起につながることを示しています。

odor perception 匂いの知覚

Further, odors can influence psychological and physiological states. Individual odorants are mapped via gene-specified receptors to corresponding glomeruli in the olfactory bulb, which directly projects to the piriform cortex and the amygdala without a thalamic relay.

さらに、匂いは心理的、生理的状態に影響を与えることができます。個々の匂い物質は視床中継なしで梨状皮質および扁桃核に直接投射する嗅球の糸球体に対応する特異遺伝子受容体を介してマッピングされます。

gene-specified receptors 特異遺伝子受容体
glomeruli function 糸球体機能
olfactory bulb 嗅球
piriform cortex 梨状皮質
thalamic relay 視床中継

The odors to which a glomerulus responds reflect the chemical structure of the odorant. The piriform cortex and the amygdala both project to the orbitofrontal cortex (OFC) which with the amygdala is involved in emotion and associative learning, and to the entorhinal/hippocampal system which is involved in long-term memory including episodic memory.

糸球体が反応する匂いは匂いの化学構造に反映します。梨状皮質および扁桃核の両方は、扁桃体が有する情動および関連学習に関与する眼窩前頭皮質(OFC)へ、およびエピソード記憶を含む長期記憶に関与する海馬/嗅内システムへ投射されます。

orbitofrontal cortex  眼窩前頭皮質
long-term memory  長期記憶
episodic memory.エピソード記憶
entorhinal 嗅内

Evidence that some odors can modulate emotion and cognition is described, and the possible implications for the treatment of psychological problems, for example in reducing the effects of stress, are considered.

いくつかの匂いが情動および認知を調節できる証拠は記述されていて、心理的問題に対する治療の関与の可能性は、例えばストレスの影響低減、考慮されます。

possible implication 関与の可能性

Keywords: odor, emotion, amygdala, hippocampus, prefrontal cortex

キーワード:匂い、情動、扁桃核、海馬、前頭前皮質

用語

システム神経科学
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E7%A7%91%E5%AD%A6

システム神経科学(しすてむしんけいかがく、英: Systems neuroscience)は神経科学の下位分野で、覚醒し、行動する正常な生物の神経回路や神経システムの機能を研究する。システム神経科学は、神経細胞が結合してニューラル・ネットワークを作った時にどのようにふるまうのか (例えば、視覚や自発運動など) を研究する様々な分野の総称である。この分野では、神経科学者は異なる神経回路がどのようにして感覚情報を分析し、外的環境を認識し、意思決定を行い、運動を実行するかを研究している。システム神経科学に関心がある研究者は脳に対する分子神経科学や細胞神経科学的なアプローチと、行動神経科学や認知神経科学のおもな守備範囲である言語や、記憶、自己認識のような高次精神活動の間にある大きな溝に着目している。

眼窩前頭皮質を調べたときにみつけた記事
アロマと嗅覚、そしてストレス
https://www.toho-u.ac.jp/sci/bio/column/035599.html

眼窩前頭皮質への経路は香りの認知に関する弁別に関与しています。扁桃体への経路は匂い刺激に対する情動的反応に関係していると考えられています。また、内側嗅皮質への経路は嗅覚性記憶に関係しています。

entorhinal 嗅内を調べていたときに見つけた記事
嗅内野
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E5%97%85%E5%86%85%E9%87%8E

嗅内野は内側側頭葉記憶システムの構成要素として宣言的記憶機能に関わる。皮質と海馬の間に見られる入出力のほとんどは嗅内野を介して行われる。嗅内野はオブジェクト情報と空間情報の両方に関わるが、現在のところ、空間情報処理やナビゲーションに関わる神経メカニズムについての研究が進んでいる。嗅内野はまたアルツハイマー病の病変が初期の段階から観察される領域として知られている。

エピソード記憶
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%94%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%83%89%E8%A8%98%E6%86%B6

エピソード記憶(エピソードきおく、episodic memory)とは、宣言的記憶の一部であり、イベント(事象)の記憶である。エピソード記憶には、時間や場所、そのときの感情が含まれる(感情は記憶の質に影響する)。自伝的記憶はエピソード記憶の一部である。エピソード記憶は意味記憶(事実と概念に関する記憶)と相互に関連している。エピソード記憶は物語にたとえることができる(Tulving, 1972)。

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January 28, 2019

ザクロ種子油主要成分プニカ酸の抗糖尿病作用の作用機序

Punicic acid: A potential compound of pomegranate seed oil in Type 2 diabetes mellitus management.

プニカ酸:2型糖尿病管理におけるザクロ種子油の可能性を有する化合物

punicic acid プニカ酸
type 2 diabetes mellitus 2型糖尿病

PUBMEDより

J Cell Physiol. 2019 Mar;234(3):2112-2120. doi: 10.1002/jcp.27556. Epub 2018 Oct 14.

Khajebishak Y1, Payahoo L1,2, Alivand M3, Alipour B4.

Author information

Abstract

要旨

Diabetes is one of the most prevalent diseases in the worldwide. Type 2 diabetes mellitus (T2DM), the most common form of the disease, has become a serious threat to public health and is a growing burden on global economies. Due to the unexpected adverse effects of antidiabetic medicines, the use of nutraceuticals as a complementary therapy has drawn extensive attention by investigators.

糖尿病は世界中で最も蔓延している病気の一つです。病気の最も一般的な形態である2型糖尿病(T2DM)は公衆衛生にとって深刻な脅威となっており、世界経済に対しての負担が増大している。抗糖尿病薬の予期せぬ副作用のために、補完療法としての機能性食品の使用は研究者達によって大きな注目を集めてきた。

antidiabetic medication 抗糖尿病薬
nutraceuticals  機能性食品

In this issue, a novel nutraceutical, Punicic acid (PA)-the main ingredient of pomegranate seed oil (PSO) that has potential therapeutic effects in T2DM-has been investigated. PA is a peroxisome proliferator-activated receptor gamma agonist, and unlike synthetic ligands, such as thiazolidinediones, it has no side effects. PA exerts antidiabetic effects via various mechanisms, such as reducing inflammatory cytokines, modulating glucose homeostasis, and antioxidant properties.

この号では、2型糖尿病(T2DM)において潜在的治療作用を有するザクロ種子油主要成分の新規の機能性食品プニカ酸(PA)は調査された。プニカ酸(PA)はペルオキシソーム増殖剤応答性受容体γ(ガンマ)アゴニストであり、チアゾリジンジオンのような合成リガンドとは異なり、プニカ酸(PA)には副作用はありません。プニカ酸(PA)は、炎症性サイトカイン減少、グルコース恒常性の調節、および抗酸化特性などの様々なメカニズムを介して抗糖尿病作用を発揮する

peroxisome proliferator-activated receptor (PPAR
agonist:アゴニスト、作動薬、
synthetic ligands 合成リガンド
thiazolidinediones チアゾリジン・2型糖尿病治療薬
antidiabetic effects 抗糖尿病作用
inflammatory cytokines  炎症性サイトカイン
glucose homeostasis グルコース恒常性

In this review, we discussed the potential therapeutic effects of PSO and PA and represented the related mechanisms involved in the management of T2DM.

このレビューでは、ザクロ種子油(PSO)とプニカ酸(PA)の潜在的な治療作用を議論し、2型糖尿病(T2DM)管理に関与する関連メカニズムを表した。

KEYWORDS:

キーワード

diabetes mellitus (DM); inflammatory cytokines; nutraceuticals; punicic acid (PA); thiazolidinediones (TZDs)

糖尿病(DM)、炎症性サイトカイン、機能性食品、プニカ酸(PA)、チアゾリジン(TZDs)

用語

ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体の多様な生体制御作用
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu1962/41/11/41_11_746/_pdf

核内受容体の一つであるペルオキシソーム増殖剤応答性受容体 (peroxisome proliferator-activated receptors;PPARs) は, 発見当初リガンドが不明な, いわゆるオーファン受容体であった. しかし, PPARsが高脂血症改善剤やインスリン抵抗性改善剤の作用機序の中心的役割を果たし,長鎖脂肪酸とその誘導体などもリガンドとして, 糖・脂質代謝を制御する機能分子となることが判明して以来, 広範な研究の進展を見せている. そして現在では, PPARsは生活習慣病発症を研究する, 食品・栄養学, 内分泌・代謝, さらには血管機能や炎症などの循環器系や発がんの研究領域にも関わる, 多機能で主導的な役割を有する重要な受容体として位置づけられるようになってきた. 本稿では, PPARsの構造と生理機能, リガンドと薬理機能, さらにヒトゲノム解析と疾患などについて解説する.

リガンド
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%82%AC%E3%83%B3%E3%83%89

リガンド(ligand; ライガンド)とは、特定の受容体(receptor; レセプター)に特異的に結合する物質のことである。

リガンドが対象物質と結合する部位は決まっており、選択的または特異的に高い親和性を発揮する。例えば、酵素タンパク質とその基質、ホルモンや神経伝達物質などのシグナル物質とその受容体などが顕著な例である。リガンドの代わりにはたらく薬物がアゴニスト、リガンドのはたらきを弱める薬物はアンタゴニストである。

チアゾリジン薬の作用機序
https://kanri.nkdesk.com/drags/teikou.php

PPARγ(核内受容体型転写因子で脂肪、肝臓、血管壁などに存在して、脂肪細胞分化、脂肪酸の取り込みなどの役割を果たす。)に結合することにより、大型脂肪細胞(TNF-αを分泌)の分化誘導を促進して、インスリン感受性の高い小型脂肪細胞(アディポネクチンとPPARαを分泌)を増やす。

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January 22, 2019

カンナビノイド2型(CB2) 受容体活性化はパーキンソン病のロテノンモデルにおける酸化ストレスおよびドーパミン作動性神経変性に関連する神経炎症に対して保護する。

Cannabinoid Type 2 (CB2) Receptors Activation Protects against Oxidative Stress and Neuroinflammation Associated Dopaminergic Neurodegeneration in Rotenone Model of Parkinson's Disease

カンナビノイド2型(CB2) 受容体活性化はパーキンソン病のロテノンモデルにおける酸化ストレスおよびドーパミン作動性神経変性に関連する神経炎症に対して保護する。

neuroinflammation 神経炎症
Dopaminergic Neurodegeneration ドーパミン作動性神経変性

PUBMEDより

Front Neurosci. 2016; 10: 321.

Hayate Javed,1 Sheikh Azimullah,2 M. Emdadul Haque,1,* and Shreesh K. Ojha2,*

.Author information

Abstract

要旨

The cannabinoid type two receptors (CB2), an important component of the endocannabinoid system, have recently emerged as neuromodulators and therapeutic targets for neurodegenerative diseases including Parkinson's disease (PD).

内在性カンナビノイドシステムの重要な構成要素であるカンナビノイド型の2つの受容体はパーキンソン病(PD)を含む神経変性疾患に対する神経修飾物質および治療標的として最近現れた。

endocannabinoid 内在性カンナビノイド
neuromodulators 神経修飾物質
neurodegenerative diseases 神経変性疾患

The downregulation of CB2 receptors has been reported in the brains of PD patients. Therefore, both the activation and the upregulation of the CB2 receptors are believed to protect against the neurodegenerative changes in PD.

カンナビノイド2型受容体の下方制御はパーキンソン病患者脳において報告されている。したがって、カンナビノイド2型受容体の活性化および上方制御の両方はパーキンソン病における神経変性の変化に対して保護すると考えられている。

downregulation 下方制御
upregulation  上方制御

In the present study, we investigated the CB2 receptor-mediated neuroprotective effect of β-caryophyllene (BCP), a naturally occurring CB2 receptor agonist, in, a clinically relevant, rotenone (ROT)-induced animal model of PD. ROT (2.5 mg/kg BW) was injected intraperitoneally (i.p.) once daily for 4 weeks to induce PD in male Wistar rats.

本研究では、私たちは臨床的に関連するロテノン(ROT)誘発パーキンソン病PD動物モデルにおいて、天然に存在するCB 2受容体作動薬であるβ-カリオフィレン(BCP)のCB 2受容体を介した神経保護作用を調べた。雄ウィスターラットにおいてパーキンソン病PDを誘発するためにロテノン(2.5 mg/kg BW)を4週間1日1回腹腔内(i.p.)注射した。

a clinically relevant  臨床的に関連する

ROT injections induced a significant loss of dopaminergic (DA) neurons in the substantia nigra pars compacta (SNpc) and DA striatal fibers, following activation of glial cells (astrocytes and microglia).ROT also caused oxidative injury evidenced by the loss of antioxidant enzymes and increased nitrite levels, and induction of proinflammatory cytokines: IL-1β, IL-6 and TNF-α, as well as inflammatory mediators: NF-κB, COX-2, and iNOS.

ロテノン注射は、グリア細胞(アストロサイトおよびミクログリア)の活性化後に、黒質緻密部(SNpc)およびドーパミン作動性(DA)線条体線維においてドーパミン作動性(DA)ニューロンの有意な喪失を誘発した。また、ロテノンは、抗酸化酵素の損失、亜硝酸塩レベル増加、および炎症性サイトカイン;インターロイキン1β、インターロイキン6および腫瘍壊死因子-α、ならびに炎症メディエーター: 核内因子κB、シクロオキシゲナーゼ-2、および誘導型一酸化窒素合成酵素によって証明される酸化損傷を引き起こした。

striatal fibers 線条体繊維
astrocytes:アストロサイト, 星状膠細胞
Microgliaミクログリア 小膠細胞
substantia nigra pars compacta (SNpc)黒質緻密部(SNpc)
oxidative injury 酸化損傷
nitrite 亜硝酸塩
inflammatory mediators:炎症メディエーター
NF-κB:nuclear factor-kappa B:エヌエフ・カッパー・ビー、核内因子κB、
iNOS=inducible nitric oxide synthase誘導型一酸化窒素合成酵素

However, treatment with BCP attenuated induction of proinflammatory cytokines and inflammatory mediators in ROT-challenged rats. BCP supplementation also prevented depletion of glutathione concomitant to reduced lipid peroxidation and augmentation of antioxidant enzymes: SOD and catalase.

けれども、β-カリオフィレンによる治療は、ロテノンに見舞われたラットにおいて炎症性サイトカインおよび炎症メディエーターの誘導を減弱させた。また、β-カリオフィレン補給は脂質過酸化反応減少および抗酸化酵素(スーパーオキシドディスムターゼSODおよびカタラーゼ)の増大に伴うグルタチオンの枯渇を防止した。

glutathione グルタチオン
lipid peroxidation 脂質過酸化反応
antioxidant enzymes 抗酸化酵素
SOD(Superoxide dismutase, SOD)スーパーオキシドディスムターゼ
proinflammatory cytokines 炎症性サイトカイン

The results were further supported by tyrosine hydroxylase immunohistochemistry, which illustrated the rescue of the DA neurons and fibers subsequent to reduced activation of glial cells.Interestingly, BCP supplementation demonstrated the potent therapeutic effects against ROT-induced neurodegeneration, which was evidenced by BCP-mediated CB2 receptor activation and the fact that, prior administration of the CB2 receptor antagonist AM630 diminished the beneficial effects of BCP.

結果は、グリア細胞活性化の低下の後で、ドーパミン作動性神経細胞および線維の救済を例証するチロシンヒドロキシラーゼ免疫組織化学によってさらに支持された。興味深いことに、β-カリオフィレン補給はロテノン誘発神経変性に対する強力な治療効果を示し、そのことはβ-カリオフィレン媒介CB 2受容体活性化およびCB 2受容体拮抗薬AM630の事前投与がβ-カリオフィレンの有益な効果を減少させるという事実によって証明された。

Tyrosine hydroxylaseチロシンヒドロキシラーゼ
immunohistochemistry 免疫組織化学
prior administration 事前投与

The present study suggests that BCP has the potential therapeutic efficacy to elicit significant neuroprotection by its anti-inflammatory and antioxidant activities mediated by activation of the CB2 receptors.

本研究は、β-カリオフィレンがCB 2受容体の活性化によって媒介される抗炎症および抗酸化作用により有意な神経保護を引きだす可能性ある治療効果を有することを示唆する。

Keywords: AM630, β-caryophyllene, cannabinoid agonist, neurodegeneration, neuroprotection, Parkinson's disease, rotenone, Trans-caryophyllene

AM630:CB 2受容体拮抗薬、β-カリオフィレン、カンナビノイド作動薬、神経変性、神経保護、パーキンソン病、ロテノン、
トランスカリオフィレン

用語

カンナビノイド
https://www.pharm.or.jp/dictionary/wiki.cgi?%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%8A%E3%83%93%E3%83%8E%E3%82%A4%E3%83%89

大麻(アサ(cannabis sativa)の未熟果穂を含む枝先および葉)に含まれる炭素数21の化合物群をカンナビノイドという。主要なカンナビノイドは、強い中枢作用を有する△9-テトラヒドロカンナビノール(THC)、中枢作用はないが強い抗痙攣作用や薬物代謝酵素阻害作用を有するカンナビジオールおよびそれらの酸化成績体のカンナビノールである。THCは、マリファナを摂取すると、時間感覚・空間感覚の混乱、多幸感、記憶の障害、痛覚の低下、幻覚などの精神神経反応を誘発する。カンナビノイド受容体として、7回膜貫通、Gタンパク質(Gi/Go)共役型のCB1受容体とCB2受容体の2つがある。CB1受容体は脳などで多量に発現しており、神経伝達の抑制的制御に関与していると考えられている。一方、CB2受容体は脾臓や扁桃腺など、免疫系の臓器や細胞に多く発現しており、炎症反応や免疫応答の調節に関与していると考えられている。内在性のリガンドとして最初に単離されたN-アラキドノイルエタノールアミン(アナンダミド)は、カンナビノイドレセプターの弱い部分アゴニストである。その後発見された2-アラキドノイルグリセロールが、カンナビノイドレセプターの生理的なリガンドと考えられている。(2005.10.25 掲載)(2009.1.16 改訂)(2014.7.更新)

ロテノン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%86%E3%83%8E%E3%83%B3

ロテノン (rotenone) は無臭の化合物で、フェニルプロパノイドの一種である。殺虫剤・殺魚剤・農薬として広く効果を持つ。天然にはある種の植物の根や茎に含まれる。ラットに投与するとパーキンソン症候群の原因となる。毒物及び劇物取締法により劇物に指定されている[1] 。

黒質
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%BB%92%E8%B3%AA

黒質(こくしつ substantia nigra = ラテン語で「黒い物質」の意)は中脳の一部を占める神経核である。黒質は、緻密部と、網様部(および外側部)とによって、大きく二群に大別されるが、いずれも大脳基底核を構成する中心的な要素である。

黒質緻密部 (こくしつちみつぶ substantia nigra pars compacta)は、ヒトにおいて、ニューロメラニン色素を含有するニューロンが多く存在しているため黒色を帯びているが、加齢と共にニューロメラニンの量が減少する。ニューロメラニンはドーパ(ヒドロキシフェニルアラニン)が重合したもので、ニューロメラニンの色素沈着は、明瞭な黒い斑として脳切片上で認めることができ、黒質という名前の起源となっている。多くのニューロンはドーパミン作動性であり(A9細胞集団[1])、とりわけ太く長い樹状突起をもち、腹側方向へ延びる樹状突起は境界を越えて網様部の中へ深く侵入している。

チロシンヒドロキシラーゼ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%83%92%E3%83%89%E3%83%AD%E3%82%AD%E3%82%B7%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%82%BC

チロシンヒドロキシラーゼ(Tyrosine hydroxylase、EC 1.14.16.2)、チロシン 3-モノオキシゲナーゼ(tyrosine 3-monooxygenase)は、チロシンをジヒドロキシフェニルアラニン(DOPA)に変換する酵素である。DOPAはノルアドレナリンとアドレナリンの前駆体であるドーパミンの前駆体である。

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January 20, 2019

医療用アロマセラピ―再検討、基本メカニズム、批評および新たな展開

Medical aromatherapy revisited-Basic mechanisms, critique, and a new development.

医療用アロマセラピ―再検討、基本メカニズム、批評および新たな展開

PUBMEDより

Hum Psychopharmacol. 2018 Dec 7:e2683. doi: 10.1002/hup.2683. [Epub ahead of print]

Schneider R1, Singer N2, Singer T2.

Author information
1
RECON-Research and Consulting, Freiburg, Germany.
2
AromaStick AG, Sargans, Switzerland.

Abstract

要旨

OBJECTIVE:

目的

According to a series of recent meta-analyses and systematic reviews, aromatherapy has shown to be effective in treating patients with different medical conditions. However, many of the clinical studies are of rather low methodological quality. Moreover, there is much conceptual ambiguity with regard to what aromatherapy actually constitutes.

最新の一連のメタア分析およびシステマティック・レビューによると、アロマセラピーが様々な病状を有する患者の治療に有効であることが示されています。しかしながら、多くの臨床研究はやや方法論的な質が低いです。さらに、実際にアロマテラピーが構成しているものについて多くの概念の曖昧さがある。

meta-analysisメタ分析
ystematic reviews システマティック・レビュー
medical conditions. 疾患、病状
methodological quality 方法論的な質
conceptual 概念的な
ambiguity 曖昧

METHOD:

方法

In this paper, we discuss the conditions under which aromatherapy is most likely to be of medical value by outlining the workings of the olfactory system and the necessary requirements of odors to be therapeutic. We then introduce an aromatherapeutic inhaler that was tested in a series of studies involving 465 participants.

本論文で、私たちは、アロマテラピーが治療できるように、嗅覚のシステムおよび香りの必要な要件の働きを概説することによって、医学的価値がある可能性が最も高い条件について議論します。それから、465人の参加者が含まれる一連の研究でテストされたアロマ治療吸入器を紹介します。

RESULTS:

結果

This inhaler (AromaStick®) produced large to very large effects across a variety of physiological target systems (e.g., cardiovascular, endocrine, blood oxygenation, and pain), both short term and long term.

この吸入器(AromaStick®)は、短期および長期の両方で、様々な生理学的標的システム(例えば、心血管系、内分泌系、血液酸素化、および疼痛)にわたって極めて非常に大きな効果を大きく生みだした。

blood oxygenation 血液酸素化
physiological target systems生理学的標的システム

DISCUSSION:

討論

Inhalation of volatile compounds from essential oils yields almost immediate, large, and clinically relevant effects as long as the scents are delivered highly concentrated from an appropriate device. The changes caused in the body seem side effect-free and can be sustained when inhalation is repeated.

精油からの揮発性化合物の吸入は香りが適切なデバイスから非常に濃縮して送達される限り、ほぼ即座に、大きく、臨床的に関連する効果をもたらす。身体に引き起こされる変化は副作用がないように見え、吸入を繰り返すと持続します。

volatile organic compounds 揮発性化合物

用語

システマティック・レビュー
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%9E%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%AC%E3%83%93%E3%83%A5%E3%83%BC

システマティック・レビュー(英語: systematic review)とは、文献をくまなく調査し、ランダム化比較試験(RCT)のような質の高い研究のデータを、出版バイアスのようなデータの偏りを限りなく除き、分析を行うことである[1]。根拠に基づく医療(EBM)で用いるための情報の収集と、吟味の部分を担う調査である[2]。コクラン共同計画におけるシステマティック・レビューは、主題ごとに定期的に手入れされ、情報にアクセスできることも意図されている[2]。

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January 19, 2019

救命病棟に入院した患者の疼痛および生命の兆候へのオレンジ精油アロマセラピー効果:無作為化臨床試験

The Effect of Aromatherapy with the Essential Oil of Orange on Pain and Vital Signs of Patients with Fractured Limbs Admitted to the Emergency Ward: A Randomized Clinical Trial.

救急救命病棟に入院した患者の疼痛および生命の兆候へのオレンジ精油アロマセラピー効果:無作為化臨床試験

Fractured Limbs:手足の骨折
Vital Signs 生命の兆候
Emergency Ward: 救急病棟

PUBMEDより

Indian J Palliat Care. 2017 Oct-Dec;23(4):431-436. doi: 10.4103/IJPC.IJPC_37_17.

Hekmatpou D1, Pourandish Y1, Farahani PV1, Parvizrad R1.

Author information

1
Traditional and Complementary Medicine Research Center, Arak University of Medical Sciences, Arak, Iran.

Abstract

要旨

Background and Objective:

背景および目的

Pain is an emotional and unpleasant experience associated with actual or potential tissue damage. The literature shows no study on the effect of aromatherapy with the essential oil of orange on unpleasant feelings of patients with fractured limbs. In this regard, this paper aims at studying the effect of aromatherapy with the essential oil of orange on patients with fractured limbs admitted to the emergency ward.

疼痛は実質的あるいは潜在的な損傷に関連する情動的で不快な経験である。手足を骨折した患者の不快な感情に対するオレンジ精油によるアロマセラピー効果に関する研究は文献には示されていません。この件について、この論文は救急病棟に入院した手足を骨折した患者に対するオレンジ精油によるアロマテラピー効果を研究することを目的としています。

Methods:

方法

Sixty patients admitted to the emergency ward of Vali-e-Asr Hospital were selected by purposive sampling method and then were divided into two groups of control and experiment by block method. This study was done in one shift work (morning or afternoon). Four drops of the orange oil were poured on a pad and were pinned with a plastic pin to the patient's collar, about 20 cm distant from head. The old pad was replaced by the new one every 1 h. The patients' pain and vital signs were checked every 1 h for at last 6 h. The data were analyzed by SPSS Version 21.

Vali-e-Asr病院救急病棟に入院した60人の患者は有意抽出法により選択され、次にブロック法によって対照群と実験の2群に分けられた。この研究は1交代制勤務(午前または午後)で行われた。4滴のオレンジ精油はパッドの上に注ぎ、頭から約20cm離れた患者の襟にプラスチック製のピンで固定した。1時間ごとに古いパッドを新しいものに交換した。
患者の痛みおよび生命の徴候は、最後の6時間目には1時間ごとにチェックした。データはSPSS Version 21.によって解析した。
purposive sampling method 有意抽出法
block method区画法,ブロック法

Results:

結果

Forty (66.7%) patients were male and twenty (33.3%) were female. Their age average was 37.93 ± 18.19 years old. The most fractured cases were in the scapular (11 patients [18.3%]). Friedman test showed that pain in the experiment group (P = 0.0001) decreased significantly rather than the control group (0.339). However, in vital signs, there could be found that no significant change between the two groups was seen.

40人(66.7%)の患者が男性で、20人(33.3%)が女性であった。彼らの平均年齢は37.93±18.19歳でした。最も骨折した症例は肩甲骨(11 人患者[18.3%]).であった。フリードマン検定は、実験群(P = 0.0001)の疼痛が対照群(0.339)よりも著しく減少したことを示した。しかし、生命の徴候では、2つのグループ間で有意な変化が見られないことがわかりました。

scapular 肩甲骨
Friedman Test. フリードマン検定

Conclusion:

結論


Aromatherapy with orange oil can relieve pain in patients with fractured limbs but has no effect on their vital signs. Therefore, aromatherapy with orange oil can be used as a complementary medicine in these patients.

オレンジ精油によるアロマセラピーは手足骨折患者の疼痛を和らげることができますが生命の徴候に対する効果はないです。したがって、オレンジ精油によるアロマセラピーはこれらの患者において補完療法として使用できます。

KEYWORDS:

キーワード

Aromatherapy; emergency ward; limb fracture; orange oil; pain; vital sign

アロマセラピー、救急病棟、手足の骨折、オレンジ精油、疼痛、生命の兆候

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January 16, 2019

β-カリオフィレンは試験管内でマウス骨髄培養において骨芽細胞石灰化を促進し、破骨細胞形成と脂肪生成を抑制する

β-Caryophyllene promotes osteoblastic mineralization, and suppresses osteoclastogenesis and adipogenesis in mouse bone marrow cultures in vitro

β-カリオフィレンは試験管内でマウス骨髄培養において骨芽細胞石灰化を促進し、破骨細胞形成と脂肪生成を抑制する。

PUBMEDより

Exp Ther Med. 2016 Dec;12(6):3602-3606. doi: 10.3892/etm.2016.3818. Epub 2016 Oct 18.

Yamaguchi M1, Levy RM2.

Author information
1
Department of Hematology and Medical Oncology, Emory University School of Medicine, Atlanta, GA 30322, USA.

エモリー大学、血液学&腫瘍内科、アトランタ、ジョージア州、米国

2
Department of Clinical Development, Primus Pharmaceuticals, Inc, Scottsdale, AZ 85253, USA.

Primus Pharmaceuticals 臨床開発部、スコッツデール、アリゾナ州、米国

Hematology 血液学
Medical Oncology 腫瘍内科
Clinical Development 臨床開発
Pharmaceuticals 医薬品

Abstract

要旨
Osteoporosis is induced by the reduction in bone mass through decreased osteoblastic osteogenesis and increased osteoclastic bone resorption, and it is associated with obesity and diabetes. Osteoblasts and adipocytes are derived from bone marrow mesenchymal stem cells.

骨粗鬆症は、骨芽細胞性骨形成の減少および破骨細胞性骨吸収の増加による骨量の減少によって誘発され、肥満および糖尿病と関連している。骨芽細胞および脂肪細胞は骨髄間葉系幹細胞に由来します。

The prevention of osteoporosis is an important public health concern in aging populations. β-caryophyllene, a component of various essential oils, is a selective agonist of the cannabinoid receptor type 2 and exerts cannabimimetic anti-inflammatory effects in animals.

骨粗鬆症の予防は、高齢者における公衆衛生上の重要な問題です。様々な精油の成分であるβ-カリオフィレンは、カンナビノイド受容体2型の選択的作動薬であり、動物で大麻類似性抗炎症作用を発揮する

cannabimimetic 大麻類似性

The present study aimed to identify the effect of β-caryophyllene on adipogenesis, osteoblastic mineralization and osteoclastogenesis in mouse bone marrow cell cultures in vitro. Bone marrow cells obtained from mouse femoral tissues were cultured in the presence of β-caryophyllene (0.1–100 µM) in vitro.

本研究は、試験管内でマウス骨髄細胞培養おける脂肪生成、骨芽細胞石灰化および破骨細胞形成に対するβ-カリオフィレンの効果を同定することを目的とした。マウス大腿組織から得た骨髄細胞は、β-カリオフィレン(0.1〜100μM)の存在下で試験管内で培養されました。

bone marrow 骨髄
adipogenesis 脂質生成
osteoblastic mineralization 骨芽細胞石灰化
osteoclastogenesis 破骨細胞形成
femoral 大腿骨の

The results revealed that β-caryophyllene stimulated osteoblastic mineralization, and suppressed adipogenesis and osteoclastogenesis. Thus, β-caryophyllene may be used as a therapeutic agent for the prevention and treatment of osteoporosis.

試験結果は、β-カリオフィレンが骨芽細胞石灰化を促進し、脂肪生成や破骨細胞生成を抑制した。したがって、β-カリオフィレンは骨粗鬆症の予防および治療のための治療薬として使用することができる。

Keywords:

キーワード

β-caryophyllene, adipogenesis, osteoblastogenesis, osteoclastogenesis, bone marrow cells

β-カリオフィレン、脂肪生成、骨芽細胞形成、破骨細胞形成、骨髄細胞

用語

炎症と破骨細胞
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsci/40/5/40_367/_pdf/-char/ja

破骨細胞は,骨髄造血幹細胞由来の単球/マクロファージ系前駆細胞から分化した生体内で骨組織を破壊・吸収することのできる唯一の細胞である.その分化はM-CSF(破骨細胞生存因子)/RANKL(破骨細胞分化誘導因子)シグナリングに依存していると考えられている.しかし,最近,関節リウマチのような全身性自己免疫疾患における慢性炎症病態では,関節局所の豊富な炎症性サイトカインが病的な骨吸収細胞の分化を誘導し,過剰な骨破壊を
惹き起している可能性が提起されている

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January 14, 2019

ザクロ種子油は、骨粗鬆症のマウスモデルにおいて、骨芽細胞刺激、破骨細胞抑制および炎症状態減少を介して骨量減少を予防する。

Pomegranate seed oil prevents bone loss in a mice model of osteoporosis, through osteoblastic stimulation, osteoclastic inhibition and decreased inflammatory status.

ザクロ種子油は、骨粗鬆症のマウスモデルにおいて、骨芽細胞刺激、破骨細胞抑制および炎症状態減少を介して骨量減少を予防する。

bone loss 骨量減少、
osteoporosis 骨粗鬆症
osteoblastic  骨芽細胞
osteoclastic 破骨細胞

PUBMEDより

J Nutr Biochem. 2013 Nov;24(11):1840-8. doi: 10.1016/j.jnutbio.2013.04.005. Epub 2013 Aug 15.
Spilmont M1, L?otoing L, Davicco MJ, Lebecque P, Mercier S, Miot-Noirault E, Pilet P, Rios L, Wittrant Y, Coxam V.
Author information
1
INRA, UMR 1019, UNH, CRNH Auvergne, F-63009 Clermont-Ferrand, France; Equipe Alimentation, Squelette et M?tabolismes, France; Clermont Universit?, Universit? d'Auvergne, Unit? de Nutrition Humaine, BP 10448, F-63000 Clermont-Ferrand, France; Greentech SA, Biop?le, Clermont-Limagne, 63360 Saint Beauzire, France.

Abstract

要旨

In the current context of longer life expectancy, the prevalence of osteoporosis is increasingly important. This is why development of new strategies of prevention is highly suitable. Pomegranate seed oil (PSO) and its major component, punicic acid (a conjugated linolenic acid), have potent anti-inflammatory and anti-oxidative properties both in vitro and in vivo, two processes strongly involved in osteoporosis establishment.

長命の現況において、骨粗鬆症の罹患率は益々重要になっています。予防のための新戦略の開発が非常に適しているのはこのためです。ザクロ種子油(PSO)およびその主成分であるプニカ酸(共役リノレン酸)は、試験管内と生体内の両方で強力な抗炎症性と抗酸化性を有していて、骨粗鬆症の確立には2つのプロセスが強く関係しています。

In this study, we demonstrated that PSO consumption (5% of the diet) improved significantly bone mineral density (240.24±11.85 vs. 203.04±34.19 mg/cm(3)) and prevented trabecular microarchitecture impairment in ovariectomized (OVX) mice C57BL/6J, compared to OVX control animals.

本研究で、私たちは、卵巣摘出対照動物に比べ、ザクロ種子油(5%の食事)が卵巣摘出(OVX)C57BL/6Jにおいて、骨密度(240.24±11.85対203.04±34.19 mg / cm(3))を有意に改善し、骨梁微細構造障害を予防することを示した

variectomized 卵巣摘出の
bone mineral density 骨密度
trabecular 骨梁
microarchitecture 微細構造

Those findings are associated with transcriptional changes in bone tissue, suggesting involvement of both osteoclastogenesis inhibition and osteoblastogenesis improvement. In addition, thanks to an ex vivo experiment, we provided evidence that serum from mice fed PSO (5% by gavage) had the ability to significantly down-regulate the expression of specific osteoclast differentiation markers and RANK-RANKL downstream signaling targets in osteoclast-like cells (RAW264.7) (RANK: negative 0.49-fold vs. control conditions).

これらの研究結果は、骨組織の転写変化と関連しており、破骨細胞形成抑制および骨芽細胞形成改善の両方の関与が示唆されている。さらに、生体外実験のおかげで、私たちはザクロ種子油(5%の強制飼養)で飼育されたマウスからの血清は破骨細胞様細胞(RAW264.7)(ランク:対照条件に対して負の0.49倍)で、特異的破骨細胞分化マーカーおよびRANK(RANKLの受容体)- RANKL(破骨細胞分化誘導因子)下方制御シグナル伝達標的の発現を有意に下方制御する能力を有するという証拠を提供した。

Osteoclastogenesis:破骨細胞形成
gavage強制飼養
osteoclast differentiation markers 破骨細胞分化マーカー
steoclast-like cells破骨細胞様細胞
down-regulate 下方制御する

Moreover, in osteoblast-like cells (MC3T3-E1), it elicited significant increase in alkaline phosphatase activity (+159% at day 7), matrix mineralization (+271% on day 21) and transcriptional levels of major osteoblast lineage markers involving the Wnt/β-catenin signaling pathways. Our data also reveal that PSO inhibited pro-inflammatory factors expression while stimulating anti-inflammatory ones.

さらに、骨芽細胞様細胞(MC3T3-E1)で、それは、アルカリホスファターゼ活性の有意な増加(7日目に+ 159%)、マトリックス石灰化(21日目に+ 271%)、およびWnt/β-カテニン シグナル伝達に関与する主要な骨芽細胞系マーカーの転写レベルのーカーの転写レベルの増加を誘発した。また、私たちのデータは、ザクロ種子油(PSO)が抗炎症因子を刺激しながら、炎症促進因子を阻害したことを明らかにしている。
alkaline phosphatase アルカリホスファターゼ
osteoblast lineage 骨芽細胞系
transcriptional level 転写レベル
Wnt/β-Catenin Signaling)CST:Wnt/β-カテニン シグナル伝達
pro-inflammatory factors 炎症促進因子

These results demonstrate that PSO is highly relevant regarding osteoporosis. Indeed, it offers promising alternatives in the design of new strategies in nutritional management of age-related bone complications.

これらの結果は、ザクロ種子油(PSO)が骨粗鬆症に関して非常に関連性があることを実証しています。確かに、それは老化関連骨合併症の栄養管理における新しい戦略の設計において有望な代替手段を提供します。

KEYWORDS:

キーワード

Animal model; Cell lines; Nutritional prevention; Osteoporosis; Pomegranate seed oil

動物モデル、細胞株、栄養予防、骨粗鬆症、ザクロ種子油

用語

骨について
http://www.tkn-hosp.gr.jp/pdf/1469667181419.pdf

その秘密について、ちょっと難しいお話をします。骨リモデリングは「骨吸収」から始まります。そうすると最初に破骨細胞に働くような気がしますが、実は最初の役割は骨芽細胞が担っています。骨芽細胞の表面にRANKL (ランクル)という膜タンパクが現われ、それが血球系の細胞のRANK(ランク)という受容体に結合することによって、血球系の細胞が破骨細胞へと分化することから始まります。分化・成熟した破骨細胞は骨を壊して(骨吸収)、その後、そこに骨芽細胞がやってきて吸収された分と同量の骨が形成される。この現象が骨の様々なところで起こって骨は常に新しく置き換わり、一定に保たれています。

RANK-RANKLを調べていた時に見つけました

骨芽細胞のRANKL が骨形成を促進する創薬標的になることを発見
http://www.h.u-tokyo.ac.jp/vcms_lf/release_20180906.pdf

骨芽細胞に発現するRANKL は、破骨細胞から放出されるRANK を認識する受容体として機能し、骨芽細胞分化促進・骨形成上昇に寄与していることを明らかにしました。

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December 19, 2018

オスマンサス(金木犀)の香り→食欲促進神経ペプチドのmRNA発現減少→食欲抑制神経ペプチド増加→視床下部のオレキシン免疫反応性神経細胞の数減少→食欲減少(ラット実験)

The odor of Osmanthus fragrans attenuates food intake.

オスマンサス(金木犀)の香りは食物摂取を減弱させる。

PUBMEDより

Sci Rep. 2013;3:1518. doi: 10.1038/srep01518.

Yamamoto T1, Inui T, Tsuji T.

Author information

1
Department of Health and Nutrition, Faculty of Health Science, Kio University, 4-2-4 Umami-naka, Koryo, Kitakatsuragi, Nara 635-0832, Japan.

畿央大学、健康科学部、健康栄養学科

Abstract

要旨
Odors have been shown to exert an influence on various physiological and behavioral activities. However, little is known whether or not odor stimulation directly affects the levels of feeding-related neuropeptides.

香りは様々な生理的活性および行動に影響を与えることが示されています。しかしながら、香り刺激が直接的に摂食関連ニューロペプチドのレベルに影響を与えるかどうかはほとんど知られていないです。

feeding 摂食
neuropeptides:ニューロペプチド、神経ペプチド

Here we show that the neural transmission by Osmanthus fragrans (OSM) decreased the mRNA expression of orexigenic neuropeptides, such as agouti-related protein, neuropeptide Y, melanin-concentrating hormone and prepro-orexin, while increased anorexigenic neuropeptides, such as cocaine- and amphetamine-regulated transcript and proopiomelanocortin in rats. The decreased number of orexin-immunoreactive neurons in the hypothalamus coincided well with the OSM-induced decreases in the expression of prepro-orexin mRNA.

ここで、私たちはオスマンサス(金木犀)による神経伝達が、ラットにおいてアグーチ関連タンパク質、ニューロペプチド Y(NPY)、メラニン凝集ホルモンおよびプレプロオレキシンなどの食欲促進神経ペプチドのmRNA発現を減少させ、一方、コカイン・アンフェタミン調節転写産物(CART)およびプロオピオメラノコルチン(ポリペプチド前駆体)などの食欲抑制神経ペプチドを増加させたことを示しています。視床下部におけるオレキシン免疫反応性ニューロンの数の減少は、プレプロオレキシンmRNAの発現におけるOSMオスマンサス(金木犀)誘発減少とよく一致した。

neural transmission 神経伝達
orexigenic 食欲促進の
neuropeptides 神経ペプチド
agouti-related proteinアグーチ関連タンパク質
neuropeptide Y ニューロペプチド Y(NPY)(摂食行動を促進する)
melanin-concentrating hormone  メラニン凝集ホルモン
prepro-orexin プレプロオレキシン
anorexigenic 食欲抑制の
cocaine コカイン
amphetamine アンフェタミン
cocaine- and amphetamine-regulated transcript: CART:コカイン・アンフェタミン調節転写産物(CART)
proopiomelanocortin プロオピオメラノコルチン(ポリペプチド前駆体)
immunoreactive 免疫反応性の

This study demonstrates that the OSM odor, which is known to have a mild sedative effect, decreases the motivation to eat, food intake and body weight, accompanied by sluggish masticatory movements. The data suggest that these effects are due to suppression of orexigenic neuropeptides and activation of anorexigenic neuropeptides in the hypothalamus.

本研究は、軽度の鎮静作用を有することが知られているオスマンサス(金木犀)の香りが、ゆっくりした咀嚼運動を伴いながら、摂食欲求、食物摂取および体重を減少させることを実証しています。このデータは、これらの作用は視床下部における
食欲促進性神経ペプチドの抑制および食欲抑制性神経ペプチドの活性化に起因することを示唆している。

masticatory movements 咀嚼運動

用語

オレキシン 脳科学辞典より
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E3%82%AA%E3%83%AC%E3%82%AD%E3%82%B7%E3%83%B3

オレキシンとは、神経ペプチドの一種である。摂食中枢として知られる視床下部外側野限局するニューロンに局在し、またラットやマウスに脳室内投与すると摂食量が上昇すること、絶食によって発現が亢進することなどから、当初、摂食行動の制御因子の一つとして注目を浴びた。その後、オレキシンやその受容体の変異動物モデルの解析、および臨床的研究によりオレキシン産生ニューロンの変性・脱落がナルコレプシーの原因であることが明らかになり、この物質が覚醒の維持にも重要な役割を担っていることが明らかになった。さらに、各種遺伝子改変マウスの解析によるオレキシン産生ニューロンの入出力系の解明により、大脳辺縁系、摂食行動の制御系、覚醒制御システムとの相互の関係が明らかになった。オレキシン系は睡眠・覚醒調節機構の重要な要素であるだけでなく、情動やエネルギーバランスに応じ、睡眠・覚醒や報酬系そして摂食行動を適切に制御する統合的な機能を担っている。

摂食制御の神経回路
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E6%91%82%E9%A3%9F%E5%88%B6%E5%BE%A1%E3%81%AE%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E5%9B%9E%E8%B7%AF

摂食行動は視床下部を中心として、大脳皮質から脊髄までの神経ネットワークによって制御されている。神経ネットワークの中核にはニューロペプチドY(NPY)産生細胞に代表される摂食行動を促進する神経細胞と、POMC産生細胞に代表される摂食行動を抑制する神経細胞が存在している。グルコース、コレシストキニン、レプチンなど個体の栄養状態を反映する分子が、この神経ネットワークを介して、摂食行動の開始と終止、1日の摂食量、短期的または長期的な体重変動を制御している。

神経ペプチド 脳科学辞典より
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E3%83%9A%E3%83%97%E3%83%81%E3%83%89

生理作用

神経ペプチドは中枢のみならず末梢神経系にも存在し、細胞間の信号伝達分子として働いている。内分泌機能、生殖や摂食の調節、学習や記憶、痛覚に関与する。たとえば、視床下部ニューロンの多くは神経ペプチドを含有する。オキシトシン(oxytocin, OT)ニューロンとバゾプレシン(vasopressin, VP)ニューロンは視床下部室傍核と視索上核に細胞体をもち、下垂体後葉に投射して後葉ホルモン(OT, VP)を分泌する。VPは抗利尿ホルモン(antidiuretic hormone, ADH)とも呼ばれる。また下垂体前葉を支配するのは正中隆起に軸索を投射する向下垂体ニューロンである。ドーパミンニューロン以外はペプチド含有ニューロンである。それらは、副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRH)、甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)、成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)、性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH、LHRH)、ソマトスタチン(somatostatin)を分泌する。生殖には、GnRH、キスペプチン(kisspeptin)、エンケファリン(enkephalin)などが関与する。摂食の調節にはオレキシン(orexin), ag outi-related peptide (AgRP), NPY, プロオピオメラノコルチン (proopiomelanocortin, POMC), コカイン・アンフェタミン調節転写産物 (cocaine and amphetamine regulated transcript, CART), グレリン(ghrelin), メラニン濃縮ホルモン (melanin concentrating hormone, MCH)などのペプチドが関与する。また、学習・記憶に関わる神経ペプチドには、ソマトスタチン、バゾプレシン、ACTH、CRH、α-メラノサイト刺激ホルモン (α-melanocyte stimulating hormone, α-MSH)などが知られている。痛覚に関与するのは、サブスタンスP (substance P)、ニューロキニンA (neurokinin A)、カルシトニン遺伝子関連ペプチド (CGRP) およびβ-エンドルフィン(β-endorphin)などである。

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November 19, 2018

マウスにおける視床下部オレキシン神経細胞によって媒介されるリナロールの香り誘発鎮痛作用

Odour-induced analgesia mediated by hypothalamic orexin neurons in mice.

マウスにおける視床下部オレキシン神経細胞によって媒介される香り誘発鎮痛

analgesia 鎮痛

PUBMED より

Sci Rep. 2016 Nov 15;6:37129. doi: 10.1038/srep37129.

Tashiro S1,2, Yamaguchi R1,3, Ishikawa S1, Sakurai T4, Kajiya K3, Kanmura Y2, Kuwaki T1, Kashiwadani H1.

Author information

1Department of Physiology, Graduate School of Medical and Dental Sciences, Kagoshima University, 8-35-1 Sakuragaoka, Kagoshima 890-8544, Japan.

鹿児島大学大学院、医歯学相互研究科、統合分子生理学

2Department of Anesthesiology, Graduate School of Medical and Dental Sciences, Kagoshima University, 8-35-1 Sakuragaoka, Kagoshima 890-8544, Japan.

鹿児島大学大学院、医歯学相互研究科、侵襲制御学

3epartment of Biochemical and Nutritional Chemistry, Faculty of Agriculture, Kagoshima University, 1-21-24 Korimoto, Kagoshima 890-0065, Japan.

鹿児島大学農学部食料生命科学科

4Department of Molecular Neuroscience and Integrative Physiology, Faculty of Medicine, Kanazawa University, 13-1 Takaramachi, Ishikawa 920-8640, Japan.

金沢大学医学部分子神経科学・統合生理学

Abstract

要旨

Various folk remedies employ certain odorous compounds with analgesic effects. In fact, linalool, a monoterpene alcohol found in lavender extracts, has been found to attenuate pain responses via subcutaneous, intraperitoneal, intrathecal, and oral administration.

様々な民間療法は鎮静作用を有する特定の香り化合物を使用する。実際、ラベンダー抽出物にみられるモノテルペンアルコールのリナロールは皮下、腹腔内、髄腔内および経投与を介して疼痛反応を減弱させることが判明した。

subcutaneous 皮下の
intraperitoneal  腹腔内
intrathecal 髄腔内

However, the analgesic effects of odorous compounds mediated by olfaction have not been thoroughly examined. We performed behavioural pain tests under odourant vapour exposure in mice. Among six odourant molecules examined, linalool significantly increased the pain threshold and attenuated pain behaviours. Olfactory bulb or epithelium lesion removed these effects, indicating that olfactory sensory input triggered the effects.

しかしながら、嗅覚によって媒介される香り化合物の鎮痛作用は完全に調査されていなかった。私たちはマウスで香気暴露下での行動疼痛テストを行った。調査した6種類の匂い分子の中で、リナロールが有意に疼痛閾値を増加させて、疼痛行動を弱めた。嗅球または上皮の病変はこれらの作用を除去し、嗅覚入力が作用を引き起こしたことを示した。

Olfaction 嗅覚
pain threshold 疼痛閾値
Olfactory bulb  嗅球
epithelial lesion 上皮病変

Furthermore, immunohistochemical analysis revealed that linalool activated hypothalamic orexin neurons, one of the key mediators for pain processing.Formalin tests in orexin neuron-ablated and orexin peptide-deficient mice showed orexinergic transmission was essential for linalool odour-induced analgesia. Together, these findings reveal central analgesic circuits triggered by olfactory input in the mammalian brain and support a potential therapeutic approach for treating pain with linalool odour stimulation.

さらに、免疫組織化学的分析は、リナロールが疼痛処理過程ために重要なメディエーターの一つ、視床下部オレキシン神経細胞を活性化した。オレキシン神経細胞切除マウスおよびオレキシンペプチド欠損マウスのホルマリン試験ではオレキシン作動性伝達がオレキシンリナロール香気誘発鎮痛にとって必要不可欠であったことを示した。一緒に、これらの研究結果は哺乳類の脳における入力によって誘発される中枢鎮痛回路を明らかにし、リナロール香気刺激で疼痛を治療するための潜在的治療アプローチを支援する。

immunohistochemical analysis  免疫組織化学的分析
hypothalamic orexin neurons 視床下部オレキシン神経細胞

pain processing 疼痛処理過程

用語

オレキシン
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E3%82%AA%E3%83%AC%E3%82%AD%E3%82%B7%E3%83%B3

オレキシンとは、神経ペプチドの一種である。摂食中枢として知られる視床下部外側野限局するニューロンに局在し、またラットやマウスに脳室内投与すると摂食量が上昇すること、絶食によって発現が亢進することなどから、当初、摂食行動の制御因子の一つとして注目を浴びた。その後、オレキシンやその受容体の変異動物モデルの解析、および臨床的研究によりオレキシン産生ニューロンの変性・脱落がナルコレプシーの原因であることが明らかになり、この物質が覚醒の維持にも重要な役割を担っていることが明らかになった。さらに、各種遺伝子改変マウスの解析によるオレキシン産生ニューロンの入出力系の解明により、大脳辺縁系、摂食行動の制御系、覚醒制御システムとの相互の関係が明らかになった。オレキシン系は睡眠・覚醒調節機構の重要な要素であるだけでなく、情動やエネルギーバランスに応じ、睡眠・覚醒や報酬系そして摂食行動を適切に制御する統合的な機能を担っている。


疼痛閾値
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%96%BC%E7%97%9B%E9%96%BE%E5%80%A4

疼痛閾値または痛みの閾値(英語:threshold of pain、またはpain threshold)とは、痛いと認識される刺激の最低強度の事である[1]。個人差や心理状態、体調、モルヒネなどの鎮痛効果をもった麻酔薬等によって、この閾値は変化する。 実験では、正常な中枢神経系、末梢神経系を持つ人の多くは類似した閾値を持つことが示されている[2]。 疲労や心配などのストレスがかかると、脳の痛みに対するフィルター処理が低下し痛みの閾値が下がり、痛みを感じやすくなる[3][4]。

オレキシンのことを調べていたらオレキシンが片頭痛に関係していることを知った。

片頭痛メカニズムにおけるオレキシン機能異常の役割 日本頭痛学会より
http://www.jhsnet.org/zutu_topics_50.html

【考察・結論】
本研究の最も重要な所見は、オレキシンの受容体OX1とOX2の両者を抑制することは、三叉神経系の神経原性血管拡張・三叉神経二次ニューロンの活動・CSD発生という片頭痛発生に非常に重要な現象を全て抑制したということにある。したがって、DORA-12は片頭痛発作予防薬として有望な薬剤と考えられる。片頭痛発作初期にオレキシン濃度上昇の報告があるため、オレキシン受容体の刺激も生じていると思われるが、どちらのタイプの受容体に作用するかで結果として起こる反応は変化するため、オレキシン機能の抑制は困難と考えられてきた。しかし、今回のDORA-12の効果を考えると、OX1とOX2の両者の同時抑制が片頭痛治療として正しい選択肢である可能性が高まったといえる。また、本研究の結果から、オレキシンの抗片頭痛作用の機序には末梢性と中枢性の両者の要素があると考えられる。なお、同様の機能を有する薬剤としてスボレキサント (suvorexant)が挙げられ、不眠症治療に応用されている。

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